中央公論新社

川名晋史+山本貴光「日本に130の米軍基地がある意味とは」(丸善ジュンク堂書店)

3月28日(木)の夜、川名晋史さんの新著『在日米軍基地 米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』(中公新書)の刊行を記念して対談します。 川名さんは、東京工業大学の同僚でもあり、同大学の「未来の人類研究センター」で共同研究「水プロジェクト」にとりく…

山口昌男『本の神話学 [増補新版]』(中公文庫)解説

山口昌男『本の神話学 [増補新版]』(中公文庫、中央公論新社、2023.08.22)に解説「蔵書という思考法ーーあるいは、なぜ本なのか」を書きました。 同書は、1971年に刊行され、後に中公文庫、山口昌男著作集、岩波現代文庫に収められ、しばらく品切れとなっ…

ジャン=ルイ・ド・ランビュール編『作家の仕事部屋』(中公文庫)

ジャン=ルイ・ド・ランビュール編『作家の仕事部屋』(岩崎力訳、中公文庫ラ3-1、中央公論新社、2023/07/25)Jean-Louis de Rambures, Comment travaillent les écrivains, éditions Flammarion, 1978 1979年に中央公論社から刊行された本の文庫版が刊行さ…

対談:鈴木涼美+吉川浩満+山本貴光「読書とコスパ――御都合主義の「ファンタジー」に振り回されず生きること  」

『中央公論』2022年7月号(中央公論新社、2022.06.10)に鈴木涼美さん、吉川浩満くん、私の鼎談が掲載されています。鈴木涼美さんの新著『娼婦の本棚』(中公新書ラクレ)の刊行を記念して、どんなふうに本と付き合ってきたかを中心にあれこれお話ししていま…

「大人のリベラルアーツ」第2回のゲストは東浩紀さん

2021年3月29日(月)の夜は、オンラインイヴェント「大人のリベラルアーツ」第2回でした。 今回は「哲学」をテーマに、東浩紀さんをゲストにお迎えして、吉川浩満くんとともにお話を伺いました。東さんの新著『ゲンロン戦記――「知の観客」をつくる』(聞き手…

哲学という大河

中央公論新社創業120周年記念出版の『哲学の歴史』全12巻+別巻1の本篇が完結した。 管見では従来、日本語で書かれた哲学史のまとまった通史的叢書というと、『思想の歴史』(全11巻、平凡社、1965-66、ISBN:B000JBCOIG)くらいしか見当たらなかった。同叢書…

★レオポルト・フォン・ザッハー=マゾッホ『魂を漁る女』 (藤川芳朗訳、中公文庫マ8-1、中央公論新社、2005/04、amazon.co.jp)#0383 Leopold von Sacher-Masoch, Die Seelenfängerin (Jena, 1886) 『ドラゴミラ——魂を漁る女』(同学社、1998/10)として刊行…

★金子務『オルデンバーグ——十七世紀科学・情報革命の演出者』 (中公叢書、中央公論新社、2005/03、amazon.co.jp)#0357* 先ごろ、『スピノザ往復書簡集』(畠中尚志訳、岩波文庫青615-7、岩波書店、1958/12、amazon.co.jp)が久々に重版された。同書は、スピ…

★廣野由美子『批評理論入門——『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書1790、中央公論新社、2005/03、amazon.co.jp)#0341 京都大学大学院人間・環境学研究科で教鞭を執る廣野由美子(ひろの・ゆみこ, 1958- )氏による批評理論入門書。 メアリー・シェ…

★武田徹『「隔離」という病い——近代日本の医療空間』(中公文庫た70-1、中央公論新社、2005/02、amazon.co.jp)#0286 #つづく

★淀川長治+山田宏一『映画は語る』(中央公論新社、1999/03、amazon.co.jp)#0250 1985年から1998年にかけておこなわれた淀川長治(よどがわ・ながはる, 1909-1998)へのインタヴュー集。インタヴュアーをつとめるのは、山田宏一(やまだ・こういち, 1938- …

★辻邦生『言葉の箱――小説を書くということ』(中公文庫つ3-19、中央公論新社、2004/08、amazon.co.jp)#0200 辻邦生(つじ・くにお, 1925-1999)が1993年から1994年にかけてCWS創作学校で行った講演「小説の魅力」の記録。親本は、2000年4月にメタローグから…

★コリン・ウィルソン『発端への旅 コリン・ウィルソン自伝』(飛田茂雄訳、中公文庫ウ6-1、中央公論新社、2005/01、amazon.co.jp)#0157 Colin Wilson, Voyage to a Beginning: An Intellectual Autobiography(1969) コリン・ウィルソンの知的自伝。翻訳書の…

★読売新聞校閲部『年表で読む情報百科』(中公新書ラクレ160、中央公論新社、2004/12、amazon.co.jp) 国際問題、政治、経済、災害、文化、スポーツほか諸分野について、テーマごとの年表を集めた本。年表はいずれも2から数頁以内におさめられた小さなものな…

★工藤幸雄『ぼくの翻訳人生』(中公新書1778、中央公論新社、2004/12、amazon.co.jp) ポーランド文学(ほか)の翻訳家・工藤幸雄氏(くどう・ゆきお、1925- )による翻訳人生回顧録。工藤氏がどのようにして翻訳の道へはまりこんだか、そしてどのような書物…

★荷宮和子『なぜフェミニズムは没落したのか』(中公新書ラクレ159、中央公論新社、2004/12、amazon.co.jp) 帯の文句「80年代文化の功罪を徹底検証」で手にした一冊。この著者の本ははじめて読むのだけれど、どういうわけか思っていたよりも自分には読みづ…

★竹内洋『教養主義の没落――変わりゆくエリート学生文化』(中公新書1704、中央公論新社、2003/07、amazon.co.jp) 教養がない。ともかく教養がないのである。どのくらい教養がないかというと、「教養」という言葉がどんな意味内容を持っているのかもよくわか…