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『本の雑誌』2017年8月号「知の巨人に挑む!」

『本の雑誌』2017年08月号(通巻410号)「特集=知の巨人に挑む!」(本の雑誌社)に寄稿しました。 (いつもはほがらかな感じの表紙も、今回ばかりは「いいから本を読め」と、眉間にしわのよった感じで迫ってきます) 特集に関連する目次は次のとおり。 ・…

書評:ルトガー・ブレグマン『隷属なき道』(文藝春秋)

『週刊現代』7月8日号(講談社)に書評を寄稿しました。 評したのは、ルトガー・ブレグマン『隷属なき道――AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働』(野中香方子訳、文藝春秋)です。 貧困の問題を解決するには、ベーシックインカムと労働時間…

後藤明生『アミダクジ式ゴトウメイセイ』【対談篇】と【座談篇】

★後藤明生『アミダクジ式ゴトウメイセイ【対談篇】』(つかだま書房、2017/05)★後藤明生『アミダクジ式ゴトウメイセイ【座談篇】』(つかだま書房、2017/05) かつて『文學界』『群像』『新潮』『すばる』『文藝』『早稲田文学』などの文芸誌を毎号まじめに…

ルスタム・カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』

★ルスタム・カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』(梅村博昭訳、世界浪漫派叢書、共和国、2017/06) Рустам Кац, История советской фантастики (2013) 革命後のソ連文学史は、ファンタスチカ(SF+幻想文学)による権力闘争の歴史だった――。粛清、…

「あの著者が選ぶ『テーマで読む5冊』第3弾」

丸善本店で「丸善丸の内本店×hontoブックツリー あの著者が選ぶ『テーマで読む5冊』第3弾」というブックフェアが始まりました。(サイトによれば期間は5月10日から6月14日) 以前hontoに寄稿したわたくしの選書「インターフェイスを考える」も、R. マリー・…

ギルガメッシュ叙事詩

下記リンク先は、ギルガメッシュ叙事詩についての解説記事。 ついでながら、この記事で紹介されている Andrew George, The Babylonian Gilgamesh Epic: Introduction, Critical Edition and Cuneiform Texts (2vol., Oxford University Press, 2003) は、SOA…

ETC出版で公開されているゲーム関連文献

カーネギーメロン大学のETC出版局(Entertainment Technology Center Press)のウェブサイトでは、ゲーム研究を中心とした関連文献が電子版で公開されています。 本のリストはこちら。 全部ではないようですが、pdf版をダウンロードできます。 リストから書…

岩波文庫創刊90周年

岩波文庫は、ドイツのレクラム文庫をお手本にして、1927年に創刊された叢書でした。 今年2017年は創刊90周年。 創刊以来、刊行点数は約6000点にのぼるとのことで、道理で集めても集めても集めきれないわけです。 岩波文庫には、大きく6つの分類があります。 …

『夏目漱石『文学論』論(仮)』

執筆中の『夏目漱石『文学論』論(仮)』(幻戯書房から刊行予定)の本文をひととおり書きました。 漱石の『文学論』を読み、使うための本です。 最初の原稿をいつ書き始めたのかと思ってフォルダを見てみたら、2013年の秋頃でした。もう3年以上やっているの…

Robert L. Belknap, Plots

Robert L. Belknap, Plots (Columbia University Press, 2016) ロバート・L・ベルクナップ(1929-2014)によるプロット論。 プロットに該当するミュトスについて、アリストテレスは「要約」「出来事の組み合わせ」と定義している。本書では、後者の意味での…

國分功一郎『中動態の世界――意志と責任の考古学』書評

「日本経済新聞」2017年04月29日号の書評欄に、國分功一郎『中動態の世界――意志と責任の考古学』(医学書院)の書評を寄稿しました。 私たちは、行動をともすると「する」「される」と、能動/受動でとらえますが、実際にはそんなにすぱっと割り切れるもので…

ブルーノ・スネル『詩と社会――社会意識の起源に対するギリシャ詩人の影響』

ブルーノ・スネル『詩と社会――社会意識の起源に対するギリシャ詩人の影響』(新井靖一訳、筑摩書房、1982/08) Bruno Snell, Dichtung und Gesellschaft: Studien zum Einfluß der Dichter auf das soziale Denken und Verhalten im alten Griechenland (Cla…

『デカルト 医学論集』

『デカルト 医学論集』(山田弘明+安西なつめ+澤井直+坂井建雄+香川知晶+竹田扇訳・解説、アニー・ビトボル-エスペリエス序、法政大学出版局、2017/03) デカルトの医学・解剖学関連のテキスト5篇を訳出した集成。 目次は以下の通り。 ・凡例 ・山田弘…

人は何冊の本に関われるか

先日「『考える人』と私」という文章を書く際、2005年前後に茂木健一郎さんはどんな本を書いていたかなあと思ってAmazon.co.jpを検索してみました。 「本」のカテゴリーでの検索結果は614件。 雑誌への寄稿や共著なども含まれてのことですので、もちろん全部…

山田俊弘『ジオコスモスの変容――デカルトからライプニッツまでの地球論』

山田俊弘『ジオコスモスの変容――デカルトからライプニッツまでの地球論』(ヒロ・ヒライ編集、bibliotheca hermetica、勁草書房、2017/02) 自然科学の知に触れるたび、思うことがあります。 もし、誰かがこの知を提示して、実験や観察で確認しておいてくれ…

『考える人』と私

新潮社の季刊誌『考える人』が次号で休刊となるとのこと。創刊されたのは2002年夏ですから、15年ほど続いたことになりましょうか。 雑誌の休刊にことよせて私事を語るのもなんですが、同誌に関わる一齣として、エピソードを少々書きとめておこうと思います。…

フェリックス・ラヴェッソン『十九世紀フランス哲学』(詳細目次あり)

フェリックス・ラヴェッソン『十九世紀フランス哲学』(杉山直樹+村松正隆訳、知泉書館、2017/01) フランスの哲学者ラヴェッソン(Félix Ravaisson-Mollien, 1813-1900) La philosophie en France au XIXe siècle (Imprimerie Impériale, 1868) の翻訳。 …

『[新訳]ステファヌ・マラルメ詩集』

『[新訳]ステファヌ・マラルメ詩集』(柏倉康夫訳、青土社、Kindle版、2017/03) 『ステファヌ・マラルメ詩集』(エドモン・デマン書店、1899)の全49篇の翻訳。『ユリイカ』(青土社)2015年1月号から9月号に連載した訳文に若干の修正を加えているとのこと…

ヤーコプ・ヴァッカーナーゲル『統語論についての講義Ⅰ』

酒見紀成氏のページに、スイスの言語学者ヤーコプ・ヴァッカーナーゲル(1853-1938)による『統語論についての講義Ⅰ』の訳文が公開されています。 原著、Jacob Wackernagel, Vorlesungen über Syntax mit besonderer Berücksichtigung von Griechisch, Lotei…

小鹿原敏夫『ロドリゲス日本大文典の研究』

小鹿原敏夫『ロドリゲス日本大文典の研究』(和泉選書176、和泉書院、2015/03) 戦国時代の日本にやってきたイエズス会士ジョアン・ロドリゲスは、日本語の文法を説いた『日本大文典』などをつくったことで知られています。本書は、その内容を詳しく検討した…

ハンナ・アレントのマルジナリア

ハンナ・アレント(1906-1975)の蔵書がpdfで公開されているようです。 例えば、アリストテレス『ニコマコス倫理学』の英訳版、Aristotle, Nicomachean Ethics (Translated, with introduction and notes by Martin Ostwald, The Bobbs-Merrill Company)のペ…

宣教師の文法学

イエズス会士をはじめとするキリスト教の宣教師たちが、かつて世界各地に赴いて、現地の言葉を学んだり、その文法を分析したりする際に、どのように取り組んだのかというモンダイを追跡中。 日本語の場合、ジョアン・ロドリゲス(1561-1634)の『日本大文典…

長沼美香子『訳された近代――文部省『百科全書』の翻訳学』

長沼美香子『訳された近代――文部省『百科全書』の翻訳学』(法政大学出版局、2017/02) 読もう読もうと思いながら、書店に行くたび遭遇できず、別の本を買うということを繰り返すこと1ヶ月。このたびようやく手にすることができました。 というと、そんなに…

衰亡と超新星――『セガ vs 任天堂』(あと湯川専務)

ブレイク・J・ハリス『セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争』(仲達志訳、早川書房、2017/03) Console Wars: Sega Vs Nintendo - and the Battle that Defined a Generation (2014)の邦訳が刊行されました。 ゲーム業界に一時代を築き、いまもト…

文学における認知文法

★Edited by Chloe Harrison, Louise Nuttall, Peter Stockwell and Wenjuan Yuan, Cognitive Grammar in Literature (University of Nottingham, John Benjamin Publishing, 2014) ここしばらく、facebookに気になる本の書誌を投稿しておりましたが、同サー…

美しいセオリー

『現代思想』2017年03月臨時増刊号「総特集=知のトップランナー50人の美しいセオリー」(青土社)に寄稿しました。 「え、なんでトップランナーにお前さんが入ってるわけ?」「こないだはフロントランナーだったし、走ってばっかりだな」というご意見もあろ…

「フンボルトに現代科学は何を学ぶのか」ブックリスト

02月18日(土)の『WIRED』ミニカンファレンス「WIRED on WIRED DX」第1部「フンボルトに現代科学は何を学ぶのか」で 松島倫明さん(『フンボルトの冒険』担当編集・NHK出版編集長)と対談をしました。司会は同誌編集長の若林恵さん。 対談中ご紹介した本と…

Before and After Science――サイエンスのゆくえ

『WIRED』vol.27(コンデナスト・ジャパン)が刊行されました。 今回の特集は「Before and After Science――サイエンスのゆくえ」。 特集は、テクノロジーと科学の関係を見つめてきた科学哲学者・村上陽一郎のロングインタヴューを収録。さらに、この先科学は…

紀伊國屋じんぶん大賞2017

紀伊國屋じんぶん大賞2017の大賞に輝いたのは、加藤陽子『戦争まで――歴史を決めた交渉と日本の失敗』(朝日出版社)でした。 紀伊國屋のサイト(下記リンク先)では、加藤先生の受賞コメントも公開されています。 一部を引用します。 私たちがどこへ行くのか…

『デジタルメディアと日本のグラフィックデザイン――その過去と未来』(誠文堂新光社)

監修=永原康史/編集=JAGDAインターネット委員会『デジタルメディアと日本のグラフィックデザイン――その過去と未来』(誠文堂新光社、2017/02/07) 東京ミッドタウン・デザインハブ第55回企画展「デジタルメディアと日本のグラフィックデザイン その過去と…

「科学道100冊」

理化学研究所と編集工学研究所の共同企画による「科学道100冊」のウェブサイトが公開されています。これは文理二つの研究所による協働作業の成果とも言えそうですね。 同サイトからコンセプトなどを抜粋引用してみます。 科学道100冊 科学道100冊は、書籍を…

ジャック・メルロ=ポンティ「アンペールの『諸学の哲学についての試論』」

アンペールの『諸学の哲学についての試論』(Essai sur la philosophie des sciences)について調べているうちに遭遇したサイトと論文。 ジャック・メルロ=ポンティ「アンペールの『諸学の哲学についての試論』」(『科学史誌』第30巻第02号、1977) Jacque…

『週刊読書人』ウェブサイトのリニューアル

書評新聞の『週刊読書人』がウェブサイトをリニューアルしました。 ただのリニューアルではなく、同紙に掲載した記事をすべて無料で公開するようです。 まずは広く知ってもらうための試みとのこと。 ウェブで無料公開したら、有料の新聞そのものが売れなくな…

「人文的、あまりに人文的」第9回

吉川浩満くんとの連載書評対談「人文的、あまりに人文的」の第9回を東浩紀編『ゲンロンβ10』に寄稿しました。 今回は荒木優太さんの『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』(東京書籍)と、互盛央さんの『日本国民であるために』…

「紀伊國屋じんぶん大賞2017――読者と選ぶ人文書ベスト30」

「紀伊國屋じんぶん大賞2017――読者と選ぶ人文書ベスト30」が決まったとのことです。 これは、読者からの投票によってその年に刊行された人文書からベスト30を選ぶというイヴェントであります。 昨年は、岸政彦さんの『断片的なものの社会学』(朝日出版社)…

書評『「百学連環」を読む』

加藤陽子先生に拙著『「百学連環」を読む』(三省堂)を書評していただきました。 ありがとうございます。 おもはゆいとは、こんなときに使ってもよい言葉だったでしょうか。おもはゆい。 ⇒毎日新聞 > 書評「学問の大事さ思う「私流講書始」」 http://mainic…

「相対性理論への道」

★Hanoch Gutfreund and Jürgen Renn, The Road to Relativity: The History and Meaning of Einstein's "The Foundation of General Relativity" (Princeton University Press, 2015) 散歩がてら訪れた紀伊國屋書店新宿南店(洋書部)で入手。 アインシュタ…

じんぶんや「知と言葉の連環を見るために」小冊子の全文公開

2016年の秋に紀伊國屋書店本店の人文書コーナーで開催したじんぶんや「知と言葉の連環を見るために」のためにこしらえたミニブックガイドの全文が、同書店のウェブで公開されました。 『「百学連環」を読む』(三省堂)にちなんで選んだ74冊について短いコメ…

The Best Science Books of 2016 (Science Friday)

★The Best Science Books of 2016 (Science Friday) 2016年のベスト・サイエンスブック。 www.sciencefriday.com

古典ギリシア語・ラテン語の教材

★GREEK AND LATIN TEXTS WITH FACING VOCABULARY AND COMMENTARY 「古典ギリシア語とラテン語の語彙と解説つきテキスト」 その名のとおり、古典ギリシア語とラテン語のテキストに語彙と解説をつけた教科書を公開しているサイト。このサイトで公開されている…

2017年の仕事/購書はじめ

■2017年最初の仕事 年始の挨拶とともに届いたゲラを見ることからスタート。 (文筆職人の仕事始めははやい) 思えば20年くらい前にコーエーでゲームをつくりながらああでもないこうでもないと考えたことを20年越しでようやっと言葉にできた、という感じの文…

2016年の印象に残った本(刊行年不問篇)

先日のゲンロンカフェでの鼎談では、2016年の人文書(2015年12月から2016年11月までに刊行された人文書)をご紹介しました。 ここでは2016年に出会った本から印象に残ったものをご紹介します。つまり、刊行年に関係なく、今年読んだ本からというわけです。た…

「哲学の門前」

吉川浩満くん(id:clinamen)の連載「哲学の門前」第2回「門と門番」が、紀伊國屋書店のPR誌『scripta』第42号(2017年冬号)に掲載されています。 前回、「個人的な経験」についてのエピソードから筆を起こした同連載ですが、今回はタイトルに掲げられた「…

「物理学古典論文叢書」

★物理学史研究刊行会編「物理学古典論文叢書」(全12巻、東海大学出版会) 届いた。 その名のとおり、物理学の古典的論文を編んで邦訳した論文集。 写真で見えるとおりですが、各巻のタイトルは次のとおり。 第01巻 熱輻射と量子第02巻 光量子論第03巻 前期…

Journal of Greek Linguistics

★Journal of Greek Linguistics (Brill Online) オープンアクセスのギリシア語学誌。古典ギリシア語から現代ギリシア語までを扱う。 2000年の創刊号から2016年の最新号までオンラインで閲覧可。 booksandjournals.brillonline.com

the Journal of the History of Ideas

先日のゲンロンカフェの鼎談でもご紹介したthe Journal of the History of Ideasのブログはこちら。 毎週の「読んだもの」はたいそう参考になります。 各方面にこういうアンテナが欲しいものです。 jhiblog.org

「冬夜読書 2016年の収穫」

昨年に続いて『週刊読書人』2016年12月16日号(第3169号)の特集「冬夜読書 2016年の収穫」に寄稿しました。 3冊を選んでコメントを書くというアンケートです。総勢41名が回答を寄せています。 www.dokushojin.co.jp

エトムント・フッサール『内的時間意識の現象学』

★エトムント・フッサール『内的時間意識の現象学』(谷徹訳、ちくま学芸文庫フ21-5、筑摩書房、2016/12) Edmund Husserl, Zur Phänomenologie des inneren Zeitbewußtseins (1893-1917) (Husserliana Bd. X, Martinus Nijhoff, The Hague) フッサール(Edmu…

『中央公論』創刊130周年

1887年に創刊した『中央公論』は2017年で130周年とのこと。 最新号の2017年1月号では「論壇の岐路」という関連特集が組まれております。 とりあえず―― ・山崎正和「「論壇」の危機と回復への曙光」 ・松岡正剛+佐藤優「思想が持つアナーキーな魅力の復権を…

「私の好きな中公新書3冊」

「web中央公論」の「私の好きな中公新書3冊」のコーナーに寄稿しました。 中公新書は、新書のなかでも一番たくさん読んでいるだけに、3冊しか選べないのは大変です。どうやって選んだらいいのだ!? とお送りいただいた全書目リスト(約2400冊)を見ながら(…