「最新の診断装置で夢をみているときの脳をリアルタイムで探ると、夢の正体は、フロイトがいう『抑圧された欲望の現れ』などではなく、睡眠中に自己活性化した脳の独特な活動だった!」


A.ホブソン『夢の科学――そのとき脳は何をしているのか?』(冬樹純子訳、講談社ブルーバックス、2003/12)の宣伝文より

いうところの「最新の診断装置」で脳の何がどのように可視化されるのかわからんけど、もしその装置が見えるようにするものが夢の意味内容だとしたらフロイトの仮説も退けられるに違いない。でもちょっと不安になるのは、「〜などではなく」という、どこか得意気で攻撃的でさえもあるような否定のあとにつづく文句だ。「自己活性化した脳の独特な活動だった!」ってああたね。