映画を観にゆくジルおじさん


agnès b が発行し、店頭で配布しているパンフレットの最新号(目下店頭で配布中)に、アニエスのインタヴューが掲載されている。こんなエピソードが載っていたので切り抜いておきたい。

ハンス=ウルリッヒ・オブリスト あなたがジル・ドゥルーズととても懇意で、映画に対する情熱を分かち合っていると聞いて感激しました。彼の場合、映画はかなり遅くからなんですね……


アニエスベー ええ、ドゥルーズが映画に目覚めたのは比較的遅く、80年代前半だったようです。これは驚きであると同時に、とても興味深いことですね。その頃、私はドゥルーズ夫人であるファニーと、私の娘たちの父親でもあるジャン=ルネ・ド・フルリューと一緒に開いたジユール通りの最初のブティックで仕事をしていました。午後1時頃、いつもエレガントで魅力にあふれるジルがブティックに立ち寄っては、「今日の午後は映画に行ってくるよ」と私たちに言ったものでした。それが映画に関するドゥルーズの膨大なる思考のはじまりだったのですが、ホントウに凄まじい勢いで映画を観ていました。ヴァンセンヌで講義をする日以外は、毎日映画館に行っていたのですから。


ジルおじさん、なんとなくうらやましい。>毎日映画館