キン・フー山田宏一宇田川幸洋キン・フー武侠電影作法』草思社、1997/09、amazon.co.jp


インタヴューによってキン・フーの生涯と作品を探る一冊。キン・フー作品で闘うヒロインを演じた徐楓(シー・フン)へのインタヴューも併録。

★ゲイブリエラ・オールドハム編著『ファースト・カット??アメリカン・シネマの編集者たち』(奥村賢+宮澤誠一監修、1998/07、フィルムアート社、amazon.co.jp
 Ed by Gabriella Oldham, First Cut Conversations with Film Editors (University of California Press, 1992)


映画の編集者たちへのインタヴュー集。


飯島正『映画』(現代人のための芸術入門叢書、目黒書店、1951/04)


著者のあとがきによると、本書は以前『教育と映画』という書名で刊行された本の新版。新規に「第四章 各国映画の現状」が追記されている。映画を、作品、技術、芸術、理論、社会とのかかわりなどの観点から解説している。


映画芸術第50巻第2号通巻390号 2000年3月増刊号(編集プロダクション映芸)
☆特集=足立正生零年


以下は神保町の田村書店の露台にうちすてられていた(という表現がふさわしい)本の山から拾い上げたものたち。



モーリス・ブランショミシェル・フーコー??想い映るまま』(豊崎光一訳、哲学書房、1986/12、amazon.co.jp
 Maurice Blanchot, Michel Foucault tel que je L'imagine (Éditions Fata Morgana, 1986)


ジャック・デリダ『尖筆とエクリチュール??ニーチェ・女・真理』白井健三郎訳、エピステーメー叢書、1979/09)
 Jacques Derrida, Éperons: Les styles de Nietzsche (Flammarion, 1978)


★蔵原惟人『藝術論』(吉田書房、1946/12)


左翼の趣味(判断)と右翼の趣味(判断)はどこがどう異なるのか? ということを考えてみたいと思っていたら目にとまった一冊。

マルクス主義文藝批評の基準
生活組織としての藝術と無産階級
プロレタリア・レアリズムへの道
理論的な三四の問題
プロレタリア藝術の内容と形式
マルクス主義文藝批評の旗の下に
再びプロレタリア・レアリズムについて
新芸術形式の探求へ
プロレタリア文藝批評界の展望
帝国主義と藝術
藝術社会学の方法論
藝術的方法についての感想


ガストン・バシュラールロートレアモンの世界』平井照敏訳、思潮社、1970/09)
 Gaston Bachelard, Lautrémont (José Corti, 1939)


★ジョルジュ・デュアメル『文学の宿命』(渡邊一夫訳、創元選書116、創元社、1946/12)
 Georges Duhamel, Deux Patrons (Paul Hartmann, 1937)


原題は「二人の師匠」。目次をみるとこの「二人」がエラスムスセルバンテスであることがうかがわれる。私が手にした本の元の持ち主の書き込みがある。最後のページに「1947.1.31. 芝公園神明町にてもとむ。明日 全官公のストライキを前に」とあり、最初のページに別の筆跡で「1964.5.2」とあり、その隣には同じ筆跡で「理想を追って没落する男さ」とも。


★ジョン・レイイマン編『五十年代の文学』(加納秀夫ほか訳、双書・不安の時代、南雲堂、1957/10)
 ed. by John Lehmann, The Craft of Letters in England (The Cresset Press, 1956)


50年代イギリス文学を、小説、詩、演劇、批評の観点から検証する論文集。この「双書・不安の時代」にはほかに、ヴァージニア・ウルフ『若き詩人への手紙』、ロレンス『愛と生の倫理』、リーヴィス『現代詩の革新』、コナリィ編『不安の墓場』、グレアム・グリーン『失われた少年時代』、ヒューム『ヒューマニズム宗教的態度』、コードウェル『幻影と現実』、オーデン『怒れる海』などがラインアップされている。


朝日ジャーナル『新版 日本の思想家』(上中下、朝日選書44-46、朝日新聞社、1975/08-10)



フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』澤田直訳、思潮社、2000/10、amazon.co.jp


刊行時にも手にしたはずなのだけれど、この本が露台にあるのが不憫でつい手にしてしまう(ダブっていたら誰かに進呈すればよいのだし)。ペソアを読むためにポルトガル語を学びたいと思って早幾年。こういう書物に遭遇するつど、そのことを思い出しはするのだけれどいつしかまた忘却のかなたへ(こうして死んでゆくのだろうか)。


『世界藝術論体系4??フランス寫実主義・世紀末』(河出書房、1956/11)


編集委員に、伊藤整、蔵原惟人、高橋義孝瀧口修造中島健蔵吉田秀和が名を連ねている。残念ながら今回たまさか手にした巻からはこの叢書の全貌はわからないのだけれど、この巻だけでもスタンダール、サント=ブーヴ、ゴンクール兄弟、モーパッサンボードレール、ブリュンティエール、ヴェルレーヌランボオバルザックフロベール、ゾラ、ユイスマンス、テーヌ、アナトール・フランスマラルメ、アントアヌをつまみ食いできるようになっている。こんな本が100円で読めるなんて(うれしかなしい)。


前田英樹小津安二郎の家??持続と浸透』りぶるどるしおる12、書肆山田、1993/01)


ジャック・ラカンディスクール佐々木孝次+市村卓彦訳、弘文堂、1985/07)


1971年来日のさいの談話「東京におけるディスクール??ラカン思想とは何か」(初出は『現代思想』1983年12月号)と1970年にラジオで放送された語り「ラジオフォニー」の翻訳。後者は、ロベール・ジョルジャンとルネ・ファラベによる7つの質問にラカンが答える形をとっている。


『世界大思想全集9』(春秋社、1930/08)


箱入りで、表紙に「第43回配本」とある。本巻には、ダ・ヴィンチの「絵画論」、ゲーテ「詩と真実」、シラー「素朴の文学と感傷の文学」(Uber naive und sentimentalische Dichtung)が収録されている。シラーの当該作品を読む必要に駆られていたために目にはいった一冊。