芝山幹郎『映画は待ってくれる』中央公論社、1998/04、amazon.co.jp


キネマ旬報の連載映画エッセイ「オールモスト・クール」を編んだ一冊。エッセイというスタイルで映画についてなにかを語るということは、結局のところその語り手がそれまでに経てきた生の履歴(について、当該の映画に触発されて喚起された記憶)を総動員して、その映画と記憶との関係を述べることなのだなァ、とエエ加減なことを思う。まだちゃんと眼をとおしていないのだからコメントもなにもないのだけれど、ちょっと見た感じでは、この人の飾り気のない文章を好ましく思う。