大村書店の近刊案内より。


これは仏語版の表紙
ガブリエル・タルドガブリエル・タルド著作集 模倣の法則』(村澤真保呂+池田祥英訳、大村出版、2005年春、ISBN=4756320333)
 Gabriel Tarde, Les Lois de l'imitationtext

(……)一世紀前にそうした考え方に意義を唱え、ミクロなコミュニケーションと個々人の差異にこそ社会の本質があると主張し、その論理を探求したフランスの思想家がガブリエル・タルド(1843−1904)です。


主著の『模倣の法則』(1890)は、観念や欲求の個人から個人への転写である「模倣」(imitation)が物理学における波動や生物学における遺伝と同じく社会における反復現象であり、社会が決して制度に還元されるような均質で静止した空間ではなく、ミクロなレベルのさまざまな衝突や伝播から成り立っている、常に創発的で動的な空間であることを明らかにしています。このような彼の思想は、個人の脳で発生するさまざまな情動や想像力といった差異が互いに連結し、さらなる差異を生み出していく「集合的な思索」として社会を捉えるタルド独自の世界観に由来しています。  

(大村出版の紹介文より抜粋)


フランスでは、Les Empêcheurs de penser en rond社より、エリック・アリエズの監修による著作集 OEuvres de Gabriel Tarde(第I期全5巻、第II期刊行中)が刊行されている。


★Serie1-Volume 1: MONADOLOGIE ET SOCIOLOGIE
★Serie1-Volume 2: LA LOGIQUE SOCIALE
★Serie1-Volume 3: L'OPPOSITION UNIVERSELLE
★Serie1-Volume 4: LES LOIS SOCIALES
★Serie1-Volume 5: ESSAIS ET MELANGES
★Serie2-Volume 1: LES LOIS DE L'IMITATION
★Serie2-Volume 2: LES TRANSFORMATION DU POUVOIR
★Serie2-Volume 5: LA CRIMINALITE COMPAREE


⇒大村出版 > 『ガブリエル・タルド著作集 模倣の法則』
 http://www.comk3.co.jp/ohmura/kinkan2.html


⇒meme mimeme mimesis > 人物録 > ガブリエル・タルド
 http://www.ritsumei.ac.jp/~so029997/tarde/tardetop.html
 日本語で読める文献、タルド関連のリンク集など。


⇒&Ecole National d'Administration Pénitentiaire > Bibliographie de Gabriel Tarde (1843-1904)(仏語)
 http://www.enap.justice.fr/7/biblio.php


⇒Les classiques des sciences sociales > Gabriel de Tarde(仏語)
 http://www.uqac.uquebec.ca/zone30/Classiques_des_sciences_sociales/classiques/tarde_gabriel/tarde_gabriel.html


⇒gallica(仏語)
 http://gallica.bnf.fr/
 Gabriel Tardeの著作8作品のテクストが収録されている。


⇒哲学の劇場 > 作家の肖像 > エリック・アリエズ
 http://www.logico-philosophicus.net/profile/AlliezEric.htm




★ロイ・バスカー『科学と実在論——超越論的実在論と経験主義批判』(式部信訳、大村書店、2005年春、475632035X)

「現象の背後で作用するメカニズム」「現象の基底に潜む構造」――演繹的手法では捉えられぬこうした構造やメカニズムとの存在論的区分を論旨明快に打ち出す。クーンやポパー、ハンソンらの立論を踏まえたバスカーの新しい科学哲学は、「実証主義」と「解釈学」という、現代社会科学に影響力をもつ二大潮流のいずれをも批判するもの。哲学はもとより、経済学、社会学など社会科学に衝撃を与え、新しい理論潮流となった。近年、欧米でも注目を集めている古典。


大村書店ウェブサイトでは、2005年2月上旬予定となっている。