『談』No.73(TASC、2005/03)#0342


『談』の最新号は「「いのち」のディレンマ」と題する特集で、広井良典(ひろい・よしのり, 1961- )氏、熊野純彦(くまの・すみひこ, 1958- )氏、小松美彦(こまつ・よしひこ, 1955- )氏のお三方が登場。

広井良典「いのち、自然のスピリチュアリティ
熊野純彦「いのちと自分のからだ」
小松美彦「いのち……守らなければならないものは何か」


広井氏は、政治哲学の文脈から「いのち」——この特集で「生命」ではなく「いのち」と表記しているのは、科学的な記述に還元しつくされない生の側面を含意するためのようだ——の扱われ方を議論している。後半に、「スピリチュアリティの回復」というテーマが出てくるのだがうまくフォロウできなかったので類書とともに繙読したい。熊野氏は、自己所有の問題を贈与という観点から、小松氏は、脳死・臓器移植の問題にからめて医療技術といのちの関係を論じている。


「editor's note——before」と「同——after」が下記ウェブサイトで公開されている。テーマと議論が要約・整理されている(同誌にも収載)。また、関連書リスト「書物のフィールドワーク」も同サイトに公開されている。


⇒『談』 > 最新号 WEB版
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⇒雑誌『談』編集長によるblog
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⇒哲学の劇場 > 作家の肖像 > 小松美彦
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