内田魯庵『明治の文学 第11巻 内田魯庵坪内祐三鹿島茂編、筑摩書房、2001/03、amazon.co.jp


坪内祐三氏が編集した「明治の文学」の第11巻。「内田魯庵は明治のベンヤミンだ。好きなもの、街歩き、古本、オモチャ、万年筆、ステッキそれに思い出。嫌いなもの、権威主義、知ったかぶり、事大主義。ゆえに今こそ、魯庵をよみがえらせる必要があるのだ。」という紹介文もふるっている。収録作品は以下のとおり。

・くれの廿八日
・文学者となる法
・楼上雑話(抄)
二葉亭四迷の一生
・予が文学者となりし径路
・万年筆の過去、現在及び未来
・ステツキのカタログの序


この叢書は、明治に不案内な現代の読者のために、注釈や図を豊富にいれてあるのでこれから読んでみようという読者に推奨したい一冊。小説、随想、人物伝、回想、広告など魯庵の多面的なスタイルを概観しようとした編集意図のようだ。


⇒筑摩書房 > 「明治の文学」
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