★林信吾+葛岡智恭『昔、革命的だったお父さんたちへ——「団塊世代」の登場と終焉』(平凡社新書288、平凡社、2005/09、amazon.co.jp)
いよいよ大量定年を迎える団塊世代。“年金持ち逃げ”で去るのか、有終の美を飾るのか? 戦後史をたどりつつ、かつては理想に燃えたお父さんたちに挑発とエールを送る。
(平凡社ウェブサイトより)
かつて革命的運動に邁進した若人たちは、いまどこでなにをしているのか。戦後日本の社会や文化の変遷を知るうえでも、こうした本は何冊でも出してほしいと思う。
・序章 父よ、あなたは「革命的」だった
・第一章 団塊世代、かく戦えり——戦後日本と新左翼運動
1 団塊前史
2 新左翼運動の多様化
3 『いちご白書』でオシマイですか?
・第二章 サブカルチャーにはじまり、終わった世代——団塊世代が切り開いた地平と挫折
1 黄金の六〇年代
2 24時間、なに考えてました?
3 「第二の敗戦」と「二度目の挫折」
・第三章 亡国の世代 やり逃げの世代——そう呼ばれて、消えて行くのか
1 だから彼らは嫌われる
2 若者はとっくにキレている
3 国を変えるか、国を滅ぼすか
・主要参考文献
サブカルチャーといえば、宮台真司氏がホストとなって2004年に行った三度のシンポジウムをまとめた『サブカル「真」論』(ウェイツ、2005/09、amazon.co.jp)や上野昂志氏が戦後60年の歴史をトピックでたどる『戦後60年』(作品社、2005/08、amazon.co.jp)も普通に勉強になる書物。この二冊はできれば別エントリで取り上げなおしたいと思う。