★2006年03月11日:若干追記



★ジョン・R.サール『MiND——心の哲学山本貴光吉川浩満訳、朝日出版社、2006/03、amazon.co.jp
 John R. Searle, Mind: A Brief Introduction(Fundamentals of Philosophy, Oxford University Press, 2004)


これまでに何度か「もう出ます」「今出ます」と蕎麦屋の出前みたいな予告をしてきましたサールの『MiND——心の哲学ですが、おかげさまで3月中旬に刊行の運びとなりました(右書影は英語のペーパーバック版)。


言語哲学からキャリアをスタートさせて、志向性の研究を経て心の哲学へ向かったサールが、心身問題ほか心の哲学の諸問題を目配りよく整理・検討した好著です。といっても学説を整理・紹介する教科書にとどまらず、二元論唯物論をともに退けつつ、年来主張してきた「生物学的自然主義(Biological Naturalism)」という立場による心身問題の解決案をも提示しているのが読みどころ。


去年末から更新を怠っている拙ウェブサイト「哲学の劇場」のリニューアルをかねて、本書に関連する各種コンテンツを準備中です。


⇒John Searle(英語)
 http://ist-socrates.berkeley.edu/~jsearle/
 サールのウェブサイト。書誌、未刊行論文、写真など。


⇒哲劇メモ > 2006/03/07
 http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20060307/p1
 相棒・吉川浩満による紹介。