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妖怪・幽霊・怪現象の新聞記事約四五〇〇件


国書刊行会から新刊案内のセットが届く。なかでもひときわ目を引く二点あり。


湯本豪一『明治期怪異妖怪記事資料集成』


内容は、書名が雄弁に語っている。惹句にこうある。

明治期に出た、起こった、妖怪・幽霊・怪現象の新聞記事約四五〇〇件を収録


つまり、当時の新聞には、フツーに「出た!」という記事が(けっこう詳細に)載っていたのである。載っているとは聞いていたが、まさかこんな規模であったとは。パンフレットには、さりげなく「明治時代45年間に発行された中央紙、地方紙、海外邦字新聞のほとんどすべてを渉猟」だなンてあるから頼もしい。



フハッ。折り悪く(?)こちらは井上円了先生が、妖怪の数々を最前線(当時)の科学・哲学・心理学の知識を駆使して考察する『妖怪学全集』東洋大学井上円了記念学術センター)を精読中。どうしたってこの本も読まねばなるまい。というか、はやく読みたい。


ちなみにパンフレットにある「本書をお薦めしたい」ターゲット読者は……

民俗学および歴史・風俗研究者……古くからの民間伝承が、形を変えながら明治時代の生活に息づき、事件として多数記事化されている。


社会学研究者……新聞という当時最新のメディアによって、怪異・妖怪事件が定型化され、普及していく様子が一冊のなかで見て取れる。


*日本文学研究者……都市怪談、幻想文学、ホラー文学の原型ともいえる記事多数。現代まで語り継がれる話の数々が生起する様が、時間の流れの中で見て取れる。


との由。


予価:47,250円
2008年11月刊行予定



*(2008年10月11日追記)最近文庫化された柴田宵曲『奇談異聞辞典』ちくま学芸文庫、2008/09、ISBN:4480091629)も同書の横に置きたい。『耳嚢』や『甲子夜話』をはじめとする文献の博捜から選りだした奇談異聞の数々を整理・編集した一書。底本は、『随筆辞典 奇談異聞編』(東京堂、昭和36)。


もう一点は、


『定本 久生十蘭全集』(全11巻)


旧全集(三一書房版)の約倍の分量を収録とのこと。この機会に全部読みたいものである。


全巻構成については以下に詳しい。


国書刊行会 > 『定本 久生十蘭全集』
 http://www.kokusho.co.jp/series/hisaojuranzenshu.html