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2010年の覚書


2010年も、いろいろなことをさせていただく機会に恵まれました。お声かけくださったみなさま、そうして生まれたものを手にしてくださったみなさま、ありがとうございました。


もっぱら自分の覚書のためにではありますが、2010年にしたことのうち、公開できたものをコメントつきで並べておきたいと思います。


■書籍



『コンピュータのひみつ』朝日出版社、2010/09/10、ISBN:4255005443


デバッグではじめるCプログラミング』(翔泳社)に続く2冊目の単著です。コンピュータという便利だけれど、不可思議な道具を理解するための、新しい見方(見立て方)を示しています。これは、コンピュータを心底理解するための一見迂遠に見えて最短の迫り方です。


朝日出版社
 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255005447/


ソフトバンク ビジネス+IT > インタビュー「コンピュータという道具をもっと身近に感じるために」
 http://www.sbbit.jp/article/cont1/22778
 ソフトバンクのウェブサイトにメール・インタヴューを掲載していただきました。


茂木健一郎斎藤環『脳と心――クオリアをめぐる脳科学者と精神科医の対話』双風舎、2010/08/25刊行予定、ISBN:4902465175


お二人の往復書簡書の編集をお手伝いしました。書簡に注をつけ、インタヴューを行い、まえがき、あとがきを書いています。


双風舎
 http://sofusha.moe-nifty.com/books/2010/07/post-1b83.html


■雑誌


「過去をいかに遇するか 未来にいかに遇されるか」(『建築雑誌』2011年1月号、Vol.126 No.1612)


『建築雑誌』2010年11月号「特集=エフェメラ(ephemera)」に関するレヴューを寄稿しました。同特集は、ひとり建築のことのみならず、私たちが生きる現代の記録をどのように残してゆくか/ゆかないか、というアーカイヴの問題を考えるうえで大変示唆に富みます。この問題については、「物質と記憶」を巡る思索の一環として、今後とも追求してみたいと考えています。


⇒建築雑誌
 http://jabs.aij.or.jp/


「文体百般――ことばのスタイルこそ思考のスタイルである」第1回:文体とは「配置」である(『考える人』2011年冬号、新潮社、2011年1月)


この号から連載も始めました。文章のスタイル/文体を巡って、従来の修辞学や文体論とは異なる角度から、文章とそこに表現される思考について検討してゆきます。しばしおつきあいいただければ幸いです。次回は、短い文章をあれこれ扱う予定です。


「人は旅する動物である」(『考える人』2011年冬号、新潮社、2011年1月)


特集「紀行文学を読もう」に、ブックガイドを寄稿しました。古今東西の旅にまつわる書物を50冊+αご紹介しています。


★翻訳:カプシチンスキヘロドトスと気づきの技法(『考える人』2011年冬号、新潮社、2011年1月)


特集「紀行文学を読もう」に、ポーランドのジャーナリスト、リシャルト・カプシチンスキが行った、2003年にユリシーズ賞基調講演を訳出しました。英語版を中心としてドイツ語版で補いつつ講演全体を訳出し、編集部の判断で一部省略しています。


「未知を求め、世界に驚く」(『考える人』2010年秋号、新潮社、2010年11月)


福岡伸一と歩くドリトル先生のイギリス」に、ドリトル先生シリーズ全体を題材に、そこに現れる博物学ほか諸学の描かれ方とその背景を俯瞰するエッセイを寄稿しました。この原稿を書くにあたって、編集部で相談しながら描いた図は、こちらでご覧いただけます。


⇒新潮社 > High thinking
 http://www.shinchosha.co.jp/kangaeruhito/high/high165.html


「聖書を読むための本」(『考える人』2010年春号、新潮社、2009年04月)


『考える人』誌四度目の登場となる同号では、聖書を読むための本をブックガイドしました。聖書は、どういうわけか高校生くらいからずっと気になり続けて来ている書物の一冊です。あれこれ読んできた関連書の中から、選書しています。


「『失われた近代を求めてI――言文一致体の誕生』解題」(『ユリイカ』2010年6月号、「特集=橋本治――『桃尻娘』から『リア家の人々』まで…無限遠の小説家」、青土社ISBN:4791702093


ユリイカ』誌が初めて橋本治さんを特集した号の主著解題で、『失われた近代を求めてI』について書きました。


「思想誌空間」連載終了(αシノドス


同誌の第0号から連載を始めた「思想誌空間」全16回を終えました。「思想」という鵺のような言葉を追跡する連載原稿です。隈無く精査したというところまではとても辿り着いていませんが、この連載の場をいただけたおかげで、以前から気になり続けてきた「思想」なるなにものかについて、その見定め方の目鼻がついたように思います。


今回の連載では、もっぱら明治期前後の話を中心としましたが、大正、昭和、平成に至る日本における「思想」的なものを取り押さえて、本当の意味での『日本「思想」史』を描いてみたいと思います。


しかし実は、日本「思想」史は、そのまま西欧「思想」史と中国「思想」史につながっており、結局のところ最低でもこの三極を押さえましょうという話にもなるわけです。そして、西欧「思想」史を見るなら、どうしたってイスラーム「思想」史を考えないわけにはゆかず、中国「思想」史との関連でインド「思想」史も視野に入ります。


こうした時間・空間的な文脈のなかで、明治期に造り直された「思想」というものの姿を捉え直してみたい、というのがこの連載の趣旨でありました。これはまたいずれ機会が巡ってきたらば、文章の形にして参りたいと思います。


■講義・イヴェント


「公開編集会議!『リテラエ・ウニヴェルサレス』は謎だらけ?」(2010年4月11日(日)@今野スタジオマーレ)


木村カナさんに司会をしていただいて、武村知子さん、白井敬尚さん、郡淳一郎さんと共に「リテラエ・ウニヴェルサレス」(ウェブサイト)の公開編集会議を開催しました。同サイトは現在一旦閉鎖中です。構想中のプログラムを書き終えたら再公開したいと念じております。


「新たなる百学連環――芸術篇」一橋大学/大学院


夏学期は、大学院にて「新たなる百学連環――芸術篇」というタイトルの下、1コマ担当させていただきました。ここでも述べたように、音楽、演劇、小説、美術といった芸術の諸相に例を求めて、これをよく知覚、分析してみようという試みです。


「映像文化論」一橋大学/大学院


冬学期から、「映像文化論」という講義を担当させていただいています。これは学部生、院生が聴講する大教室での講義です。映画に限らない映像をめぐって実物を見ながらものを考えてみるという内容。2011年1月中に全講義が終わる予定です。


「教養ゼミナール」一橋大学


上記「映像文化論」とともに「教養ゼミナール」なるコマを担当させていただいています。こちらでは、映像編集を実際にやってみようということで、3人一組のチームにお題を出して、既存映像を使った編集作品をつくっています。


「ユニークなゲーム企画を形にする思考法」東京工芸大学シリアスゲーム論」ゲストレクチャー、2010年06月17日)


シリアスゲームを研究されている藤本徹さんのお招きで、ワークショップを担当しました。


★東京ネットウエイブ


引き続き、同校にて「ゲーム企画」や「ゲームシナリオ」などの講義を担当しています。