科学――知を交通させるために



新潮社の季刊誌『考える人』2012年春号に、連載「文体百般――ことばのスタイルこそ思考のスタイルである」の第6回を寄稿しました。


今回は、「科学――知を交通させるために」と題して、科学の文体に迫ります。題材として取り上げたのは、英国王立協会が350年の歴史を誇る雑誌 Philosophical Transactions です。


同誌の誌面を見ながら、科学論文の形が現在のようになってゆく様子を垣間見ています。次回はこの続きで、科学の文体が、対象をどのように記述しているかということを検討する予定であります。


連載のこれまでのタイトルは次の通り。

・第1回:文体とは「配置」である
・第2回:短い文――時間と空間に縛られて
・第3回:短い文――記憶という内なる制限
・第4回:法律――天網恢恢疎にして漏らさず
・第5回:対話――反対があるからこそ探究は進む
・第6回:科学――知を交通させるために


この後は、科学篇の続き、辞書、批評(評論)、詩、小説などを俎上に載せて完結に至る予定です。


雑誌の特集は「東北 日本の「根っこ」」


⇒新潮社 > 『考える人』
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