イメージの巨大地図を読み解く



伊藤博明、加藤哲弘、田中純『ヴァールブルク著作集別巻1 ムネモシュネ・アトラス』(ありな書房、2012/03)が刊行されました。


アビ・ヴァールブルクが取り組んだプロジェクト「ムネモシュネ・アトラス」を3人の著者が、詳細に読み解いてゆくという試みです。

本書のタイトル、記憶の女神ムネモシュネは、ヨーロッパ精神史の中で、文化的遺産を想い起こさせ、その業を甦らせて、新しい創出の力を授ける「動的原理」と考えられていた。イコノロジーの創始者アビ・ヴァールブルクが1929年に突然の死を迎えるまで向きあっていたプロジェクト、この女神の名を冠したプロジェクト「ムネモシュネ」は、六三枚の黒いスクリーン/パネルに、古代から二〇世紀にいたるヨーロッパの美術を初めとするさまざまな九七一点のイメージを配置したもので、「アトラス(地図帳)」として刊行が予定されていた。本書は、この「未完のプロジェクト」の、各パネルの趣旨とパネル上に配置されたイメージおよび隣接関係を分析/解読し、詳細な解説を加えて、『ムネモシュネ・アトラス』という一冊の書物として上梓したものである。六三枚のパネルはおおむね古代から現代へと時の流れに沿って進んでいく。これを分析/解読するためには、個々のイメージを同定し、パネルの中での相互関係を解釈し、すなわちイメージとイメージの隣接関係を読み解かねばならない。これは、ヨーロッパ数千年の記憶の地層を掘り起こし、六三の個々の系列をイメージによって要約し、系列から系列へと移りゆくイメージによる思考へと昇華する壮大なる試みである。

(版元ドットコム掲載の紹介文)


私も手にしたばかりで、まだ一読さえしておりませんが、まずはニュースとしてお知らせしたいと思います。詳細な目次は、下記のURLでご確認ください。


⇒版元ドットコム
 http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7566-1222-9.html


⇒Before- & Afterimages > 「ポスター:シンポジウム「アビ・ヴァールブルクの宇宙 MVNDVS 」
 http://before-and-afterimages.jp/news2009/2012/04/-mvndvs-warbvrgianvs.html
 著者の一人、田中純先生のブログで、同書をめぐるシンポジウムの告知が掲載されています。