★『世界批評大系4 小説と現実』(筑摩書房、1975/08、ISBN:B000J96O8O


テリー・イーグルトンの『文学とは何か』を再訪して、「文学」という概念の変遷とその幅について整理する必要を感じる今日この頃。


ここのところ目次構成を掲げている、この『世界批評大系』(全7巻)などは、刊行から40年が経った現在の眼から見ると、なぜこれらの批評がこのように並べられているのか、その前提や文脈はいまひとつ分からない(各巻に付された解説を読んでもなお)。ただ、「人がなにを文学と見てきたのか」ということについて、19世紀と20世紀の主に欧米やロシアの事例として、あるいはそれを20世紀半ば過ぎの日本でどう見たのかという事例として参考になる。


というわけで、第4巻の目次は以下の通り。既刊分の正誤表もついていた。


■目次

・オノレ・ド・バルザックスタンダール「『パルムの僧院』をめぐって」(冨永明夫訳)


・B.Г.ベリンスキイ「一八四七年のロシア文学観」(除村吉太郎訳)
・ニコライ・チェルヌィシェフスキイ「『幼年時代および少年時代』『Л.Н.トルストイの軍隊短篇小説集』」(北垣信行訳)
・ニコライ・ドブロリューボフ「打ちのめされた人々」(石山正三・磯谷孝訳)
・ドミトリイ・ピーサレフ「バザーロフ 抄」(飯田規和訳)


・ポール・ブールジェ「バルザックと『従兄ポンス』」(石井晴一訳)
・レスリー・スティーヴン「フィールディングの小説」(中野好之訳)
・ゴットフリート・ケラー「イェレミアス・ゴットヘルフ論」(増田義男訳)
アーダルベルト・シュティフター「『石さまざま』序文」(松浦憲作訳)
・テーオドル・フォンターネ「ウォルター・スコット」(立川洋三訳)
ジョージ・ムーアジョージ・エリオット」(井出弘之訳)
・G.K.チェスタトンヴィクトリア朝の小説家」(小池滋訳)
・コンスタンチン・レオンチェフ「分析、スタイル、雰囲気」(千種堅訳)
・W.D.ハウエルズ「わがマーク・トウェイン」(渡辺利雄訳)
トーマス・マン「老フォンターネ」(立川洋三訳)


・E.M.ド・ヴォギュエ「『ロシア小説』序文」
・ワシリイ・ローザノフ「ゴーゴリについて一言」(新谷敬三郎訳)
エミール・ゾラ「『テレーズ・ラカン』再版の序」(小林正訳)
・ギ・ド・モーパッサン「小説について」(宮原信訳)
・J=K.ユイスマンス「『さかしまに』序文」(松室三郎訳)
・レフ・トルストイモーパッサン論」(木村彰一訳)
・H.L.メンケン「シオドー・ドライサー」(野崎孝訳)


ヘンリー・ジェイムズバルザックの教訓」(行方昭夫訳)
ヘンリー・ジェイムズ「『使者たち』序文」(川西進訳)


・解説 篠田一士