2016年人文書ベスト20

先日のゲンロンカフェでのイヴェント、斎藤哲也×山本貴光×吉川浩満「『人文的、あまりに人文的』な、2016年人文書めった斬り!」のために選んだ山本の2016年人文書ベスト20をここでもお知らせします。

・イルマ・ラクーザ『ラングザマー――世界文学でたどる旅』(山口裕之訳、境界の文学、共和国、2016/11)

 

・スコット・L・モンゴメリ『翻訳のダイナミズム――時代と文化を貫く知の運動』(大久保友博訳、白水社、2016/09)

 

・スティーヴン・ワインバーグ『科学の発見』(赤根洋子訳、文藝春秋社、2016/05)

 

・ピーター・ペジック『近代科学の形成と音楽』(竹田円訳、NTT出版、2016/12)

 

『ゲンロン4』特集=現代日本の批評III(ゲンロン、2016/12)

 

・池澤夏樹=個人編集日本文学全集『日本語のために』(河出書房新社、2016/08)

 

『パウル・クレー 造形思考』(上下、土方定一+菊盛英夫+坂崎乙郎訳、ちくま学芸文庫、筑摩書房、2016/05)

 

・エレツ・エイデン+ジャン=バティースト・ミシェル『カルチャロミクス――文化をビッグデータで計測する』(高安美佐子+阪本芳久訳、草思社、2016/02)

 

・エイミー・E・ハーマン『観察力を磨く――名画読解』(岡本由香子訳、早川書房、2016/10)

 

・イアン・レズリー『子どもは40000回質問する――あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』(須川綾子訳、光文社、2016/04)

 

・ジリアン・テット『サイロ・エフェクト――高度専門化社会の罠』(土方奈美訳、文藝春秋、2016/02)

 

・アーロン・イリザリー+アダム・コナー『みんなではじめるデザイン批評――目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド』(安藤貴子訳、BNN、2016/05)

 

・荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』(東京書籍、2016/02)

 

・青山拓央『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』(太田出版、2016/09)

 

・互盛央『日本国民であるために――民主主義を考える四つの問い』(新潮選書、新潮社、2016/06)

 

・スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『セカンドハンドの時代――「赤い国」を生きた人びと』(松本妙子訳、岩波書店、2016/09)

 

・デイヴィッド・グレーバー『負債論――貨幣と暴力の5000年』(酒井隆史+高祖岩三郎+佐々木夏子訳、以文社、2016/11)

 

・前田拓也+秋谷直矩+朴沙羅+木下衆『最強の社会調査入門――これから質的調査をはじめる人のために』(ナカニシヤ出版、2016/07)

 

・三宅陽一郎『人工知能のための哲学塾』(BNN 、2016/08)

 

・中川大地『現代ゲーム全史――文明の遊戯史観から』(早川書房、2016/08)

今年は、目下準備中の『夏目漱石『文学論』論(仮)』(幻戯書房)に関連する本(古今の文学理論書)とその次に書く予定の『科学の文体(仮)』に関連する本(科学書、科学史書)を中心に集め読み続けておりました。そんなこともあって、2016年に刊行された同時代の新刊はあまり読めておりませなんだ。

と申しますか、斎藤さん、吉川くんとも話していたのですが、よい本がたくさん出るおかげで、読者としては読み切れないという嬉しい悲鳴を上げ続けております。読み切れないまでも、どのような本が出ているかという全体像を把握したいものだと念じております。

なお、3者によるベスト20とその元となった全リストは下記サイトでファイルをご覧いただけます。

 

20161207 斎藤哲也×山本貴光×吉川浩満「『人文的、あまりに人文的』な、2016年人文書めった斬り!」 | 哲学の劇場

 

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https://twitter.com/genroncafe/status/806492416446369792より)