千葉俊二『文学のなかの科学』(勉誠出版)書評

「週刊読書人」2018年3月23日号(3232号)に、千葉俊二『文学のなかの科学――なぜ飛行機は「僕」の頭の上を通ったのか』(勉誠出版)の書評を書きました。

同書を「科学アナロジー批評」の試みと読みました。

同書の目次は以下の通り。

はじめに―〈カオスの縁〉の方へ

序章 相似・アナロジー・フラクタル

第Ⅰ部 カオス・フラクタル・アナロジー

・物語の自己組織化―村上春樹『風の歌を聴け』
・【column】〈色彩を持たない多崎つくる〉の物語法則
・なぜ飛行機は「僕」の頭の上を通ったのか―芥川龍之介『歯車』
・震災・カンディード・芥川龍之介
・芥川龍之介と谷崎潤一郎―小説の筋論争をめぐって
・【column】建築と文学―谷崎潤一郎の場合

 

第Ⅱ部 近代文学のなかの科学

・近代小説の力学的構造―夏目漱石『それから』
・【column】文学史のなかの夏目漱石
・語り手の「居所立所」―二葉亭四迷『浮雲』
・【column】不易流行

・附録① 寺田寅彦、石原純宛全集未収録書簡
・科学と文学とのあいだ―寺田寅彦、石原純宛全集未収録書簡をめぐって
・附録② 横光利一「文学と科学」
・横光利一「文学と科学」について
・【column】AI(人工知能)と文学

終章 君なくてあしかりけり

主要参考文献

あとがき 

 

また、「週刊読書人」の一面は対談=髙山文彦+中江有里「暗黒の人類史に革命を――笹川陽平が挑むハンセン病制圧と差別撤廃運動」です。

 

また、同号所収の「対談=土田ヒロミ×アラン・グリースン フクシマを記録/記憶するために 『フクシマ 2011―2017』(みすず書房)刊行を機に」は「週刊読書人ウェブ」でも公開されています。

 

2018年03月25日(日)追記

「週刊読書人ウェブ」で書評が公開されました。

下記からもお読みいただけます。