2005-08-10から1日間の記事一覧

★種村季弘『断片からの世界 美術稿集成』(平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 著者の批評活動の大きな柱であった美術をテーマとした遺稿集成。単行本未収録のものを中心に、芸術原論や国内外作家論等を4章で構成、著者独自の物の見方を開示した大パノラマ。 …

★林淑美『昭和イデオロギー 思想としての文学』(平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 中野重治、戸坂潤、小林秀雄、坂口安吾など、思想としての文学の闘いの内に、支配の言説への加担と対抗の内に、昭和という時代を貫くイデオロギーの諸形態をみとる、果敢な…

★柳田泉『随筆明治文学1 政治篇・文学篇』(東洋文庫741、平凡社、amazon.co.jp) 明治の文学・文化研究の先駆者・柳田泉。その仕事の精髄を集めた随筆明治文学正続二編を3巻に再編。第1巻は、政治運動と近代小説の相携えて進む道行きを示す論考など。 (…

★グザヴィエル・ゴーチエ『シュルレアリスムと性』(三好郁郎訳、平凡社ライブラリー547、平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 自由と愛を求めたシュルレアリスムはエロスの破壊力に賭けたが、その苦闘とは裏腹に、結局は革命に失敗する。その原因を抜きがたい…

★北野圭介『日本映画はアメリカでどう観られてきたか』(平凡社新書285、平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 日本映画は、アメリカでどのような評価を受けてきたのか? そういえば、たまさか個々の批評家や映画監督が日本映画やクロサワやオオシマについて語る…