2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

★『PTU』(88min, 2003) ジョニー・トー(Johnnie To)監督、2003年の作品。 組織犯罪課の刑事は街のチンピラを追うなかで拳銃を失くすという失態を演じる。彼の友人である特殊機動隊PTUのリーダーとその部下は失われた拳銃を探す手伝いに乗り出し、夜の香…

★増田聡+谷口文和『音楽未来形——デジタル時代の音楽文化のゆくえ』 (洋泉社、2005/03、amazon.co.jp)#0384 『古代ギリシャの音楽』(Musique de la Grèce Antique)(KKCC-9201, amazon.co.jp)というディスクがある。これは、伝存する古代ギリシアの音楽…

★レオポルト・フォン・ザッハー=マゾッホ『魂を漁る女』 (藤川芳朗訳、中公文庫マ8-1、中央公論新社、2005/04、amazon.co.jp)#0383 Leopold von Sacher-Masoch, Die Seelenfängerin (Jena, 1886) 『ドラゴミラ——魂を漁る女』(同学社、1998/10)として刊行…

★『ジェームズ・アンソール』(2005)#0382 上記アンソール展のカタログ。出展された作品の解題のほか、以下のテキストが収録されている。 ・ヘルウィッグ・トッツ「ジェームズ・アンソール概論」 ・ノルベルト・ホスティン「眺めのいい三つの部屋——ジェーム…

★「ジェームズ・アンソール」展(東京都庭園美術館) 東京都庭園美術館ではじまった「ジェームズ・アンソール」展を参観する。 ジェームズ・アンソール(James Ensor, 1860-1949)*1といえば、画面にところ狭しとたくさんの人がわらわらと描かれたボスを想起…

★「「批評と理論」の状況〈1〉——丹下健三あるいは建築状況2005」 以下は、シンポジウムの内容についてのメモというよりは、同シンポジウムの内容に関連する作品についての覚書です。 『批評と理論』(INAX出版、2005/03、amazon.co.jp)の刊行を契機に企画さ…

★ピエール・ブーレーズ+アンドレ・シェフネール『ブーレーズ‐シェフネール書簡集 1954-1970——シェーンベルク、ストラヴィンスキー、ドビュッシーを語る』 (笠羽映子訳、音楽之友社、2005/04、amazon.co.jp)#0381 Pierre Boulez et André Schaeffner, CORRE…

★『芸術新潮』第56巻第5号、2005年5月号(新潮社)#0380 ☆特集=モランディのまなざし 眼にとまった記事をいくつか。 ◆1:モランディのまなざし 中心となる特集では、「モランディのまなざし」と題して、イタリアの画家・銅版画家ジョルジョ・モランディ(Gio…

★山崎省三『回想の芸術家たち——「芸術新潮」と歩んだ四十年から』 (冬花社、2005/05、amazon.co.jp)#0379 雑誌『芸術新潮』に創刊(1950年)から携わり、編集長もつとめた山崎省三(やまざき・しょうぞう)氏による回想録。 山崎氏が編集者として作家たち…

筆者以外にはあまり関係のないことかもしれませんが、当ウェブログに「人名索引」ほか、既存のエントリーを分類項目によってソートするためのエントリを設置中です。人名のほかは、 ・出版社 ・叢書(文庫・新書・全集) ・雑誌・新聞 ・作品形態(book/cine…

どうでもよろしいようなお話しではありますが、以前メモランダムを作成した—— ★ジョン・K.ノイズ『マゾヒズムの発明』 (岸田秀+加藤健司訳、青土社、2002/01、amazon.co.jp) John K. Noyes, The Mastery of Submission: Inventions of Masochism (Cornell …

みすず書房の新刊書より刮目の二冊。 ★木村敏『関係としての自己』 (みすず書房、2005/04、amazon.co.jp) 精神病理学の第一人者による、著作集完結以来はじめての論文集である。対人恐怖症、離人症、統合失調症などにあらわれるこころの病理との面接をつう…

★ジャック・デリダ『生きることを学ぶ、終に』 (鵜飼哲訳、みすず書房、2005/04、amazon.co.jp)#0378 Jacques Derrida, APPRENDRE À VIVRE ENFIN: Entretien avec Jean Birnbaum (Éditions Galilée, 2005) ジャン・ビルンバウム(Jean Birnbaum)による、ジ…

★池内了『寺田寅彦と現代——等身大の科学をもとめて』 (みすず書房、2005/01、amazon.co.jp)#0377* 言えばつまらないようなことだけれど、科学者寺田寅彦(てらだ・とらひこ, 1878-1935)の魅力は、文系/理系という偏狭な壁をかるがると越える知性のたたず…

★『CAHIERS DU CINEMA』 Nª 600, AVRIL 2005 #0376 R.W.ファスビンダー(Rainer Werner Fassbinde, 1945-1982)特集。ファスビンダーについてはポンピドゥー・センターにて、特集上映が行われている模様。 ⇒Centre Pompidou > RAINER WERNER FASSBINDER(仏…

★貴田庄『レンブラントと和紙』(八坂書房、2005/02、amazon.co.jp)#0375* オランダの画家レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン(Rembrandt Harmenszoon van Rijn, 1609-1669)は、油彩作品のほかに、多数の銅版画、素描を残している。 本書の著…

★『ジャンヌ・ダルクからフィリップ・ペタンまで』(58min, 1944) De Jeanne d'Arc à Philippe Pétain 木製と思しき箱が置かれている。その箱には、斜めに切れ目がはいっており、顔の見えない人物があらわれて、その箱の上部をもちあげると、そこには一冊の…

「哲学の劇場」の「作家の肖像」に、上野修(うえの・おさむ, 1951- )氏を追加しました。 #といっても、まだ不十分なものですが。 ⇒哲学の劇場 > 作家の肖像 > 上野修 http://www.logico-philosophicus.net/profile/UenoOsamu.htm

ことのついでに、スピノザの著作についてまとめておこう。一部の著作をのぞいてほぼ岩波文庫に収録されている。訳者はすべて畠中尚志氏。ここでは、岩波文庫の番号順に掲載する。 ★『神学・政治論——聖書の批判と言論の自由(上)』(畠中尚志訳、岩波文庫青6…

★上野修『スピノザの世界——神あるいは自然』(講談社現代新書1783、講談社、2005/04、amazon.co.jp)#0374 スピノザ(Baruch de Spinoza, 1632-1677)は、プラトン、デカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェといった哲学者たちに比べると(日本語で書かれた)…

ジャン=リュック・ナンシーの邦訳新刊二冊。 ☆ジャン=リュック・ナンシー『複数にして単数の存在』(加藤惠介訳、松籟社、amazon.co.jp) ☆ジャン=リュック・ナンシー『哲学的クロニクル』(大西雅一郎訳、現代企画室、amazon.co.jp) ⇒現代企画室 http:/…

出版社8社による「書物復権 IX」の書目が決定したようです。 ⇒8出版社共同復刊 書物復権 IX http://www.kinokuniya.co.jp/01f/fukken/kouholist.html

★『いける本・いけない本』2005春02(ムダの会、2005) 出版界の有志が発行する書評誌の第二号。出版関係者が実名で、「いける本」と「いけない本」をコメントつきで紹介するアンケートは、書物に携わる本読みのプロが書物をどのような眼で読んでいるのか/…

法政大学出版局、2005年4月の新刊より。 ★中才敏郎編『ヒューム読本』(法政大学出版局、2005/04、amazon.co.jp) イギリス経験論哲学の主峰、ディヴィッド・ヒュームの思想世界を多角的に照らし出し、最新の国際的研究も踏まえ書き下ろされた、待望の読解・…

★柳父章『近代日本語の思想——翻訳文体成立事情』(法政大学出版局、2004/11、amazon.co.jp)#0373* 日本語には元来「主語」に該当する言葉はなかった、とは日本語学業界ではしばらくまえから一定の賛同者を持つ説で文献を読むと、門外漢でもなるほどと納得す…

ウラゲツ☆ブログの2005年04月19日のエントリより。 五月下旬にモーリス・ブランショの政治論集が月曜社から刊行予定とのことです。同書の共訳者によるミニ・シンポジウムが下記の要領で開催されます。 「モーリス・ブランショ『政治論集1958-1993』 をめぐっ…

★『バッド・エデュケーション』(105min, 2004) LA MALA EDUCACION ペドロ・アルモドバル(Pedro Almodóvar, 1951- )の作品に登場する人物は、誰もが単純に割り切れない複雑さを備えている。単に来歴や趣味が複雑なだけではなく、図式的な映画でなら善/悪…

★塚原史『ボードリヤールという生きかた』(ライブラリー・レゾナント010、NTT出版、2005/04、amazon.co.jp)#0372 一時期、映画『マトリックス』シリーズが公開されていた頃、同作でウォシャウスキー兄弟が参照していたこともあって(劇中にも同書の英訳版…

出版80社の共同企画による本のバーゲンセールス。定価の50%引きで販売。2005年6月20日まで。 ⇒バーゲンブック.jp http://www.bargainbook.jp/mlsbin/wb_top

青土社の新刊より気になる書目をピックアップ。 ☆エドワード・W.ソジャ『第三空間』(加藤政洋訳、青土社、2005/04、amazon.co.jp) Edward W. Soja, Thirdspace: Journeys to Los Angeles and Other Real-And-Imagined Places(1996) ソジャの訳書には、本書…