2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ギュスターヴ・モロー展

一分のスキもなく完成された、という絵ではない。むしろ、どの作品もどこか途中で筆を擱いた、という余韻のようなものが残っている。ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau, 1826-1898)には、それでいて一度目にしたら忘れることのできない作品がいくつもあ…

★蓮實重彦『ゴダール革命』(リュミエール叢書37、筑摩書房、2005/09/23予定、amazon.co.jp) 先頃、河出書房新社から書き下ろしの谷崎潤一郎論を含む作家論集『魅せられて』(河出書房新社、2005/07、amazon.co.jp)を刊行した蓮實氏の新刊は『ゴダール革命…

★『マルクス・コレクション6——フランスの内乱・ゴータ綱領批判・時局論(上)』(辰巳伸知+細見和之+村岡晋一+小須田健+吉田達訳、筑摩書房、2005/09/23予定、amazon.co.jp) 「マルクス・コレクション」(全7巻)の第四回配本(第五冊目)。 ⇒筑摩書房 …

★稲葉振一郎『「資本」論——取引する身体/取引される身体』(ちくま新書555、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★加藤周一『二〇世紀の自画像』(ちくま新書553、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★小松崎茂『小松崎茂 昭和の東京』(ちくま文庫、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★小泉八雲『小泉八雲コレクション——虫の音楽家』(ちくま文庫、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★上野千鶴子+小倉千加子『ザ・フェミニズム』(ちくま文庫、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★ジョルジュ・ローデンバック『ローデンバック集成』(高橋洋一訳、ちくま文庫、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★ジャンバティスタ・バジーレ『ペンタメローネ——五日物語』(上下巻、杉山洋子+三宅忠明訳、ちくま文庫、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★渡邊二郎『現代人のための哲学』(ちくま学芸文庫ワ3-5、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★松岡正剛『フラジャイル——弱さからの出発』(ちくま学芸文庫マ25-1、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★木村敏『あいだ』(ちくま学芸文庫キ14-1、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp)

★ロラン・バルト『映像の修辞学』(蓮實重彦+杉本紀子訳、ちくま学芸文庫ハ9-5、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp) 「イメージの修辞学——パンザーニの広告について」、「写真のメッセージ」、「映画について——「カイエ・デュ・シネマ」誌によるインタヴュ…

★ハンナ・アレント『暗い時代の人々』(阿部齋訳、ちくま学芸文庫あ7-3、筑摩書房、2005/09、amazon.co.jp) Hannah Arendt, MEN IN DARK TIMES (1968) 『人間の条件』、『革命について』につづいて、ハンナ・アレント(Hannah Arendt, 1906-1975)作品、三…

2005年09月の筑摩書房新刊より

筑摩書房2005年09月の新刊書から刮目の作品をピックアップしてみました。個々の作品については読了後にメモランダムを作る予定です(と言いながらすでにアウトプットがインプットにまったく追いつかない今日この頃)。

★高崎哲郎『評伝 月光は大河に映えて——激動の昭和を生きた水の科学者・安藝皎一』(鹿島出版会、2005/09、amazon.co.jp) 鹿島出版会関連でもう一冊。 昭和が生んだ天才級の知識人・安藝皎一の生涯を描きだした読み物。河川学者としてだけではなく、技術官僚…

★パウル・フランクル『建築史の基礎概念——ルネサンスから新古典主義まで』(香山壽夫監訳、SD選書240、鹿島出版会、2005/08/25、amazon.co.jp) Paul Frankl, Die Entwicklungsphasen der neueren Baukunst(B.G.Teubner, 1914) パウル・フランクル(Paul Fr…

★中村洪介『近代日本洋楽史序説』(林淑姫監修、東京書籍、2003/03、amazon.co.jp) ここは文化の吹き溜まりだといったのは誰だったか忘れたが、大陸から見て東の果てともいえる日本には、本当によく諸外国の文物が流入してごたまぜになっている。 いまでこ…

★内田魯庵『芭蕉庵桃青傳』(柳田泉編、京都印書館、1945/11/01) 魯庵による芭蕉伝。研究書としては歴史的文献ということになるのかもしれないが、魯庵への関心という観点からは、以下に引く柳田泉の言葉にあるように興味深い一冊である。 此の『芭蕉傳』は…

★内田魯庵『文学者となる法』(特選名著復刻全集、近代文学館、1980/06) 明治27年、右文社から刊行された文学者作法書、という名の文学批判、という姿を借りて存外まじめに書かれている節もあるがやっぱりどこか人を食ったところのあるはなはだ愉快な一書。…

先日のエントリー(2005/08/04)に続いて内田魯庵(うちだ・ろあん[内田貢]、1868-1929)に関する文献について書いてみたい。 今回は、『文学者になる法』と『芭蕉庵桃青傳』の二冊。

★ベンジャミン・リベット『マインド・タイム——脳と意識の時間』(下條信輔訳、岩波書店、2005/08、amazon.co.jp) Benjamin Libet, Mind Time: The Temporal Factor in Consciousness (Harvard University Press, 2004) 自分が何かをしようと意識するよりも…

上記書評にあわせて拙ウェブサイト「哲学の劇場」を更新しました。 今回は、カトリーヌ・マラブー(Catherine Malabou)氏の「肖像」です。まだ不十分なものですが、追って情報を追記・整備する予定です。 ⇒哲学の劇場 > 作家の肖像 > カトリーヌ・マラブー …

今週土曜日発売の『図書新聞』第2741号(2005年09月10日)に、カトリーヌ・マラブー『わたしたちの脳をどうするか——ニューロサイエンスとグローバル資本主義』(Que faire de notre cerveau ?)(桑田光平+増田文一朗訳、春秋社、2005/06[原書2004]、amazon…