2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

読書論/デカルトの場合

古今東西の読書論や読書術について、目に入ったものを「読書論」というタグでメモしていこうと思います。 まずはデカルト先生の場合。『哲学原理(Principia Philosophiae)』(1644)で、自著をこんなふうに読んでもらえたら、という形で述べています。 な…

予告を三つまとめて。 以前、ここでもご紹介した『考える人』2009年夏号「特集=日本の科学者100人100冊」(新潮社)で、富士川游を取り上げました。 これを読んでくださった丸谷才一さんのご推挽で、毎日新聞の書評欄「この人この3冊」のコーナーに、富士川…

メールマガジン「αシノドス」vol.34+5(2009/8/25)に、連載エッセイ「思想誌空間」の第11回「思想画をめぐって」を寄稿しました。 絵画を分類するジャン名の一つに「思想画」という言葉があります。明治23年(1890年)4月27日に外山正一が行った「日本絵画…

人文とは何か

明石陽介さんが主宰する雑誌「Divagation」の第5号に、「人文とは何か 01 問い」を寄稿しました。 「人文」という馴染みのある、しかしながら、自分にとってはよく分からない言葉について、古今東西の先達に導かれながら、整理してみようという試みです。今…

中谷礼仁さんが主宰する編集出版組織体・アセテートで、近刊の予告が出ている。 『アドルフ・ロース著作集1――虚空に吼える(INS LEERE GESPROCHEN)』が、2009年年末を予定とのこと。これは楽しみ。 ⇒acetato > アドルフ・ロース著作集 http://www.acetate-e…

本読む姿

『本の読み方』といっても、内容をより効率的に吸収するテクニックやら、本の選び方を書いた本ではない。 喩えて言うなれば、人が、日常のなかで、どんなふうに本を読んでいるかということについて、スナップ写真を撮って、それを見ながら、きっとこういうこ…

誰がゲームで遊ぶのか

ゲーム会社で、商業用ゲームの企画を立てる際、もっとも悩ましいことの一つは、そのゲームが誰に売れるかという問題だ。 私が所属していたコーエーでは、ゲームの企画書に「ターゲットユーザー(想定消費者)」の項目を設けて、年齢層やどんなゲームを好む人…

歴史の授業

高校生の頃、歴史の教科書を読むつど、どうにも躓いてしまうことがあった。 例えば、或る戦争が勃発したきっかけや原因がさらりと数文字、数行で説明されているのは、紙幅の都合もあろうからよいとして、いったいその歴史の記述は、どのようにして選び出され…