2016-01-01から1年間の記事一覧

コレクションに映り込む

Pinterestを使ってみてちょっと驚いたのは、自分の知らない自分の姿が浮かび上がることだった。 そのつど気に入る画像を選んでクリップ(ピン)しているだけなのだけれど、数が増えてくると、そこになにがしかの傾向やパターンが見えてくる。 そんなの当たり…

10月の予定

毎度お騒がせして恐縮です。自分でもよく分からなくなってきたので、10月の予定をまとめてみました。 ★ブックフェア 09月26日(月)から開催中 じんぶんや選書フェア「知と言葉の連環を見るために」@紀伊國屋書店新宿本店 冊子も配布中です https://www.kino…

「人文的、あまりに人文的」第6回

東浩紀さんが編集長を務めるメールマガジン「ゲンロンβ7」に、吉川浩満くんとの連載書評対談「人文的、あまりに人文的」第6回を寄稿しました。 今回は、パスカル、アルチュセールを俎上に載せております。 はやいもので連載開始から半年が経ちました。引き続…

三宅陽一郎さんとの対談

去る10月07日(金)に下北沢の書店B&Bで三宅陽一郎さんと対談をしました。『「百学連環」を読む』(三省堂)、『人工知能のための哲学塾』(BNN)の刊行記念イヴェントです。 お越しいただいたみなさま、一瞬でも「行ってみてもいいかな?」と思ってくださっ…

「インターフェイスを考える」

hontoの「ブックツリー」というページで、インターフェイスについての本を5冊選んでコメントを書きました。 「インターフェイス」という言葉は、私が仕事で携わっているゲームでもよく使われますが、人によってけっこう違う意味で使っているためか、しばしば…

「描かれる石、描かれない石」

『日経回廊』第9号(日本経済新聞社、非売品)に「描かれる石、描かれない石」というエッセイを寄稿しました。 この号は「石と宝石」という特集で、私はマンガに描かれる石について、マンガその他の図版15点を交えながら6ページほど書いています。 こうした…

「文系/理系の枠を超え、分化していく世界を つなぎとめる」 (対談@B&B)

キンモクセイが香る季節ですね。ご機嫌いかがお過ごしでしょうか。 2016年10月07日(金)の夜、下北沢にある本屋B&Bにて、三宅陽一郎さんと対談します。 山本貴光×三宅陽一郎 「文系/理系の枠を超え、分化していく世界を つなぎとめる」 『「百学連環」を読…

「知と言葉の連環を見るために」(じんぶんや選書フェア@紀伊國屋書店新宿本店3F)

紀伊國屋書店新宿本店3F人文書コーナーで、じんぶんや選書フェア「知と言葉の連環を見るために」が始まりました。 今回は『「百学連環」を読む』(三省堂)を中心に74冊を選んでおります(品切れ本を含む)。 書き下ろし(1万3千字)のブックガイドも配布中…

「ジュリアン・シュロファー――雑食のデザイナー」

『アイデア』No. 375(誠文堂新光社、2016/09)に翻訳を寄稿しました。 ★エイドリアン・ショーネシー「ジュリアン・シュロファー――雑食のデザイナー」 オランダのデザイナー、ジュリアン・シュロファー(Juurian Schrofer, 1926-1990)の略伝。原文(英語)…

『「百学連環」を読む』にかんするあれこれ

『「百学連環」を読む』(三省堂、2016/08)関連のリンクをこのエントリーにまとめております。 ★「日経新聞」(2016.08.14朝刊) https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=8677051 ★「静岡新聞」 http://square.at-s.com/…

形あるものはいつか

メガネがこんな具合に壊れたのは、はじめてのことだわ。 いつものように、レンズを布で拭いていたら、パキッと音がして、二つに割れたのでした。 長いこと、ありがとう。 しかし、目から溢れるビームを、どうやって抑えればええんや…… 追伸:その後、壊れた…

『「百学連環」を読む』見本到着の巻

拙著『「百学連環」を読む』(三省堂、2016/08/01刊行予定)の見本が届きました。 しばらくの間、500ページ超のこの本のゲラを、綴じられていないコピー用紙の束で持ち歩いて読んでいたこともあって、冊子体のありがたみが身に染みます。束ねただけでこんな…

『「百学連環」を読む』(三省堂)と刊行記念イヴェントのおしらせ

たまにはお知らせ以外の詮無いことを書きたいものだと思いつつ、気づけばお知らせばかり書き綴る大人になってしまいました(嗚呼)。 もっとも、かつてならブログに書いていたようなしょうもないことは、それ以前の段階において各種SNSなどに、細かく刻んで…

「ゲーム学I」最終レポート

東京工芸大学での講義「ゲーム学I」の最終レポートについてお知らせします。 7月4日(月)の講義でお見せしたスライドの内容は以下の通りです。 次のいずれかをプレイして、分析・記述せよ。 ・『99 Bricks』 ・『洞窟物語』 ・『Switch』(サイト「neutral…

「座・芸夢」第13回

去る6月20日(月)に、DeNAが主催するイヴェント「座・芸夢」に登壇して参りました。 第13回となる今回は「人をその気にさせるには?――ゲームにおける誘惑の技法」というテーマで、講義(30分)とワークショップ(70分)を行いました。 内容について、同社の…

キャベツ箱にはなにが

街をぼんやり歩いていたら、向こうから自転車に乗ったおじさんがやってくる。 タバコをひょいとくわえて、昔ながらの、という感じのいい自転車にまたがって、なんだか分からない懐メロをいい加減な感じで歌いながら。 そのおじさんの自転車の荷台には、段ボ…

書評はこんなふうに

400ページほどある内容の詰まった本を、わずか1000文字で紹介する。 これはある種スポーツのようであるというか、腕力を問われることなのであります。なにをどう考えたって、本の内容を圧縮・取捨選択せざるを得ません。 短くまとめられるんなら、作家だって…

『脳がわかれば心がわかるか』刊行記念対談(青山ブックセンター)

吉川浩満くんとの共著『心脳問題』(朝日出版社、2004)を刊行してから12年、同書の増補改訂版『脳がわかれば心がわかるか』(太田出版、2016)ができました。 刊行を記念して、2016年06月17日(金)に青山ブックセンター青山本店で吉川くんと対談を行います…

新連載始めます

東浩紀さん率いるゲンロンのメールマガジン「ゲンロンβ」のリニューアル第2号から、吉川浩満くんとの対談式書評「人文的、あまりに人文的」の連載を始めました。 月に一度の連載で、毎回人文書を2冊とりあげて論じます。 「ゲンロンβ」については、下記ペー…

漫画読みがはかどるマシーン

iPad Pro 9.7インチを入手してしばらく使ってみた。 それで分かったことがひとつある。 これは漫画を読むのにちょうどよいマシーンだ(おい)。 問題があるとすれば、Kindleなどの閲覧アプリケーションソフトが、大量の本を快適に扱えるようにつくられていな…

近刊『脳がわかれば心がわかるか』

お知らせで恐縮です。もう少し先のことですが、6月のはじめに吉川浩満くんとの共著『脳がわかれば心がわかるか』(太田出版)が刊行される予定です。 これはいまから12年前、2004年のロックの日に出た『心脳問題――「脳の世紀」を生き抜く』(朝日出版社)の…

Ex Libris

過日、twitterをぼーっと眺めていたら、どなたかのリツイートでこんな蔵書票が眼に入る。 セミオーダーで消しゴムはんこの蔵書印がつくれます!本好きな方は自分のために!本好きなあの人のために!素敵な蔵書印をつくってみませんか。https://t.co/byWIXBNN…

『ゲームの教科書』4刷

2008年に馬場保仁くんと書いた『ゲームの教科書』(ちくまプリマ-新書098)の増刷4刷が決まったとお知らせをいただきました。 もう8年前の本ですが、流行の盛衰によって陳腐化しない内容に仕立てようと念じてつくっただけに、うれしく思います。 刊行時は、…

学校・対談・原稿

ぼやぼやしていたら4月も半ばになりました。ご機嫌いかがお過ごしでしょうか。 今年も東京工芸大学と東京ネットウエイブならびに同別科(高校課程)で講義を担当いたします。 後者は去年まで、週3日12コマ+土日の体験講座を担当しておりましたが、今年は週1…

Internet Archiveで読める「四庫全書」

Internet Archiveを利用して「四庫全書」を読めますよ、というブログ記事。 ブログは、トロント大学のチェン・ユータン図書館のもので、最近は更新されていない模様。 ⇒Chen Yu Tung East Asia Library > Siku Quanshu (四庫全書, SKQS) Available Now Throu…

Agustín Barrios Mangoré, Julia Florida

★Agustín Barrios Mangoré, Julia Florida, performed by Tatyana Ryzhkova パラグアイのギタリスト、アゴスティン・バリオス=マンゴレ(1885-1944)の『フリア・フロリーダ(Julia Florida)』。演奏はタチアナ・リツコヴァさん。 www.youtube.com ⇒アグス…

三中信宏+山本貴光「本を読むときに系統樹で考えるための《可視化することばとビジュアル》」

2015年11月に、三中信宏先生と行った対談です。 全3回に分けて掲載される予定です。 (念のために申せば、ちょっと何を言っているか分からないかもしれませんが、タイトルは編集部によるものです。) dotplace.jp 余談ですが、同ページの一番下に「関連する…

ゲンロンカフェ「人文学は本当に危機なのか?」

2016年03月02日(水)に、吉川浩満くんと、ゲンロンカフェで話します。 そもそも「人文」ってなんだろうという根本から、目下の神経歴史学のような試みまで、準備中の「百学連環」や『文学論』に関する議論も交えつつ整理・検討する所存。 ただいま鋭意準備…

『タイタンの妖女』

円城塔さんの翻訳による『これで駄目なら』(飛鳥新社)を読んで、久しぶりにカート・ヴォネガットの小説を読みたくなった。 率直にいえば、私は初めて読んだときからこの方、ヴォネガットが書いていることの何割かについては、その面白さがわからずにいる。…

紀伊国屋書店じんぶん大賞2016

紀伊国屋書店じんぶん大賞2016のブックフェアが、全国の紀伊國屋書店で始まりました。 見事大賞に輝いたのは、岸政彦さんの『断片的なものの社会学』(朝日出版社)でした。第2位は森田真生さんの『数学する身体』(新潮社)、第3位は大澤聡さんの『批評メデ…