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ピーター・メンデルサンド『本を読むときに何が起きているのか』重版

ピーター・メンデルサンド『本を読むときに何が起きているのか――ことばとビジュアルの間、目と頭の間』(細谷由依子訳、フィルムアート社、2015)が重版されたとのことです。 自分の本ではないけれどうれしいなあ。 いい意味でとても変な本。 なにしろ書名に…

田川建三訳著『新約聖書 訳と註』全巻完結

田川建三訳著『新約聖書 訳と註』(全7巻・8冊、作品社)、とうとう最終第7巻が刊行されるようですね。 ぜひ本文を集めた一巻も出していただきたいところであります。 なにはともあれ、田川建三先生、おつかれさまでした! 以下は作品社のウェブページから。…

『本の雑誌』2017年8月号「知の巨人に挑む!」

『本の雑誌』2017年08月号(通巻410号)「特集=知の巨人に挑む!」(本の雑誌社)に寄稿しました。 (いつもはほがらかな感じの表紙も、今回ばかりは「いいから本を読め」と、眉間にしわのよった感じで迫ってきます) 特集に関連する目次は次のとおり。 ・…

書評:ルトガー・ブレグマン『隷属なき道』(文藝春秋)

『週刊現代』7月8日号(講談社)に書評を寄稿しました。 評したのは、ルトガー・ブレグマン『隷属なき道――AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働』(野中香方子訳、文藝春秋)です。 貧困の問題を解決するには、ベーシックインカムと労働時間…

後藤明生『アミダクジ式ゴトウメイセイ』【対談篇】と【座談篇】

★後藤明生『アミダクジ式ゴトウメイセイ【対談篇】』(つかだま書房、2017/05)★後藤明生『アミダクジ式ゴトウメイセイ【座談篇】』(つかだま書房、2017/05) かつて『文學界』『群像』『新潮』『すばる』『文藝』『早稲田文学』などの文芸誌を毎号まじめに…

ルスタム・カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』

★ルスタム・カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』(梅村博昭訳、世界浪漫派叢書、共和国、2017/06) Рустам Кац, История советской фантастики (2013) 革命後のソ連文学史は、ファンタスチカ(SF+幻想文学)による権力闘争の歴史だった――。粛清、…

「あの著者が選ぶ『テーマで読む5冊』第3弾」

丸善本店で「丸善丸の内本店×hontoブックツリー あの著者が選ぶ『テーマで読む5冊』第3弾」というブックフェアが始まりました。(サイトによれば期間は5月10日から6月14日) 以前hontoに寄稿したわたくしの選書「インターフェイスを考える」も、R. マリー・…

ギルガメッシュ叙事詩

下記リンク先は、ギルガメッシュ叙事詩についての解説記事。 ついでながら、この記事で紹介されている Andrew George, The Babylonian Gilgamesh Epic: Introduction, Critical Edition and Cuneiform Texts (2vol., Oxford University Press, 2003) は、SOA…

ETC出版で公開されているゲーム関連文献

カーネギーメロン大学のETC出版局(Entertainment Technology Center Press)のウェブサイトでは、ゲーム研究を中心とした関連文献が電子版で公開されています。 本のリストはこちら。 全部ではないようですが、pdf版をダウンロードできます。 リストから書…

岩波文庫創刊90周年

岩波文庫は、ドイツのレクラム文庫をお手本にして、1927年に創刊された叢書でした。 今年2017年は創刊90周年。 創刊以来、刊行点数は約6000点にのぼるとのことで、道理で集めても集めても集めきれないわけです。 岩波文庫には、大きく6つの分類があります。 …

『夏目漱石『文学論』論(仮)』

執筆中の『夏目漱石『文学論』論(仮)』(幻戯書房から刊行予定)の本文をひととおり書きました。 漱石の『文学論』を読み、使うための本です。 最初の原稿をいつ書き始めたのかと思ってフォルダを見てみたら、2013年の秋頃でした。もう3年以上やっているの…

Robert L. Belknap, Plots

Robert L. Belknap, Plots (Columbia University Press, 2016) ロバート・L・ベルクナップ(1929-2014)によるプロット論。 プロットに該当するミュトスについて、アリストテレスは「要約」「出来事の組み合わせ」と定義している。本書では、後者の意味での…

國分功一郎『中動態の世界――意志と責任の考古学』書評

「日本経済新聞」2017年04月29日号の書評欄に、國分功一郎『中動態の世界――意志と責任の考古学』(医学書院)の書評を寄稿しました。 私たちは、行動をともすると「する」「される」と、能動/受動でとらえますが、実際にはそんなにすぱっと割り切れるもので…

ブルーノ・スネル『詩と社会――社会意識の起源に対するギリシャ詩人の影響』

ブルーノ・スネル『詩と社会――社会意識の起源に対するギリシャ詩人の影響』(新井靖一訳、筑摩書房、1982/08) Bruno Snell, Dichtung und Gesellschaft: Studien zum Einfluß der Dichter auf das soziale Denken und Verhalten im alten Griechenland (Cla…

『デカルト 医学論集』

『デカルト 医学論集』(山田弘明+安西なつめ+澤井直+坂井建雄+香川知晶+竹田扇訳・解説、アニー・ビトボル-エスペリエス序、法政大学出版局、2017/03) デカルトの医学・解剖学関連のテキスト5篇を訳出した集成。 目次は以下の通り。 ・凡例 ・山田弘…

人は何冊の本に関われるか

先日「『考える人』と私」という文章を書く際、2005年前後に茂木健一郎さんはどんな本を書いていたかなあと思ってAmazon.co.jpを検索してみました。 「本」のカテゴリーでの検索結果は614件。 雑誌への寄稿や共著なども含まれてのことですので、もちろん全部…

山田俊弘『ジオコスモスの変容――デカルトからライプニッツまでの地球論』

山田俊弘『ジオコスモスの変容――デカルトからライプニッツまでの地球論』(ヒロ・ヒライ編集、bibliotheca hermetica、勁草書房、2017/02) 自然科学の知に触れるたび、思うことがあります。 もし、誰かがこの知を提示して、実験や観察で確認しておいてくれ…

『考える人』と私

新潮社の季刊誌『考える人』が次号で休刊となるとのこと。創刊されたのは2002年夏ですから、15年ほど続いたことになりましょうか。 雑誌の休刊にことよせて私事を語るのもなんですが、同誌に関わる一齣として、エピソードを少々書きとめておこうと思います。…

フェリックス・ラヴェッソン『十九世紀フランス哲学』(詳細目次あり)

フェリックス・ラヴェッソン『十九世紀フランス哲学』(杉山直樹+村松正隆訳、知泉書館、2017/01) フランスの哲学者ラヴェッソン(Félix Ravaisson-Mollien, 1813-1900) La philosophie en France au XIXe siècle (Imprimerie Impériale, 1868) の翻訳。 …

『[新訳]ステファヌ・マラルメ詩集』

『[新訳]ステファヌ・マラルメ詩集』(柏倉康夫訳、青土社、Kindle版、2017/03) 『ステファヌ・マラルメ詩集』(エドモン・デマン書店、1899)の全49篇の翻訳。『ユリイカ』(青土社)2015年1月号から9月号に連載した訳文に若干の修正を加えているとのこと…

ヤーコプ・ヴァッカーナーゲル『統語論についての講義Ⅰ』

酒見紀成氏のページに、スイスの言語学者ヤーコプ・ヴァッカーナーゲル(1853-1938)による『統語論についての講義Ⅰ』の訳文が公開されています。 原著、Jacob Wackernagel, Vorlesungen über Syntax mit besonderer Berücksichtigung von Griechisch, Lotei…

小鹿原敏夫『ロドリゲス日本大文典の研究』

小鹿原敏夫『ロドリゲス日本大文典の研究』(和泉選書176、和泉書院、2015/03) 戦国時代の日本にやってきたイエズス会士ジョアン・ロドリゲスは、日本語の文法を説いた『日本大文典』などをつくったことで知られています。本書は、その内容を詳しく検討した…

ハンナ・アレントのマルジナリア

ハンナ・アレント(1906-1975)の蔵書がpdfで公開されているようです。 例えば、アリストテレス『ニコマコス倫理学』の英訳版、Aristotle, Nicomachean Ethics (Translated, with introduction and notes by Martin Ostwald, The Bobbs-Merrill Company)のペ…

宣教師の文法学

イエズス会士をはじめとするキリスト教の宣教師たちが、かつて世界各地に赴いて、現地の言葉を学んだり、その文法を分析したりする際に、どのように取り組んだのかというモンダイを追跡中。 日本語の場合、ジョアン・ロドリゲス(1561-1634)の『日本大文典…

長沼美香子『訳された近代――文部省『百科全書』の翻訳学』

長沼美香子『訳された近代――文部省『百科全書』の翻訳学』(法政大学出版局、2017/02) 読もう読もうと思いながら、書店に行くたび遭遇できず、別の本を買うということを繰り返すこと1ヶ月。このたびようやく手にすることができました。 というと、そんなに…

衰亡と超新星――『セガ vs 任天堂』(あと湯川専務)

ブレイク・J・ハリス『セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争』(仲達志訳、早川書房、2017/03) Console Wars: Sega Vs Nintendo - and the Battle that Defined a Generation (2014)の邦訳が刊行されました。 ゲーム業界に一時代を築き、いまもト…

文学における認知文法

★Edited by Chloe Harrison, Louise Nuttall, Peter Stockwell and Wenjuan Yuan, Cognitive Grammar in Literature (University of Nottingham, John Benjamin Publishing, 2014) ここしばらく、facebookに気になる本の書誌を投稿しておりましたが、同サー…

美しいセオリー

『現代思想』2017年03月臨時増刊号「総特集=知のトップランナー50人の美しいセオリー」(青土社)に寄稿しました。 「え、なんでトップランナーにお前さんが入ってるわけ?」「こないだはフロントランナーだったし、走ってばっかりだな」というご意見もあろ…

「フンボルトに現代科学は何を学ぶのか」ブックリスト

02月18日(土)の『WIRED』ミニカンファレンス「WIRED on WIRED DX」第1部「フンボルトに現代科学は何を学ぶのか」で 松島倫明さん(『フンボルトの冒険』担当編集・NHK出版編集長)と対談をしました。司会は同誌編集長の若林恵さん。 対談中ご紹介した本と…

Before and After Science――サイエンスのゆくえ

『WIRED』vol.27(コンデナスト・ジャパン)が刊行されました。 今回の特集は「Before and After Science――サイエンスのゆくえ」。 特集は、テクノロジーと科学の関係を見つめてきた科学哲学者・村上陽一郎のロングインタヴューを収録。さらに、この先科学は…