memorandum

ゴンブローヴィッチ

ゴンブローヴィッチの作品について、手元にある情報をまとめておきます。 ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ(Witold Gombrowicz, 1904-1969) 1933 『成熟期の手記』(『バカカイ』に再録)1937 『フェルディドルゥケ』(米川和夫訳、集英社、1970; 平凡社ラ…

⇒東京書庫 http://www.tokyo-shoko.com/framec01.htm 自分ごと倉庫に住んだほうがはやいというはなしもあったりなかったり。

愛すべきお莫迦小説

『文學界』2005年1月号に掲載されている島田雅彦、中原昌也、西成彦の鼎談「文学の破壊神ゴンブローヴィッチ」を読むうちに、にわかにゴンブローヴィッチの『トランス=アトランティック』(西成彦訳、文学の冒険、国書刊行会、2004/09)を読みたくなり書店…

気になっているもの。

★高橋悠冶『音の静寂 静寂の音』(平凡社) ☆西洋古典叢書の新刊 ☆多和田葉子『旅をする裸の眼』(講談社) ☆松浦寿輝『そこでゆっくりと死んでいきたい気持ちをそそる場所』(新潮社) ★エリー・フォール『美術史3 ルネサンス』(国書刊行会) ☆『デリ DeLi…

LEFT ALONE

映画「LEFT ALONE」を小特集している『早稲田文学』で知ったのだが、同作品の完成版*1が2005年1月にユーロスペース(@渋谷)で公開予定のようだ。また、明石書店からは、同作品の書籍版がやはり2005年1月(下旬)に刊行とのこと。広告によると―― 運動の核心…

気がつけば重い荷物を背負いて

本を不用意に入手しないようにしよう、と思って街を歩いていたのだが、気が付けばあれこれの雑誌を手にしている。読みたい作品がひとつでもあるとそれにつられて手をのばしてしまうのが敗因(勝負ではないわけだが)。 『新潮』は上には詳しく記さなかったけ…

ストローブ=ユイレから遡行する

ストローブ=ユイレの映画『アーノルト・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』(Einleitung zu Arnold Schoenbergs "Begleitmusik zu einer Lichtspielscene")(1972, 15min)は、シェーンベルクがカンディンスキーに送った書簡の朗読か…

下記のコメント欄のやりとりについてご説明申し上げます。 2003年の暮れにひっそりと、自分のノートとしてつけはじめた拙ウェブログ「作品メモランダム」を、菓さんが偶然にもとある検索によって——当時はその検索をかけると当メモランダムのみがヒットするよ…

スリヨ『美学入門』を読む

★エチエンヌ・スリヨ『美学入門』(古田幸男+池部雅英訳、りぶらりあ選書、法政大学出版局、1974/03) Etienne Souriau, Clefs pour l'Esthétique (Editions Segheres, 1970) フランスの美学者エチエンヌ・スリヨ(Etienne Souriau, 1892-1979)による美学…

★レオン・バッティスタ・アルベルティ『芸術論』(森雅彦編著、中央公論美術社、1992/09、、amazon.co.jp) レオン・バッティスタ・アルベルティ(Leon Battista Alberti)の「彫刻論」(DE STATUA)、「都市ローマ記」(DESCRIPTIO URBIS ROMAE)、「画家に…

目下、スタイルを調整中。 追記:確たる考えをもたずにデザインをいじりつづけたら、ごたごたして見辛くなってしまった。結局、最初に使っていた状態がシンプルで好きであることがわかって戻す。

サブカルチャー

★大塚英志『江藤淳と少女フェミニズム的戦後――サブカルチャー文学論序章』(ちくま学芸文庫オ14-1、筑摩書房、2004/09、amazon.co.jp) 江藤淳は'78年11月、<小説がカルチュアの座から顛落し、サブ・カルチュアに低迷しつつあるという感を、ますます深くせ…

ロッセリーニの言葉

撮影の第一日目が終わると、いろいろのことがもっと正確に見えるようになってくる。(中略)最初の抽象的な計画にしたがうのは、まったくもって馬鹿げたことである。 それが良いか悪いか知らないが、私の映画は大変リアルに見える。あるいは少なくとも、それ…

ジャン・ルノアールの言葉

さて実際、偉大な芸術家は誰でも、抽象芸術家である。たとえば、父〔オーギュスト・ルノアール〕が僕〔ジャン・ルノアール〕を描く時でも、実際のところ、父は自分自身を描いていた。そしてルノアールによって描かれた薔薇が好きな人は、薔薇に興味があるの…

★フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』(澤田直訳、思潮社、2000/10、amazon.co.jp) いかなる時代も他の時代に感性を継承することはできない。伝えることができるのはこの感性に関する知性だけだ。感情に関しては、自分は自分だが、知性に関しては、自分…

しばらく前にはてなから住所登録をせよとの知らせがあって、住所登録はしたくないなァ、住所登録が義務化されたらひきはらおうと思っていたらば、ユーザーから住所登録についての問い合わせが多かったためか、住所登録の義務化をいったん取り下げたうえで、…

まだ手にしていないけれど、気になっている本。機会があったら読みたい。 ☆クラウス・クライマイアー『ウーファ物語――ある映画コンツェルンの歴史』(鳥影社) ☆ピーター・ゲイ『シュニッツラーの世紀――中産階級文化の形成 1815-1914』(岩波書店) ピーター…

部屋を整理していたら、昔手にいれたあれこれの本がいろいろと出てくる。 ★ジョルジュ・ペレック『考える・分類する――日常生活の社会学』(阪上脩訳、りぶらりあ選書、法政大学出版局、2000/02、amazon.co.jp) George Perec, Penser / Classer (Hachette, 1…

解説書はだめよ

★小林秀雄+岡潔「人間の建設」(1964) 岡 ベルグソンの本はお書きになりましたか。 小林 書きましたが、失敗しました。力尽きて、やめてしまった。無学を乗りきることが出来なかったからです。大体の見当はついたのですが、見当がついただけでは物は書けま…

考えるということ

★小林秀雄+田中美知太郎「教養ということ」(1964) 小林 ぼくら考えていると、だんだんわからなくなって来るようなことがありますね。現代人には考えることは、かならずわかることだと思っている傾向があるな。つまり考えることと計算することが同じになっ…

★カールパ・リシュ+ジョン・オール『音楽史――グレゴリオ聖歌からバッハまで』(服部幸三訳、音楽之友社、1958/10) Carl Parrish + John F. Ohl, Masterpieces of Music Before 1750 (W.W.Norton, 1951) 中世から18世紀中ごろまでの西洋音楽を50の譜例でた…

「アーサー王の死」本邦初の完訳版

今月のちくま文庫に挟み込みの広告がはいっている。 キャクストン版のトマス・マロリー『アーサー王物語』(Le Morte D'Arthur)を井村君江さんの全訳五分冊で刊行するとの由。また、ビアズレーによる500点にのぼる挿絵も収録するそうで、そちらの方面に関心…

★ユージューヌ・カルディーヌ『現代聖歌学に基づくグレゴリオ聖歌の歌唱法』(水嶋良雄+高橋正道訳、音楽之友社、2002/09、amazon.co.jp) Eugène Cardine, Première Annèe de Chant Grègorien グレゴリオ聖歌の記譜法の解説から具体的な歌唱法までを解説し…

趣味という防衛本能

★ニーチェ『この人を見よ』(川原栄峰訳、ニーチェ全集15、ちくま学芸文庫ニ1-15、筑摩書房、1994/06、amazon.co.jp) ところでこの自己保存の本能がまごうかたなく最もはっきりと現われるのは自己防衛本能としてである。多くを見ない、多くを聞かない、多く…

映画と言葉

★フェデリコ・フェリーニ『私は映画だ――夢と回想』(岩本憲児訳、フィルムアート社、1978/01、amazon.co.jp) 映画をことばで言い表わすことはできない。もし語るとすれば、それは映画自体とは何の関係もない別の具体化となる。

筑摩書房から、「マルクス・コレクション」が刊行開始になるようです。

みすず書房の新刊より注目の書。 ★『神谷美恵子コレクション 生きがいについて』 ★『神谷美恵子の世界』 ★『アーレント=ヤスパース往復書簡1 1926-1969』(大島かおり訳) ★R.モラン『処刑電流――エジソン、電流戦争と電気椅子の発明』(岩舘葉子訳) ★J.A.…

メールマガジンをこしらえること。>自分 (まぐまぐから、「最近発行してないぜ、ベイビー」とのメールが)

★「スタニスワフ・レム・コレクション」(国書刊行会) (ようやく*1)キターーーーー! 第一回配本は『ソラリス』。ポーランド語原典からの邦訳によるコレクション。既訳のハヤカワ文庫版『惑星ソラリス』はロシア語からの重訳――とはいえ、この訳業のおかげ…

東京ローカルなニュースですが、青山ブックセンターからリニューアル・オープンの知らせが来ました。 リニューアルオープン時間のご案内■青山ブックセンター本店 2004年9月29日(水)10:00 ■青山ブックセンター六本木店 2004年9月29日(水)14:00