★「電子辞書 PW-A8700」(シャープ、2003、amazon.co.jp


★「PW-CA02 コンテンツカード(独語辞書カード)」(シャープ、amazon.co.jp



★「PW-CA03 コンテンツカード(仏語辞書カード)」(シャープ、amazon.co.jp


かつてシングルCDを記憶媒体に利用した電子辞書が出たときに、よろこびいさんで入手した。しかしこれはかさばる上にCDからデータを読み出すために検索が手軽ではなく、しばらくして使わなくなった(そういえば、初代ザウルスが出たときにも同じことが……)。


辞書専用機はそんな按配であったが、Windows95 とインターネットの普及このかたコンピュータ用の辞書ソフトもそこそこ充実しつつある(ただし、あの辞書ソフトのなぞなインターフェイスはなんとかならないだろうか)。とはいえ、コンピュータは機動性/起動性がわるく、気になったときにぱっと調べるにはいまだし。


昨日、相棒と電子辞書談義をしていて「どれがいいかねぇ」とひとくさり話をし、店頭で実物を検分した。暫定的な結論としては、記憶媒体を差し替えることで辞書を差し替えることができるタイプがよかろうというところに落ち着き、SONY製とSHARP製のいずれかだな、というところまで絞った。


SHARP製は辞書としての使い勝手や収録されている辞書に『類語辞典』が含まれているなど、機能面では申し分がないのだがデザインに難がある。他方でSONY製は、よりましなデザインであるのだが内蔵辞書数が少ないことが難点である。


気になるのは記憶媒体からの検索速度だ。これについては、ヨドバシカメラ新宿店の店員氏は、SONY製は内蔵辞書数をおさえたかわりにメモリースティックからの読み出し速度が(SHARPのSDカードを用いたものより)早いとのこと。ただし、これは使ってみての体感としてはかわらない気がする、というかSHARP製のほうがキビキビ動いている印象がある。ただし、SHARP製は、カードを差し替えるさいに30秒ほどのロードを要するので辞書差し替え(SDカード差し替え)の機動性はけっして高いとはいえない。つまり、仏語辞書をひいている最中に、独語辞書をひこうと思うと、カードの差し替えの30秒が必要となる。この点、SONY製がどのようになっているかは調べなかったので不明。


辞書のラインナップも気になるところ。目下は英語を中心としたモデルが多く、フランス語、ドイツ語については、英仏、仏独といったようにいずれか一方が英語と組み合わされているものしかない。英仏独をはじめから内蔵する商品はないようだ。また、スペイン語、中国語についてはソフトがあるものの、アラビア語オランダ語、ロシア語、ポルトガル語といった言語の辞書はない様子。今後のソフトの充実に期待したいところだが、その前に今月末に発売になる電子ブックプレイヤーにとってかわられたりして。初期状態で内蔵できる辞書をカスタマイズさせてくれたらよいのに、と思うのだがこれはないものねだりか。


今回、SHARP製を選んだ決め手は、辞書拡張のコストだった。SONY製の辞書つまりメモリースティックは店員氏によると1本15000円ほどだという(価格はオープン価格で、amazon.co.jpで調べたところ、実売が12300円ほどだった。推測だけれど、これはコンテンツのせいというよりはメモリースティックの単価のせいではないだろうか)。これだと、フランス語、ドイツ語のメモリースティックを入手するだけで30000円弱、その後も辞書を追加しようと思うたびそれだけかかってしまう次第。考えて見ると、追加辞書2本に30000円を出すならば、はじめから英仏を内蔵した電子辞書と、英独を内蔵した電子辞書をかってもあまりかわらないことになってしまう罠。


他方で、SHARPのコンテンツカード(SDカード)は6090円(実売は5040円ほど)。今後の辞書追加のコストを考えて、SHARP製に決めたのでした。