★ニクラス・ルーマン『社会の芸術』(馬場靖雄訳、叢書ウニベルシタス800、法政大学出版局、2004/11、amazon.co.jp)
Niklas Lumann, Die Kunst der Gesellschaft (Suhrkamp Verlag, 1995, amazon.co.jp)
ルーマンの芸術に関する議論の基本線は、他の『社会の……』の場合と同様である。芸術は、特定のコード(最も抽象的に言えば「適合/不適合」)に服することによって機能分化したコミュニケーションこよりなるシステムであり、それゆえに他のシステムと類比可能な機構を備えている。
(中略)
ルーマンが試みているのは芸術そのものを社会として(すなわち、コミュニケーションの独特の、しかし他のシステムと類比可能な組織化の様態として)把握することなのである。本書が「社会と芸術」ではなく「社会の芸術」と題されている所以である。
(「訳者あとがき」より)
目次は以下のとおり。
第一章 知覚とコミュニケーション――形式の再生産について
第二章 ファースト・オーダーの観察とセンカンド・オーダーの観察
第三章 メディアと形式
第四章 芸術の機能と芸術システムの分出
第五章 自己組織化――コード化とプログラム化
第六章 進化
第七章 自己記述
邦訳書にして740ページ! と思ったら本文は520ページくらいだった(それでも十分なヴォリュームだが)。ゆっくり繰り返し読もう*1。
★『植草甚一スクラップ・ブック10――J.J氏の男子選科』(晶文社、2004/11、amazon.co.jp)
★『植草甚一スクラップ・ブック13――バードとかれの仲間たち』(晶文社、2004/11、amazon.co.jp)
★『植草甚一スクラップ・ブック04――ハリウッドのことを話そう』(晶文社、2004/11、amazon.co.jp)
*1:と言うか、そのようにしか読めないわけですが