愛すべきお莫迦小説



文學界2005年1月号に掲載されている島田雅彦中原昌也西成彦の鼎談「文学の破壊神ゴンブローヴィッチ」を読むうちに、にわかにゴンブローヴィッチ『トランス=アトランティック』西成彦訳、文学の冒険国書刊行会、2004/09)を読みたくなり書店へ駆け込む。


「ああ、お三方が鼎談で触れていたほかの作品も読みたいなァ」と思ってなおも書店をぷらぷらしていると、『フェルディドルゥケ』(米川和夫訳、集英社、1970; 平凡社ライブラリー、2004)が新刊コーナーに平積みになっている。猫まっしぐら(猫ではないが)の勢いで入手。


『トランス=アトランティック』からむさぼるように読む。くわー、おもしろい。変なひと続出。奇怪な行動頻出。おかしな世間(1953)に向かって「バーカバーカ!」と言っているようなやんちゃぶり。いままで読んでなかったのを幸いと思うか、読み終わっちゃうのを不幸というべきか。


国書刊行会
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文藝春秋社 > 『文學界
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