「人生がときめく知の技法」第15回

吉川浩満くん(id: clnmn)との連載「人生がときめく知の技法」第15回が公開されました。

「哲学の訓練(その三)」と題して、さらに具体的にエピクテートス先生による「心像の正しい使用」に迫ります。

はじめて『人生談義』を読んで以来、そこで言われていることを心がけ続けてきておりますが、それでも見たものに対して、勝手に思い込みをはりつけたくなることがあります。平たくいえば、作文のコツとしてしばしば言われる、事実と意見を区別しろという話に近いかもしれません。あるいは、同じ証拠を目にしても、見た目から感じ取った自分の印象で考えてしまうワトスンと、見た目に現れている事実とそれを材料にした推理を区別するシャーロック・ホームズの違いにも通じていそうです。

これは認知バイアスの問題にも関わっているはずで、いずれ当連載でもそのへんについて論じたいと考えております。