無/形について考える

その4:バタイユのinforme 第2文(承前)

「形」あるいは「無形」という言葉や概念について、それはなにを表しているのか、どのように使われるものなのか、ということを検討しているところでした。参照しようとしている書物は、ここに書影を掲げた二冊です。 さて、目下は『アンフォルム』の冒頭に置…

その3:バタイユのinforme(承前)

「形」について理解を深めたく思いたち、二冊の書物を手がかりにしようとしているのでした。 ★Henri Focillon, Vie des formes, suivi de Eloge de la main, 1934 アンリ・フォシヨン『形の生命』(杉本秀太郎訳、岩波書店、1969; 改訳版、平凡社ライブラリ…

その2:バタイユのinforme

「形」というものがよく分からないので、この際、先達の考えたことを手がかりにしながら、この言葉が何を指しているのか、何を指そうとしているのか、あるいは、どんな働きを持っているのか、ということについて考えてみるべく、「無/形をめぐって」という…

その1:形というよくわからないもの

なにをいまさら、と言われるかもしれないけれど、私がよく分からないもののひとつに「形」がある。似た言葉としては、「形式」も同様。よく分からないので、自分ではおそるおそる使うことが多いのだけれど、どうも欧米の書物などを読んでいると、矢鱈とお目…