2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧
★「レオノール・フィニ」展(ザ・ミュージアム) 2005年06月18日より07月31日まで、渋谷東急Bunkamura ザ・ミュージアムでレオノール・フィニ(Leonor Fini, 1907-1996)の回顧展が開催されている。 1907年、ブエノス・アイレスに生まれたフィニは、物心つく…
★『成瀬巳喜男——記憶の現場』(2005, 94min) 関係者たちへのインタヴューをつうじて映画監督・成瀬巳喜男(なるせ・みきお, 1905-1969)に迫る一作。 登場するインタヴュイーは、淡島千景、草笛光子、小林桂樹、司葉子(以上は俳優)、秋森直美(美術監督)…
★『高麗史日本伝(下)——朝鮮正史日本伝2』(武田幸男編訳、岩波文庫青487-2、岩波書店、2005/07、amazon.co.jp) 『高麗史』から日本と琉球関係の記事を採録した一冊。上下巻完結。下巻には年表・参考文献もついている。
★クック『太平洋探検6 第三回航海(下)』(増田義郎訳、岩波文庫青485-6、岩波書店、2005/07、amazon.co.jp) The Journals of Captain James Cook on his Voyages of Discovery(ed. by J.C.Beaglehole, 4 vols., Hakluyt Society, Cambridge University Pr…
★モーム『月と六ペンス』(行方昭夫訳、岩波文庫赤254-2、岩波書店、2005/07、amazon.co.jp) William Somerset Maugham, THE MOON AND SIXPENCE(1919) サマセット・モーム(William Somerset Maugham, 1874-1965)がゴーギャンをモデルに書いた小説。新訳…
★村井弦斎『食道楽(上)』(岩波文庫緑175-1、岩波書店、2005/07、amazon.co.jp) 村井弦斎(むらい・げんさい)の長編小説。1930年(明治36年)に「報知新聞」に連載された作で、大学を出て或る文学雑誌の編集に従事する中川とその妹お登和〔とわ〕、その…
【追記】2005年7月31日(日) 下記コメント欄で、Hさんがコメント中で言及されている「ウラゲツ☆ブログ」のエントリーはこちらです。ドゥルーズ+ガタリ『リゾーム』の原書、邦訳初版、邦訳復刊版の画像と書誌が掲載されています。 ⇒ウラゲツ☆ブログ > 2005…
拙サイト「哲学の劇場」を更新しました。 更新内容は以下のとおりです。かつて竹内書店から刊行されていた雑誌『季刊パイデイア』(1968-1973、全16号)の全巻構成です。各巻の詳細な目次は順次アップしてゆきます。今回、『ユリイカ』の原稿「投壜通信年代…
上半期の刮目書といえば、月曜社の小林さんが、メールマガジン「[本]のメルマガ」第220号で、「上半期和書ベスト10」を発表している。同ベスト10は、小林さんのウェブログ「ウラゲツ☆ブログ」にも転載されている。 近く「哲学の劇場」でも2005年上半期で印…
書評紙『週刊読書人』の2005年7月29日号では、恒例の「2005年上半期の収穫から」を掲載。各界40人へのアンケートで、2005年上半期に発売された「人文・社会科学系の書籍、文学系の書籍」から印象に残った本を三冊ずつ選定するという趣向。 同紙ウェブサイト…
青土社の新刊案内より気になる書目をチェック。まだ書物そのものを手にしていないので、書誌のみ(以下同様)。 ★マイク・モラスキー『戦後日本のジャズ——映画・文学・アングラ』(青土社、2005/07、amazon.co.jp)★多木浩二『根源への旅——ベンヤミンの幼年…
★『ユリイカ』第37巻第8号、2005年08月号(青土社、2005/07、ISBN:4791701364) 特集は「雑誌の黄金時代——紙上で見た夢 1969-2005」。 四方田犬彦氏と坪内祐三氏の対談「雑文家渡世」は、雑誌の書き手であり、かつては編集にも携わっていた両氏が雑誌をめぐ…
★『美術手帖』 第868号、2005年8月(美術出版社) 特集は、金沢21世紀美術館にて2005年07月02日から「マシュー・バーニー:拘束のドローイング(Matthew Barney: Drawing Restraint)」展が開催されているマシュー・バーニー(Matthew Barney, 1967- )。新…
★『めし』(1951) 林芙美子(はやし・ふみこ[林フミコ]、1903-1951)が晩年に「朝日新聞」で連載していた小説『めし』(絶筆)を原作とする映画。大阪天神の森に住む或る夫婦のかわりゆく関係を描く。 狭い炊事場で朝食を用意する三千代(原節子)をよそに…
★『浮雲』(1955, 124min) 焼け野原となった東京にぽつりぽつりと残る家。幸田ゆき子(高峰秀子)は、その一軒をたずねる。玄関に出てきた女性に、農林省から富岡に会いにきたと来訪の意図を伝えるゆき子。家の主富岡兼吾(森雅之)があらわれ、二人は焼け…
★蓮實重彦+山根貞男編『成瀬巳喜男の世界へ』(リュミエール叢書36、筑摩書房、2005/07、amazon.co.jp) 今年2005年は、映画監督・成瀬巳喜男(1905-1969)の生誕百周年にあたる。この節目を記念した各種特集上映やDVDボックスセット(東宝)のリリースなど…
★川口喬一『昭和初年の『ユリシーズ』』(みすず書房、2005/06、amazon.co.jp) 本書は、ジェイムズ・ジョイス(James Joyce, 1882-1941)の『ユリシーズ』(Ulysses)(1922)が、ヨーロッパの片隅からはるばる東の果ての島国へたどり着き、かの地でたどっ…
★ジョナサン・クレーリー『知覚の宙吊り——注意、スペクタクル、近代文化』(岡田温司監訳、石谷治寛訳、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) Jonathan Crary, Suspensions of Perception: Attention, Spectacle and Modern Culture (October Books, MIT Press) …
★日夏耿之介『荷風文学』(平凡社ライブラリー、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) 著者は狷介孤高をもって知られた学匠詩人。ゴシック・ロオマン体と称される特異な詩風が名高いが、その文学的鑑識眼も稀有である。全集未収録の批評文を多数収めた、瞠目の荷…
★クロード・レヴィ=ストロース『レヴィ=ストロース講義——現代世界と人類学』(川田順造+渡辺公三訳、平凡社ライブラリー543、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) Claude Lévi-Strauss, L'anthropologie face aux problèmes du monde moderne 1988年3月にサ…
★『みすず』no.529、2005年7月(みすず書房) 川田順造(かわだ・じゅんぞう)氏による「光芒を放ちつづける巨星」は、2004年10月にレルヌ叢書(L'Herne)から特集号(第82号)が刊行されたクロード・レヴィ=ストロース(Calude Lévi-Strauss, 1908- )にま…
★五十嵐太郎『現代建築のパースペクティヴ——日本のポスト・ポストモダンを見て歩く』(光文社新書、光文社、2005/07、amazon.co.jp) ⇒50's THUNDERSTORM http://www.cybermetric.org/50/
★ヴェロニク・パテヴ編『What is OMA——レム・コールハースとOMAについての考察』(橋本啓子訳、TOTO出版、2005/05、amazon.co.jp) レム・コールハースが率いるOMAは近年完成したシアトル公立図書館、プラダの一連のプロジェクト、そしてこれまでにない特異…
★フランク・ロイド・ライト+ルイス・マンフォード『ライト=マンフォード往復書簡集 1926-1959』(富岡義人訳、鹿島出版会、2005/05、amazon.co.jp) きっかけは一通の手紙であった。人生の苦難に弄ばれる建築家が、駆け出しの批評家に呼びかけたその言葉は…
★『メタボリズムとメタボリストたち』(美術出版社、2005/05、amazon.co.jp) 大高正人+川添登編、川添登+大高正人+菊竹清訓+槇文彦+栄久庵憲司+粟津潔+黒川紀章著。 1960年、世界デザイン会議を期に結成された建築・デザインの運動、メタボリズム。…
★八束はじめ『思想としての日本近代建築』(岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) 日本の近代国家の成立と展開の中で建築はどのような広がりをもちながら近代化し,また歴史に影響を及ぼしてきたか.錯綜する政治学,歴史学,文学等における議論を参照しつつ,…
ことのついでに、最近目にした建築関連書から。 ★吉見俊哉+若林幹夫編著『東京スタディーズ』(紀伊国屋書店、2005/04、amazon.co.jp) 1980年代を中心に華々しく語られてきた東京。しかし、グローバル化の波にもまれ都市のあり様が急激に変化している昨今…
★『10+1』 No.39(INAX出版、2005、amazon.co.jp) 特集は「生きられる東京——都市の経験、都市の時間」。 内田隆三+遠藤知巳の両氏による対談「生きられる東京——東京の「現在」における生の様態」のほか、「東京カタログ」と題して内田さんが皇居、丸の内、…
★『考える人』No.13、2005年夏号(新潮社、2005/07) 創刊三周年を迎えた季刊誌『考える人』は、創刊三周年を記念して総力特集「「心と脳」をおさらいする」を企画。脳科学者茂木健一郎(もぎ・けんいちろう, 1962- )氏による、ペンローズ、バーロー、ハン…
★原弘『原弘——デザインの世紀』(平凡社、2005/06、amazon.co.jp) 巨匠・原弘によるデザイン論集成。その内容はタイポグラフィー、装幀、ポスター論と多岐にわたり、カラー・モノクロの300余点の図版とともに、自ずと日本近代デザイン史を形成する。 原弘(…