2024年これからの予定

2024年の予定を記します *リンクは、当ブログの記事へのものです。 ■イヴェント ・08/03:西村靖敬+鳥澤光+山本貴光「〈ルリユール叢書〉(幻戯書房刊)から世界文学の翻訳を考える――文學の仲介者ヴァレリー・ラルボーとともに」(紀伊國屋書店本店) ・0…

『日本国語大辞典 第三版』(小学館、2032)

本日、小学館辞書編集室のTwitterアカウントが、こんな投稿をしていました。 【お知らせ】ついに『#日本国語大辞典 第三版』改訂の始動を発表できました。今後、小学館&kotoba、そして編集委員会で進めてまいります! 公開予定は初版から60年、小学館110周…

「医学をみんなでゲームする2」(MEdit Lab、順天堂大学)

2024年7月20日(土)に、順天堂大学で開催されたワークショップ「医学をみんなでゲームする2」に参加しました。 このワークショップは、順天堂大学の小倉加奈子先生(病理医)が代表を務めるMEdit Labが主催するもので、昨年に続いて二回目となります。 医学…

「図書新聞」2024年上半期読書アンケート

「図書新聞」第3649号(2024/07/27)の「2024年上半期読書アンケート」に回答しました。3冊を選んで150字ほどで紹介するコーナーです。 なにを選んだかは、ご覧になってのお楽しみ。 私も同号を読んで、何冊か注文しました。 toshoshimbun.com

『渓嵐拾葉集』を読みたい

『渓嵐拾葉集(けいらんしゅうようしゅう)』を読んでみたい。 そう思ったのは、深夜にちくま学芸文庫の棚を眺めるうちに、佐藤弘夫『鎌倉仏教』(ちくま学芸文庫サ30-1、筑摩書房、2014;レグルス文庫、第三文明社、1994)に目が留まり、その目次に「最高学…

カテゴリー・ミステイク(違)

Hatena Blogのバグなのか、私が使っているブラウザとの相性によるのか分からないけれど、記事に「カテゴリー」をつけようとすると、うまくいかないという現象が頻発している。 記事を書いてから、「カテゴリー」を入力するフォームに、"work""book"などを入…

「学術5千年マップ」を空想する

ここしばらく、過去5千年の学術の歴史ということをぼんやりと考えている。 ここで5千年というのは、人類が文字を使った痕跡が残っている時代から現在までおよそというくらいのつもり。さらに古い文字史料が見つかれば、この数字はさらに大きくなる。 「学術…

書評:アレックス・ライト『世界目録をつくろうとした男』

「日本経済新聞」2024年7月13日号に、アレックス・ライト『世界目録をつくろうとした男 奇才ポール・オトレと情報化時代の誕生』(鈴木和博訳、根本彰解説、みすず書房、2024)の書評を書きました。(リンク先は要ログイン) ポール・オトレ(1868-1944)は…

「記憶という庭を世話する」(DISTANCE.media)

ドミニク・チェンさんとともに編集委員を務めているウェブメディア「DISTANCE.media」で「記憶のケア」という新しい特集が始まります。 その巻頭言のようなエッセイ「記憶という庭を世話する」を書きました。 高橋宗正さんの写真とともにお楽しみいただけれ…

「おこしやす⁉西洋古典叢書」で國方栄二先生と話しました

京都大学学術出版会のYouTubeチャンネルの番組「おこしやす⁉西洋古典叢書」にお邪魔して、國方栄二先生とお話ししました。 「西洋古典叢書」とは、古代ギリシア・ローマの古典作品を原典から日本語に翻訳して提供するシリーズです。これまで160巻以上が刊行…

「人文的、あまりに人文的」第195回

およそ週に一度、吉川浩満くんとお送りしている「人文的、あまりに人文的」第195回は、「哲劇のあいうえお」という企画の「は」の回です。 「は」で始まる言葉を一つ選んで、それについて二人で話すというわけです。 なにについて話したのかは……サムネイル画…

「池上彰の大岡山通信」

「日本経済新聞」の連載「池上彰の大岡山通信」に登場しました。2024年6月12日号の同欄です。 というのは、目下勤めている東京工業大学で担当している「東工大立志プロジェクト」という講義の一環で、池上彰さん(東工大特命教授)と読書について対談をした…

新しい金縛りは無限ループ

以前は、よく金縛りに遭っていた。 たいていは寝入りばなに体が動かなくなる感じが生じて、さりとてそのまま無視して眠りに落ちることもできず、なかなか困るのである。 ただ、何度も金縛りに遭ううちには、抜け方も工夫できるようになった。私の場合は、首…

「日本の古本屋」のカード決済法

いつもお世話になっている「日本の古本屋」のカード決済の仕組みが変わって、以前と比べて決済完了までに必要な手続きが2ステップほど増えた(より正確には、より簡潔な決済法が選択肢から消えて、手間の多い選択肢が残った)。 以前は、登録してあるカード…

オッペンハイマーの著作

ロバート・オッペンハイマーの著作についてのメモ。 Atom and Void: Essays on Science and Community (Princeton Legacy Library, Princeton University Press, 1989)というオッペンハイマーの講演と試論を編んだ本が手元にあるのですが、他の著作とどのよ…

斎藤哲也+山本貴光+吉川浩満「哲学入門書に入門する」

2024年5月23日(木)追記: NHK出版新書/NHKブックスのTwitterアカウントが、当日の様子について投稿しております。 昨日は紀伊國屋書店新宿本店での『哲学史入門』刊行記念 「哲学入門書に入門する」(出演:斉藤哲也さん、山本貴光さん、吉川浩満さん)に…

ゲルツェン『過去と思索』

2024年5月の岩波文庫の新刊として、ゲルツェンの『過去と思索』(一)(二)が刊行されました。 これは19世紀ロシアの思想家・作家のアレクサンドル・ゲルツェン(1812-1870)が、40代から50代にかけて書いた自伝的回想録で、当人の経験もさることながら、彼…

4月と5月はダメよ

東工大で働き始めて4年目となり、どうやら毎年4月と5月は他の月と比べて、カリキュラムの都合もあり、身動きがとれない状況になりがちであると(ようやく)分かって参りました。 言い換えると、あまりこの時期にほいほいあれこれと引き受けてはあかんという…

「未来の人類研究センター」ウェブサイト更新

「未来の人類研究センター」(東工大)のウェブサイトが更新されました。 私は2023年度から2024年度まで、同センターに所属しています。 昨年度に続いてセンター長の伊藤亜紗さん(芸術)のもと、川名晋史さん(国際政治学)、髙橋将記さん(時間栄養学)と…

「文学フリマ東京38」

2024年5月19日(日)に開催される「文学フリマ東京38」に、吉川浩満くんと出店します。 できたてほやほやの『人文的、あまりに人文的 同人版』第2号を販売する予定です。 同号のアンケート特集「はじめての哲学書」では、哲学方面の研究者、人文書を編んだり…

「人文的、あまりに人文的」第191回

今週の「人文的、あまりに人文的」第191回は、先週に続いての特別企画(勝手に)「講談社現代新書創刊60周年記念」その2です。 吉川浩満くんとともに、講談社現代新書の思い出についておしゃべりしています。 www.youtube.com Twitterで上記動画を紹介する投…

小津夜景×山本貴光「本という地図、読むことと書くこと」

2024年5月19日(日)追記: 下記でご紹介した小津夜景さんとの対談は、2024年6月13日(木)までアーカイヴ視聴の販売も行うそうです。 気になる方はご検討くださいませ。 詳しくは下記からどうぞ。 https://bbarchive240512a.peatix.com/ 写真は、イヴェント…

「現代新書はこれを読め」(哲学の劇場)

吉川浩満くんとお送りしているYouTubeチャンネル「哲学の劇場」で、講談社現代新書創刊60周年を勝手に記念しておしゃべりしています。 講談社現代新書は、1964年の創刊で、2024年5月現在、通し番号で2740番台に達しています(ただし、未刊行の番号もあるかも…

エリック・ジマーマン『遊びと創造』(高崎拓哉訳、BNN)

エリック・ジマーマン『遊びと創造』(高崎拓哉訳、BNN、2024/04/17) プレイ(遊び)、それを成り立たせるシステム(しくみ)、それを作って試すデザイン(設計)という三つの要素から、遊びと創造を探る本です。ルールをつくって試し、気づいたことを考察…

東工大に着任して4年目になりました

東京工業大学に着任して4年目となりました。 第1クォーターは「立志プロジェクト」と「哲学B」を担当します。 また、昨年度に続いて、伊藤亜紗さんが率いる「未来の人類研究センター」で活動します。 そういえば、今年は吉川浩満くんと最初の本である『心脳…

「文芸的事象クロニクル 2023.12-2024.02」(『文藝』)

『文藝』2024年夏季号(河出書房新社)に連載「文芸的事象クロニクル 2023.12-2024.02」を書きました。 これは過去3カ月に世界のあちこちで生じた「文芸的事象」を選んでクロニクルとして構成するものです。 できるだけ日本や欧米に偏らないように、あちこち…

澤直哉『架空線』(港の人)書評

「図書新聞」2024年4月6日号に、澤直哉『架空線』(港の人)の書評を書きました。 一枚の紙から出発して、本とそれが人間にもたらすものを論じる講義「本をめぐる/こころの/ことばの/形にふれる」、詩と人とのあいだに生じうることを記した試論「発生へ」…

川名晋史+山本貴光「日本に130の米軍基地がある意味とは」(丸善ジュンク堂書店)

3月28日(木)の夜、川名晋史さんの新著『在日米軍基地 米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』(中公新書)の刊行を記念して対談します。 川名さんは、東京工業大学の同僚でもあり、同大学の「未来の人類研究センター」で共同研究「水プロジェクト」にとりく…

「利他をつくる/つくるの中の利他」(1)

以前、ここでもご紹介した「利他学会」で、伊藤亜紗さん、中島岳志さん、北村匡平さん、塚本由晴さんと行った座談会が記事になりました。掲載は、ミシマ社のウェブページ「みんなのミシマガジン」です。 『RITA MAGAZINE』(ミシマ社、2024)とそのテーマで…

ペ・スア『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』(斎藤真理子訳、白水社)紹介への補足

第4回「みんなのつぶやき文学賞」結果発表会の「海外篇」で、ペ・スア『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』(斎藤真理子訳、エクス・リブリス、白水社、2023)の紹介を担当しました。 原書の書誌は下記の通りです。 배수아『멀리 있다 우루는 늦을 것이다』…