2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

本日、10年勤めたゲーム会社(コーエー)を退職した。 最後に携わったタイトルは『戦国無双』であった。 しばらくのんびりしながら、次の仕事を探したい。 とりあえず職業占いか。 一人で作れる規模のゲームを作るというのもありかと思ったりもする(仕事と…

★『中井久夫著作集別巻 H.NAKAI 風景構成法』(山中康裕編、岩崎学術出版社、1984/11、amazon.co.jp) 河合隼雄の箱庭療法(自体は本人も本書に収録された談話で述べているとおり舶来輸入もの)から想を得て1969年に中井久夫によって開発された「風景構成法…

★日比野啓+村山敏勝+三浦玲+吉原ゆかり編『からだはどこにある?――ポップカルチャーにおける身体表象』(彩流社、2004/05、amazon.co.jp) 身体をいかにとらえるか? ポップカルチャーはいかにとらえているか? 構築主義的な身体概念から出発することでポ…

★ジャン=リュック・ナンシー『侵入者――いま〈生命〉はどこに?』(西谷修編著訳、以文社、2000/09、amazon.co.jp) Jean-Luc Nancy, L'INTRUS (Editions Galilee, 2000) ナンシーは1991年に心臓移植を受けた。心臓移植を受けるということは――ナンシーはその…

★鷲田清一『教養としての「死」を考える』(新書y108、洋泉社、2004/04、amazon.co.jp) 養老さんのひそみにならって(?)ではなかろうけれど、鷲田さんにしゃべらせたことを編集者が文章にまとめるというスタイルで書かれた一冊。それだけに内容はやや希薄…

★大嶋仁『精神分析の都――ブエノス・アイレス幻視』(Fukutake Books、福武書店、1990/10; 新訂増補版、作品社、1996/04、amazon.co.jp) ブエノス・アイレスは精神分析の都だ。著者が言うには、「フロイト全集の廉価版が町の新聞スタンドで売られ、ラカンの…

本日の読書ノートから。

リンチと精神分析

人は、デヴィッド・リンチこそが精神分析の対象だと思っているかもしれない。 しかし、こうは考えられないだろうか。 精神分析家たちこそがデヴィッド・リンチの患者であると。

★春日武彦『顔面考』(紀伊国屋書店、1998/12、amazon.co.jp) 顔にこだわりまくるとどういう問題が引き出せるか、という点では興味深いものの現時点ではあまりフックになることがなかった。漫画の引用が多いのは◎。

★小松美彦『死は共鳴する――脳死・臓器移植の深みへ』(勁草書房、1996/06、amazon.co.jp) 脳死を死と認めるか否かは各自の自己決定にゆだねればいいんじゃない? という死の自己決定権について異議をとなえる一冊(というと語弊があろうか)。 誰も自分の死…

★ダニエル・エイメン+リサ・ラウス『脳画像でみる「うつ」と「不安」の仕組み』(ニキ・リンコ訳、花風社、2004/06、amazon.co.jp) Daniel G. Amen + Lisa C.Routh, Healing Anxiety and Depressing vol.1, 2003 「うつ」も「不安」も脳の状態を画像で見れ…

★鍋島俊隆『脳と心に効く薬を創る』(岩波サイエンスライブラリー98、岩波書店、2004/04、amazon.co.jp) 薬学者による脳に効く薬の解説書。脳をケミカルマシーンとして眺めると、どういう仕組みになっているかをミニマムに解説している。ときおりあらわれる…

★小松美彦『脳死・臓器移植の本当の話』(PHP新書、2004/06、amazon.co.jp) 小松美彦さんの新著『脳死・臓器移植の本当の話』(PHP新書、2004/06、amazon.co.jp)を読了する。以下、雑駁な印象を記す。 序文のあたりに、ウェットな雰囲気が感じられたのでど…

精神分析への抵抗

十川幸司『精神分析への抵抗――ジャック・ラカンの経験と論理』(青土社、2000/09、amazon.co.jp)を棚からひっぱりだして拾い読む(拙書棚のフロイト著作集の前に面差しで、フロイト先生を覆い隠すように置かれていた)。 「ラカン(へ)の『抵抗』」という…

★岡田尊司『パーソナリティ障害――いかに接し、どう克服するか』(PHP新書304、PHP研究所、2004/07、amazon.co.jp) 「パーソナリティ障害」ってなんだろうか? 『DSM-IV-TR』(邦訳版は医学書院)をひいてみる。 パーソナリティ障害の全般的診断基準 General…

★マーガレット・ロック『脳死と臓器移植の医療人類学』(坂川雅子訳、みすず書房、2004/06、amazon.co.jp) Margaret Lock, TWICE DEAD: Organ transplants and the reinvention of death (University of California Press, 2001)

★師MTG

★熊野純彦『戦後思想の一断面――哲学者廣松渉の軌跡』(ナカニシヤ出版、amazon.co.jp) ★『芸術新潮』第55巻第7号(新潮社) 特集=ロシア絵本のすばらしき世界 ★『週刊読書人』第2543号 2004年7月12日 ・木田元+高橋順一「全集との幸せな出会い」 ★松岡正…

「これは飲み会ではない」

★武蔵野人文資源研究所定例研究会@調布 同定例研究会へ初参加。 ・日本史の否定神学的転回――あるいは否定の享楽をめぐって ・ケモオヤジvs女子中学生――あるいは啓蒙の不可能性について ・毛主席を如何に讃えるか――あるいは煙草を吸う度想起する事 ・「これ…

ブラピがギリシア人に見えないのはさておき。

しばらく前に『トロイ』(amazon.co.jp)を観た。ブラッド・ピットがアキレウスを演じるあれである。 映画はホメロスの『イリアス』を下敷きにしてストーリーが組み立てられている。とはいえ、いろいろな違いがある。 (以下、物語の内容についての言及があ…

酒井さん、30時間超労働おつかれさまです。そうそう、スイマーとの死闘がつらいんです、24時間越えたあたりから。どうか死なんといてくださいね。というか、そんな状態で会議はいやん。 id:contractio:20040624#1088053279 そのような状況ではありますが、負…

『心脳問題――「脳の世紀」を生き抜く』(朝日出版社)でお世話になっているAさん、Tさんにお目にかかるそのまえに、相棒(id:clinamen)とインターネットカフェにしけこんで資料作成。 相談しながらコンピュータを繰る必要もあって「ペアシート」なる二人…

拙著へのこのような読解とご批判(id:contractio:20040623)、とてもありがたいことです。ありがとうございまする>contractioさん 「政治」という概念の使い方についてのご批判に関してはもそっと考えさせていただくとして、「心」についてはこのように考え…

★茂木健一郎『脳内現象――〈私〉はいかに創られるか』(NHK BOOKS 1002、日本放送出版協会、2004/06、amazon.co.jp) 茂木さんは『脳とクオリア――なぜ脳に心が生まれるのか』(日経サイエンス、1997、amazon.co.jp)以来、「物質である脳からいかにして心(や…

★Elizabeth Wright, Lacan and Postfeminism (Postmodern Masters, ICON BOOKS, 2000)

★Paul-Laurent Assoun, Lacan (Que sais-je? 3660, P.U.F., 2003)

★ルイ・アルチュセール『愛と文体I フランカへの手紙 1961-73』(藤原書店、amazon.co.jp) ★ルイ・アルチュセール『愛と文体II フランカへの手紙 1961-73』(藤原書店、amazon.co.jp) Louis Althusser, Lettres à Franca (1961-1973) (Éditions Stock/IMEC…

★哲劇MTG

★小松美彦『脳死・臓器移植の本当の話』(PHP新書299、PHP、2004/06、amazon.co.jp) ★茂木健一郎『脳内現象――〈私〉はいかに創られるか』(NHK BOOKS 1002、日本放送出版協会、2004/06、amazon.co.jp) ★竹田青嗣+西研『よみがえれ、哲学』(NHK BOOKS 100…

★『イレイザー・ヘッド』(Eraserhead、1976、アメリカ、85分) 監督・製作・脚本・特殊効果・編集=デヴィッド・リンチ/撮影=フレデリック・エルムス+ハーバード・カードウェル/音楽=ピーター・アイヴス/美術=デヴィッド・リンチ+ジャック・フィス…