2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

★『岡倉天心——日本文化と世界戦略』(平凡社、2005/06、amazon.co.jp) 2005年02月05日から06月26日までワタリウム美術館で開催された「岡倉天心——日本文化と世界戦略」展のカタログ。 ■第一章 五浦六角堂 ・五浦六角堂 磯崎新 ・「日本文化と世界戦略」をめ…

★藤枝晃雄『現代芸術の彼岸』(MAUライブラリー03、武蔵野美術大学出版局、2005/06、amazon.co.jp) 美術研究者・藤枝晃雄(ふじえだ・あきお)氏の美術評論集。この人の怒りはどのようにして持続しているのか。 真の創造とは何か。真の批評とは何か。錯綜し…

★『美術手帖』第866号、2005年7月号(美術出版社、2005/06) 特集は、「日本近現代美術史」。美術出版社創業一〇〇周年記念特大号とのことで400ページに迫るヴォリュームに1905年から2005年までの日本美術氏を畳み込んでいる(特集のページは200ページほど)…

カトリーヌ・マラブーの初来日にあわせて行われる各種イヴェントの予定です。未來社ウェブサイトより引用。 7月5日(火)18時〜 日仏会館(恵比寿) 「『わたしたちの脳をどうするか』をめぐって」(港千尋・桑田光平・増田文一朗との討論) 詳細は→ http://…

★カトリーヌ・マラブー『ヘーゲルの未来——可塑性・時間性・弁証法』(西山雄二訳、未來社、2005/07) 《刊行にあわせ著者来日!》 「歴史の終わり」を超えて、真新しい未来が到来する――。時間性をめぐるヘーゲルとハイデガーの生産的対話をつむぎだしながら…

★『現代思想』第33巻第8号、2005年7月号(青土社、2005/06、amazon.co.jp) 特集は「イメージ発生の科学——脳と創造性」。 2005年02月号「脳科学の最前線」にひきつづいて脳関連の特集。前回も巻頭の対談は港千尋+茂木健一郎の両氏で「イメージする脳」につ…

★『舞台芸術』08(京都造形芸術大学・舞台芸術研究センター編、月曜社、2005/06、amazon.co.jp) 太田省吾、鴻英良の両氏が責任編集を務める演劇誌『舞台芸術』の最新号が刊行されています。特集は「パフォーマンスの地政学」。 リチャード・シェクナー、吉…

★『ユリイカ』第37巻第7号、2005年7月号(青土社、2005/06、amazon.co.jp) 特集は、「この小劇場を観よ!——なぜ私たちはこんなにもよい芝居をするのか」。 ケラリーノ・サンドロヴィッチと長塚圭史の対談「小劇場のスピリッツとはなにか」、江本純子(毛皮…

★藤村里美『写真の歴史入門——第2部「創造」モダンエイジの開幕』 (とんぼの本、新潮社、2005/05、amazon.co.jp) 東京都写真美術館の専門調査員・藤村里美(ふじむら・さとみ, 1967- )氏による上記展覧会のカタログに該当する書物。展覧会と同様に四部構成…

★「写真はものの見方をどのように変えてきたか 2 創造」(東京都写真美術館) 東京都写真美術館が開館10周年を記念して企画した特別企画展「写真はものの見方をどう変えてきたか」の第二部「創造」が開催されている。 同企画展は、写真の歴史を全4部の構成…

★『死者との結婚』(1960) 身重の石井光子(小山明子)はビルの屋上から身を投げようとしていた。傍にいる男(高野真二)が言う。「そうしてくれたら手っ取りはやくてこちらはありがたいんだぜ」。飛び降りを止めた光子は、生きることを選ぶのだった。しか…

★『フリースタイル』創刊号(フリースタイル、2005/06、amazon.co.jp) 山上たつひこ『喜劇新思想大系 完全版』復刊、松本大洋、吉田戦車、片岡義男の作品を中心に書目を増やしつつある出版社フリースタイルから、同名の雑誌が創刊。 山田宏一氏が青山学院大…

★笙野頼子『徹底抗戦! 文士の森——実録純文学闘争十四年史』(河出書房新社、2005/06、amazon.co.jp) 純文学をめぐる論争文を集めた前作『ドン・キホーテの「論争」』(講談社、1999/11、amazon.co.jp)、純文学を外側から勝手に定義するさまざまな勢力との…

上記の映画に触れて思い出したついでの話に過ぎないが、かつて映像のないヴィデオ・ゲームをつくったゲーム作家がいた。『Dの食卓』や音楽にマイケル・ナイマンを迎えて制作された『エネミー・ゼロ』で知られる飯野賢治だ。 さて、その映像のないゲームのタ…

★『描くべきか愛を交わすべきか』(98min, 2005) Peindre ou faire l'amour アルノー・ラリユーとジャン=マリー・ラリユー兄弟監督作品。 天気予報士の仕事を早期退職したウィリアム(ダニエル・オートゥイユ)と会社経営をする傍ら絵を描く趣味をもつマド…

検索語=ゲーム会社+就職+体力がない 結論から申し上げましょう。おやめになったほうが無難です。死にます(特に開発の現場は)。

★中沢新一『はじまりのレーニン』(岩波現代文庫学術、岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) よく笑い,子どもや動物に触れるのを好み,音楽好きだったレーニン.彼が理解し,直観した唯物論は,生の律動に触れる思想だった.ヤコブ・ベーメを経由してヘーゲル…

★山口昌男『「敗者」の精神史(上)』(岩波現代文庫学術、岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) 明治維新以後の薩長中心の階層秩序から離れ,「もう一つの日本」をつくりあげて来た人々がいる.上巻では日比翁助の三越改革,淡島椿岳・寒月父子の知的バサラ術…

★松本健一『竹内好論』(岩波現代文庫学術、岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) 竹内好(1910〜1977)は単なる中国文学者ではない.魯迅を精神の糧とし,戦争体験を反芻しつつ,近代日本への根源的批判者として問題提起を続けた自立の思想家であった.その生…

★荒井信一『戦争責任論——現代史からの問い』(岩波現代文庫学術、岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) 塹壕戦で闘った兵士が戦争神経症に悩まされた第一次大戦.その戦後に提起された戦争責任問題は,未決の課題として今も存在し続けている.本書は戦争の特質…

★キケロー『弁論家について(下)』(大西英文訳、岩波文庫青611-5、岩波書店、2005/05、amazon.co.jp) Cicero, De oratore (55 BC) 先月配本の上巻のつづき。

★コングリーヴ『世の習い』(笹山隆訳、岩波文庫赤292-1、岩波書店、2005/06、、amazon.co.jp) William Congreve, THE WAY OF THE WORLD イギリスの劇作家ウィリアム・コングリーヴ(William Congreve, 1670-1729)の喜劇「世の習い」(THE WAY OF THE WORL…

★ユクスキュル+クリサート『生物から見た世界』(日高敏隆+羽田節子訳、岩波文庫青943-1、岩波書店、2005/06、、amazon.co.jp) Jakob von Uexküll + Georg Kriszat, STREIFZÜGE DURCH DIE UMWELTEN VON TIEREN UND MENSCHEN (1934; 1970) エストニア出身…

★橋本治『橋本治という行き方——WHAT A WAY TO GO!』(朝日新聞社、2005/06、amazon.co.jp) PR誌『一冊の本』に連載されたエッセイ「行雲流水録」(2001/07 - 2005/01)に加筆・集成した一冊。 「なぜ書くか」「「自分」を消す」「「思想」というよく分から…

★『現代思想』第33巻第7号、2005年6月臨時増刊号(青土社、2005/06、amazon.co.jp) 臨時増刊号の総特集は「ブックガイド日本の思想——『古事記』から丸山眞男まで」。 『古事記』から井筒俊彦『意識と本質』まで49冊のガイド。思想、物語、歴史、芸能、小説…

★『オペレッタ狸御殿』(2005) がらさ城城主・安土桃山(平幹二朗)はこの世で一番美しい者を自負する男。おかかえ予言者びるぜん婆々(由紀さおり)に「生きとして生けるもので一番美しいのは誰じゃ?」と問うのが日課。日頃は「それは安土桃山さまでござ…

id:soledadesさんからバトンをいただきました。 この Musical Baton たらいうもの、あなたの目下の音楽趣味傾向を開陳してみせなさい、という趣旨のようです。 ■Total volume of music files on my computer(コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量) 83…

★モーリス・ブランショ『ブランショ政治論集 1958-1993』(安原伸一郎+西山雄二+郷原佳以訳、2005/06、amazon.co.jp) Maurice Blanchot, &Eaacute;crits politiques: Guerre d'Algérie, Mai 68, etc. 1958-1993(Éditions Lignes & Manifestes, 2003) モー…

★『ペドロ・コスタ——世界へのまなざし』(せんだいメディアテーク、2005/03、amazon.co.jp) 2005年3月19日から29日まで、せんだいメディアテークで開催されたイヴェント「ペドロ・コスタ——世界へのまなざし」の冊子。 内容は以下のとおり。 ・蓮實重彦「冒…

★『ヴァンダの部屋』(178min, 2000) No Quarto da Vanda ペドロ・コスタ(Pedro Costa, 1959- )監督作品。 前作『骨』に出演したヴァンダ・ドゥアルテとその家族の生活を中心に、リスボン郊外のフォンタイーニャス地区の出来事を映した作品。 狭い路地が…