文学

文芸季評「文態百般」第2回

河出書房新社の「Web河出」に、文芸季評「文態百般」の第2回が掲載されました。 今回から「群像」「新潮」「すばる」「文學界」「文藝」の五誌に加えて、「小説トリッパー」「たべるのがおそい」「三田文學」「早稲田文学」の四誌を観測範囲に加えます。これ…

新連載「季評 文態百版」

『文藝』2018年夏号(河出書房新社)に、連載「季評 文態百版」の第1回(2017年12月~2018年2月)を寄稿しました。 作品が公開されればネットで感想がとびかい、毎週毎月のようにヴェテラン批評家たちが時評で読むに値するものを教えてくれているのに、なに…

「歴史上最も影響力の大きな10人の詩人」

「歴史上最も影響力の大きな10人の詩人」というダイアグラムが「My Poetic Side」というサイトに投稿されています(2016/08/24)。 Twitterでお見かけして、ここにもクリップ。 ご覧のように欧米を対象とした調査のようです。 ⇒My Poetic Side > The 10 most…

2018年マン・ブッカー・インターナショナル賞候補作

文芸界の動向に関するニュースも、ここにクリップして参ろうと思います。 マン・ブッカー・インターナショナル賞の候補作。 • Laurent Binet (France), Sam Taylor, The 7th Function of Language (Harvill Secker) • Javier Cercas (Spain), Frank Wynne, T…

「リルケの書簡1353通、デジタル化で公開」

★「リルケの書簡1353通、デジタル化で公開」(SWI、2017/09/21) オーストリアの詩人ライナー・マリア・リルケ(1875~1926年)は生前とても筆まめで、頻繁に書簡をやり取りしていた。死んだら公開してほしい、それがリルケの遺言だった。スイス…

★林淑美『昭和イデオロギー 思想としての文学』(平凡社、2005/08、amazon.co.jp) 中野重治、戸坂潤、小林秀雄、坂口安吾など、思想としての文学の闘いの内に、支配の言説への加担と対抗の内に、昭和という時代を貫くイデオロギーの諸形態をみとる、果敢な…

★柳田泉『随筆明治文学1 政治篇・文学篇』(東洋文庫741、平凡社、amazon.co.jp) 明治の文学・文化研究の先駆者・柳田泉。その仕事の精髄を集めた随筆明治文学正続二編を3巻に再編。第1巻は、政治運動と近代小説の相携えて進む道行きを示す論考など。 (…

★日夏耿之介『荷風文学』(平凡社ライブラリー、平凡社、2005/07、amazon.co.jp) 著者は狷介孤高をもって知られた学匠詩人。ゴシック・ロオマン体と称される特異な詩風が名高いが、その文学的鑑識眼も稀有である。全集未収録の批評文を多数収めた、瞠目の荷…

★笙野頼子『徹底抗戦! 文士の森——実録純文学闘争十四年史』(河出書房新社、2005/06、amazon.co.jp) 純文学をめぐる論争文を集めた前作『ドン・キホーテの「論争」』(講談社、1999/11、amazon.co.jp)、純文学を外側から勝手に定義するさまざまな勢力との…

★平野謙+小田切秀雄+山本健吉編『現代日本文學論争史』(全3巻、未來社、1956)#0412-0414 古本屋が並ぶ通りを歩いていると眼の端にちらりとはいる本の束。人間の認知はどうなっているのか、好きなものと嫌いなものは誰に頼まれなくても感知するようにでき…

★『新潮』第101巻第6号、2005年6月号(新潮社) ⇒新潮社 > 『新潮』 http://www.shinchosha.co.jp/shincho/index.html

★『群像』第60巻第6号、2005年6月号(講談社) 2005年1月号に第一部が掲載された大江健三郎氏の新作『さようなら、私の本よ!』第2部「死んだ人たちの伝達は火をもって」。角田光代氏と星野智幸氏の対談は「小説は学べるか・ 教えられるか?」。第48回群像新…

★『文學界』第59巻第6号、2005年6月号(文藝春秋社) 「北野武インタビュー——時代劇では、恥ずかしくなく遊べる」 『カイエ・デュ・シネマ』誌第600号に掲載された北野武監督へのインタヴュー。 聴き手は蓮實重彦氏。 北野氏がいつか撮りたいと語っている『…

★レオポルト・フォン・ザッハー=マゾッホ『魂を漁る女』 (藤川芳朗訳、中公文庫マ8-1、中央公論新社、2005/04、amazon.co.jp)#0383 Leopold von Sacher-Masoch, Die Seelenfängerin (Jena, 1886) 『ドラゴミラ——魂を漁る女』(同学社、1998/10)として刊行…

★廣野由美子『批評理論入門——『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書1790、中央公論新社、2005/03、amazon.co.jp)#0341 京都大学大学院人間・環境学研究科で教鞭を執る廣野由美子(ひろの・ゆみこ, 1958- )氏による批評理論入門書。 メアリー・シェ…

★『稲垣足穂コレクション2――ヰタ・マキニカリス(上)』(ちくま文庫い53-2、筑摩書房、2005/02、amazon.co.jp)#0210 「稲垣足穂コレクション」(全8巻)の第二回配本。「ヰタ・マキニカリス」全34篇中の20篇。解説は、高原英理氏。

★『尾崎翠 国際フォーラム in 鳥取2004 vol.4』(2004/12)#0074 同名フォーラムの冊子。 ・リヴィア・モネ「サロメという故郷」 ・トマス・ラマル「映画化された世界」 ・浜野佐知+リヴィア・モネ+トマス・ラマル+山崎邦紀「尾崎翠の国際性」 上記のほか…

★田上竜也+森本淳生『未完のヴァレリー――草稿と解説』(平凡社、2004/12、amazon.co.jp)【編訳】#0048 ポール・ヴァレリー(Paul Valéry, 1871-1945)の草稿四編の翻訳と編訳者による解説を加えた一冊。 ヴァレリー、未完のエクリチュール I 草稿篇 ・死…

★高橋英夫『批評の精神』(講談社文芸文庫たG2、講談社、2004/09、amazon.co.jp) 高橋英夫(1930- )最初の著作。小林秀雄、河上徹太郎、大岡昇平、福田恒存、神西清、林達夫、唐木順三、折口信夫をめぐる論考。親本は、1970年12月に中央公論社から刊行。