2008-01-01から1年間の記事一覧
インスクリプトからお知らせをいただきました。 「HIROSHIMA 1958――エマニュエル・リヴァ写真展」が以下の要領で開催とのことです。 ■広島 2008年11月15日(火)‐12月07日(日) ギャラリーG/クリックファームギャラリー/広島県立美術館地下講堂 ■東京 200…
★Francis Xavier: La Ruta de Oriente(AliaVox、2008、ISBN:B000XIJ3OI) 音楽史の書物を読んでいてどうにも歯がゆいのは、録音技術以前の世界の音楽はどうあがいてもそのものを聴くわけにはいかないということだ。 と言ってはみたけれど、大きなCDショップ…
★岡本さえ『イエズス会と中国知識人』(世界史リブレット109、山川出版社、2008/10、ISBN:4634349477) 文化と文化が遭遇するところで、人と書物と理解と誤解が入り混じる。 「思想」の世界史をたどってゆくと、さまざまな時代、さまざまな場所で、そうした…
★ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』(大浦康介訳、筑摩書房、2008/11/25、ISBN:4480837167) Pierre Bayard, Comment parler des livres que l'on n'a pas lus? (Les Editions de Minuit, 2007/01, ISBN:2707319821) なんとも…
ヴィデオ・ゲームにかんする本を書きました。 書名は『ゲームの教科書』です*1。ゲーム会社では、どのようにヴィデオ・ゲームをこしらえているのかということを中心に解説する本です。 将来ゲーム会社で働いてみたいと考えている中高生や、ゲーム業界の仕事…
しばらく前の話になってしまいますが、相棒・吉川浩満(id:clinamen)とともに、メールマガジン「週刊ビジスタニュース」(2008/10/22号)に「貧困と哲学」を寄稿しました。 貧困と哲学者たちといえばまっさきに思い浮かぶのは、紀元前4世紀ごろの古代ギリ…
上記の仕事との関連で、刊行を心待ちにしているのがこの本です。 ★小田切文洋編著『江戸明治 唐話用例辞典』(笠間書院) はじめて明らかになる、江戸時代の日本人の、 唐話(近世中国語)受容の全体像。江戸中期から明治まで、 近世中国語(唐話)から借用…
芹沢一也さんと荻上チキさんが編集するメールマガジン「αシノドス」Vol.16に、「思想誌空間」の第8回を寄稿しました。 「思想」という言葉の来歴をたどる連載エッセイです。今回は、福澤諭吉の著作に見える「思想」という言葉の使われ方を検討しています。 …
先に終刊を迎えた雑誌『InterCommunication』誌が、フリーペーパー『IC』(不定期刊行)となって帰ってきました。 今号は、「コミュニケーション・デザインのための40人のキーワード」というアンケート特集です。寄稿者は以下のとおり。 磯光雄、歌田明弘、…
国書刊行会から新刊案内のセットが届く。なかでもひときわ目を引く二点あり。 ★湯本豪一編『明治期怪異妖怪記事資料集成』 内容は、書名が雄弁に語っている。惹句にこうある。 明治期に出た、起こった、妖怪・幽霊・怪現象の新聞記事約四五〇〇件を収録 つま…
明治から戦前までの日本における雑誌の歴史を見せる企画展。 慶應3年(1867)の『西洋雑誌』から始まって、昭和8年(1933)の『婦人倶楽部』第14巻第4号まで、150点を超える雑誌の数々を並べて壮観。手にとって見ることはできないけれど、実物の表紙やページ…
坂本龍一監修による「音楽全集」「commmons:schola」(全30巻予定)の第1巻が2008年9月24日発売予定のようです(RZCM-45961, \8,925, ISBN:B001CCHIU0)。 scholaとはラテン語で学校を意味し、commmons:scholaはアカデミックであると同時にcommmonsらしい視…
その頃、京都では……。 こんなイヴェントが予定されているようです。 第二回フロイト思想研究会大会 日時:9月27日(土)、28日(日) 場所:京都大学大学院 人間・環境学研究科 地下講義室 参加費:1000円 (申し込み不要・一般来聴歓迎) 9月27…
こんなイヴェントがあるようです。 1968年、世界中の大学で紛争の波が巻きおこった。日本でも既存の左翼を批判して学生たちが立ちあがり、〈自由〉を求めて警官隊と激しい攻防戦を繰り広げた。あれから40年。あの体験は何をもたらしたのか。また、その記憶は…
メールマガジン「αシノドス」に連載「思想誌空間5――蘭学における「思想」の語」を寄稿しました。 軽い気持ちで、「思想という言葉は、いつ頃からいまのような用法になったのかしら」と詮索を始めたのが運の尽き。いずれどこかの研究者がまとめてくれているだ…
新潮社の季刊誌『考える人』2008年夏号は、「小説より奇なり! 自伝、評伝、日記を読もう」という特集(ISBN:B001BELD1E)。今回も読みごたえがあります。 その特集の一環である「自伝・評伝をたのしむブックガイド」というコーナーに、科学分野担当として「…
同書について、刊行後に発見された間違いや問題点についてこの場で補足してゆきます。今回は、まずとても大きな問題から。 同書では、開発環境としてBoland C++ Compilerという無償で使えるコンパイラーと、きときと氏が開発した開発環境CPad(送金義務のな…
★大竹昭子編著『この写真がすごい2008』(朝日出版社、2008/07/10、ISBN:4255004390) 或るとき、或る場所で、或る角度と距離から、被写体の一瞬を固定すること。写真を眺めるつど、この一枚は(理念的には)ほとんど無限に可能であるはずの写真のなかの、よ…
この本を企画して、編集担当の瀧澤さんと私とでミーティングを重ねてゆくうちに、瀧澤さんから『こんにちはマイコン』(小学館、1982、ISBN:B000J7IP74)の思い出話が出た。 この本は、漫画家のすがやみつる先生(現在は小説家でもある)によるもので、人気…
近畿大学国際人文科学研究所紀要『述』第2号(明石書店、2008、ISBN:4750327495)に翻訳を寄稿した。 本来であれば、同訳稿に解説をつけるはずのところ、このたびは私の怠惰によって掲載訳文にはつけられなかったので、この場で若干フォローしたいと思う。 …
★ゲーム開発者になるためには http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=ゲーム開発者になるためには スミマセン。3年前のエントリーで、「ゲームのつくり方」だなンてことを書きかけて、そのまま立ち消えていました。そのうちなんとかしてみたいことの一つで…
本書をつくるにあたって、できたらいいなと思っていたことの一つは、装幀の工夫だった。 日頃、私もさまざまなコンピュータ書やプログラミング書のお世話になっているけれど、なぜかこう、この分野の本にはときめかない装幀のものが多いように思うのだ(これ…
中央公論新社創業120周年記念出版の『哲学の歴史』全12巻+別巻1の本篇が完結した。 管見では従来、日本語で書かれた哲学史のまとまった通史的叢書というと、『思想の歴史』(全11巻、平凡社、1965-66、ISBN:B000JBCOIG)くらいしか見当たらなかった。同叢書…
「山本さん、キツネは足跡をシッポで消して歩くのですぞ」とは、科学技術史家で(も)ある我が師、赤木昭夫が議論のなかでしばしば注意を促すことの一つだ。 この場合、「キツネ」とは科学者を指している。科学者たちは、研究に研究を重ね、実験に実験を重ね…
『InterCommunication』2008年summer最終号「特集=コミュニケーションの未来」(NTT出版、ISBN:B00187YSWA)に「コミュニケーションの思想——バベルの塔からバベルの図書館へ」を寄稿した。 この雑誌が1992年に創刊されたとき、私は大学生だった。そこで電子…
芹沢一也さんと荻上チキさんが主宰するメルマガ「αシノドス」での連載「思想誌空間」の第3回目を寄稿しました。 目下は、「思想」という日本語の来歴を追跡中です。今回は、中国語における「思想」という言葉の出典と、馬場辰猪による「思想ノ説」に見える説…
このたび『デバッグではじめるCプログラミング』(翔泳社、2008/05/28、ISBN:4798114197)というプログラム入門書を上梓した。 相棒・吉川浩満(id:clinamen)との共著『心脳問題』(朝日出版社、2004、ISBN:4255002770)や『問題がモンダイなのだ』(ちくま…
全集や大全ということばが好きだ。 なにやらそこには、作家なら作家の全業がひとつのミクロコスモスとして封じ込められているかのような響きがある、ように思う。 しかし、かつていくつかの全集を読み始めたころにようやく気づいたのは、それが厳密な意味で…
もう書くいま書くほら書いた、と蕎麦屋の出前のように伸ばし伸ばしにしてしまったプログラム入門書(C言語)ですが、ようやく目鼻をつけました。 キツネはしっぽで足跡を消すため、遠くに見えるあのキツネが、どうやってあそこまで行ったのかわからないとい…
一橋大学大学大学院言語社会研究科紀要『言語社会』第2号(4月中旬刊行予定、非売品)の「特集=人文無双」の一環として「物質と記憶のラプソーデイン――知のネットワークを組み替える」という論考を寄稿しました。 拙稿、研究の鬼たちが丹精込めて生み出した…