2024-01-01から1年間の記事一覧

ウェブサイト、始めました。

というわけで、Notionを使ってウェブサイトを作り始めてみました。 ブログと呼んでもよいのですが、この際だから、書物に関する情報を中心として、データベースのような使い方もできる場所にしたいと考えています。 目下は、それぞれのエントリー(記事)を…

ブログの引っ越しを考える

先日、昔ウェブサイトに書いていたブログのような文章を見直す機会があった。いまから20年ほど前のもので、Internet Archiveにコピーが残っている。 私がウェブで日記のような文章を書き始めたのは、1996年ころのことで、翌年には、吉川浩満くんと「哲学の劇…

「人文的、あまりに人文的」第206回

ほぼ毎週金曜日、吉川浩満くんとともに配信しているYouTubeチャンネル「哲学の劇場」の番組「人文的、あまりに人文的」の第206回を公開しました。 今回は「哲劇のあいうえお」のコーナーです。言葉をひとつ選んで、それについて話すという内容です。 「あ」…

『文藝』2024年冬季号(河出書房新社)ゲーム特集

『文藝』2024年冬季号(河出書房新社、2024.10.07)の「ゲームをせんとや生まれけむ」特集に「そこは何ができる場所なのか」という文章を書きました。 拙著『文学のエコロジー』(講談社)で、文芸作品にはどのような世界が描かれているかという関心から、こ…

DISTANCE.mediaの新編集委員に田中みゆきさんが就任

DISTANCE.mediaでは、2024年10月から編集委員として新たに田中みゆきさんに加わってもらうことになりました。 田中さんは、障害とアクセシビリティの観点からデザインや表現全般を探索されており、書籍の執筆や展覧会の企画などで、ご活躍されています。田中…

書評『スクウェア・エニックスのAI』(ボーンデジタル)

「週刊読書人」2024年10月4日号に『スクウェア・エニックスのAI』(ボーンデジタル)の書評を書きました。三宅陽一郎さん率いるスクウェア・エニックスのAIチームのメンバーが、ゲーム開発に関わる多様なAIをその発想と技術の観点から案内してくれる贅沢な本…

東京工業大学から東京科学大学へ

そういえば、2021年から勤めている東京工業大学が、本日(2024年10月1日)から、東京医科歯科大学と合併して「東京科学大学」に改称されました。 大学当局による略称は「Science Tokyo」とのことです。 実際に人びとのあいだでは、どんな略称に落ち着いてい…

石井千湖『積ん読の本』(主婦と生活社、2024)

石井千湖『積ん読の本』(主婦と生活社、2024)で取材を受けました。 積ん読をテーマにした本で、12名の人たちへのインタヴューから成ります。登場するメンバーは、下の表紙写真の帯をご覧くださいませ。 私が登場するパートの扉はこんな具合です。 発売後忽…

「詩とその翻訳をめぐって アマンダ・ゴーマン『わたしたちの担うもの』」

2024年09月28日(土)の午後、FIC(法政大学国際文化学部)オープンセミナーとして開催される詩学研究会シンポジウムに登壇します。 シンポジウムのテーマは「詩とその翻訳をめぐって アマンダ・ゴーマン『わたしたちの担うもの』」です。

Poems for the Millennium シリーズ

Perlegoで教えられた4巻組の詩のアンソロジー。 巻を追って時代順に並んでいる、というわけではないようで、よく分からないので頭の整理がてらここに並べてみます。 総題は Poems for the Millennium で、版元はカリフォルニア大学出版(University of Calif…

Blueskyのユーザー数が1000万人超

Blueskyのユーザー数が1000万人を超えたとのことで、各ユーザーに登録した時期と何番目のユーザーかという数字が表示されているようです。 それを見て、そういえば他のSNSなどはどうだったかなと記憶を辿るついでに、コンピュータ的なものとのつきあいを振り…

学術デジタルライブラリー・サーヴィス「Perlego」

Perlegoというデジタル図書館サーヴィスを使い始めた。月額いくらかで登録されている本のデジタル版を閲覧できるしくみだ。サブスクリプション型学術書閲覧サーヴィスである。 もう何年も前のことで、名前を思い出せないのだけれど、かつても似たようなサー…

「モダニスト・ジャーナル・プロジェクト」

「モダニスト・ジャーナル・プロジェクト(Modernist Journals Project)」 1995年にブラウン大学で始まったプロジェクトで、19世紀末から1920年代にかけて英語圏で刊行された文芸誌や関連文献を閲覧できるデジタルアーカイヴです。 例えば、ジェイムズ・ジ…

「人文的、あまりに人文的」第203回

吉川浩満くんと山本がお送りしているYouTubeチャンネル「哲学の劇場」で新しい動画を公開しました。 「人文的、あまりに人文的」第203回は「哲劇のあいうえお」です。これは、あいうえと……という五十音順に、「あ」なら「あ」から始まる言葉を選んで、それに…

「アーカイヴとウェブ上の記憶をめぐる作業日誌」第7回(DISTANCE.media)

「DISTANCE.media」での連載「アーカイヴとウェブ上の記憶をめぐる作業日誌」第7回を書きました。 前回の第6回を書いてから4カ月くらい気を失っておりましたが、気を取り直して続けて参ります。 日頃ウェブその他を使いながら気がついたことがあると、この連…

「ゲームデザインを知っているとうれしいいくつかのことについて」(AXIS Media Membership)

「AXIS Media Membership」の「デザインで語るコーナー」に「ゲームデザインを知っているとうれしいいくつかのことについて」を書きました。 私のエッセイは、以下のような小見出しが並びます。 ・知のサヴァイヴァルキット ・ゲームデザインは試行錯誤の繰…

「デジコレの楽しみと危険について」(『本の雑誌』2024年10月号)

『本の雑誌』2024年10月号(本の雑誌社)の「国会図書館で調べ物を」という特集に「デジコレの楽しみと危険について」を書きました。 国立国会図書館デジタルコレクション(デジコレ)の登録の仕方から、検索の具体例、発禁書、デジコレの危険(でうれしい仕…

「〈ルリユール叢書〉から世界文学の翻訳を考える」(紀伊國屋書店)

2024年8月3日に紀伊國屋書店で行った〈ルリユール叢書〉(幻戯書房)50冊突破記念トークイベント「〈ルリユール叢書〉から世界文学の翻訳を考える——文学の仲介者ヴァレリー・ラルボーとともに」のレポートが、「じんぶん堂」に掲載されました。 ルリユール叢…

宮田愛萌+渡辺祐真編『ミモザ』Vol. 1に寄稿

宮田愛萌さんと渡辺祐真さんが編集する同人誌『ミモザ』Vol. 1に寄稿しました。 創刊号となる今回の号は「架空書評集」ということで、寄稿者はそれぞれ架空の書評を書くという趣向です。編者のお二人を含めて総勢30名ほどが寄稿しているようです。 スタニス…

杉亨二『[寸多][知寸][知久](スタチツチク)歴史及理論之部』

日本の統計学の先駆者に杉亨二(すぎ・こうじ、1828-1917)がいる。 緒方洪庵、坪井信良、杉田成卿らにオランダ語、フランス語を学び、後に開成所教授職に就いて西洋に統計学があることを知ったとか。 明治16年に共立統計学校で、マックス・ハウスホーフェル…

斎藤哲也、吉川浩満、山本貴光「個人的なことは哲学的なこと」(ゲンロンカフェ)

2024年8月28日の夜、ゲンロンカフェで斎藤哲也さん、吉川浩満くんと「個人的なことは哲学的なこと」というテーマで話しました。 ゲンロンカフェで設定していただいたこのテーマ、事前はなにを話したらいいだろうねと考えて、今回は3者それぞれが、思い出の…

石田月美、渡辺祐真、山本貴光「エゴと向き合う文章」(マルジナリア書店)

2024年08月24日の夜、石田月美さんの新著『まだ、うまく眠れない』(文藝春秋)の刊行を記念したトークイヴェント「エゴと向き合う文章」に登壇しました。石田さん、渡辺祐真さんとともに、自分について書くということについてお話ししました。 トークイベン…

「〈ルリユール叢書〉から世界文学の翻訳を考える」

2024年8月3日(土)に、紀伊國屋書店新宿本店のアカデミックラウンジで、「〈ルリユール叢書〉から世界文学の翻訳を考える」と題したトークイヴェントに登壇しました。 幻戯書房が2019年に創刊した海外文学の翻訳シリーズ〈ルリユール叢書〉が50点に達したこ…

『日本国語大辞典 第三版』(小学館、2032)

本日、小学館辞書編集室のTwitterアカウントが、こんな投稿をしていました。 【お知らせ】ついに『#日本国語大辞典 第三版』改訂の始動を発表できました。今後、小学館&kotoba、そして編集委員会で進めてまいります! 公開予定は初版から60年、小学館110周…

「医学をみんなでゲームする2」(MEdit Lab、順天堂大学)

2024年7月20日(土)に、順天堂大学で開催されたワークショップ「医学をみんなでゲームする2」に参加しました。 このワークショップは、順天堂大学の小倉加奈子先生(病理医)が代表を務めるMEdit Labが主催するもので、昨年に続いて二回目となります。 医学…

「図書新聞」2024年上半期読書アンケート

「図書新聞」第3649号(2024/07/27)の「2024年上半期読書アンケート」に回答しました。3冊を選んで150字ほどで紹介するコーナーです。 なにを選んだかは、ご覧になってのお楽しみ。 私も同号を読んで、何冊か注文しました。 toshoshimbun.com

『渓嵐拾葉集』を読みたい

『渓嵐拾葉集(けいらんしゅうようしゅう)』を読んでみたい。 そう思ったのは、深夜にちくま学芸文庫の棚を眺めるうちに、佐藤弘夫『鎌倉仏教』(ちくま学芸文庫サ30-1、筑摩書房、2014;レグルス文庫、第三文明社、1994)に目が留まり、その目次に「最高学…

カテゴリー・ミステイク(違)

Hatena Blogのバグなのか、私が使っているブラウザとの相性によるのか分からないけれど、記事に「カテゴリー」をつけようとすると、うまくいかないという現象が頻発している。 記事を書いてから、「カテゴリー」を入力するフォームに、"work""book"などを入…

「学術5千年マップ」を空想する

ここしばらく、過去5千年の学術の歴史ということをぼんやりと考えている。 ここで5千年というのは、人類が文字を使った痕跡が残っている時代から現在までおよそというくらいのつもり。さらに古い文字史料が見つかれば、この数字はさらに大きくなる。 「学術…

書評:アレックス・ライト『世界目録をつくろうとした男』

「日本経済新聞」2024年7月13日号に、アレックス・ライト『世界目録をつくろうとした男 奇才ポール・オトレと情報化時代の誕生』(鈴木和博訳、根本彰解説、みすず書房、2024)の書評を書きました。(リンク先は要ログイン) ポール・オトレ(1868-1944)は…