★『中井久夫著作集別巻 H.NAKAI 風景構成法』(山中康裕編、岩崎学術出版社、1984/11、amazon.co.jp)
河合隼雄の箱庭療法(自体は本人も本書に収録された談話で述べているとおり舶来輸入もの)から想を得て1969年に中井久夫によって開発された「風景構成法」にかんする論集。
中井さんの論文は一本で、ほかは風景構成法の実践についてのさまざまな論者のリポート。
風景構成法というのは、患者に紙とペンを渡して絵を描かせる療法あるいは心理テスト。川、山、田、道、家、木、人、花、動物、石、足らないもの、描き足したいものを順に指示しながら描いてもらう。できあがった絵が示す構成をみながら、患者の心理状態を考察するらしい。
といっても、一般科学のような絵と心理の対応関係が設定されているわけではない。
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