外を歩いていたら、背後から大音声で怒りをぶちまけながら接近してくる女性の声あり。
はて、と振り返ったら猛烈な勢いで自転車を飛ばしながら携帯電話に向かって険しい形相で罵詈雑言を叩き込んでいる。
うまくヒアリングできなかったのでなにをおらんでいたのかわからなかったのだけれど「なんべんもおンなじこといわせんじゃないわよ、この×××が!!!!」てな感じで通信が終わった。そのまんま携帯電話を投げ捨てたら画になるなァ、それで次の植木鉢から新しいのを取り出すのねって、それじゃ『男たちの挽歌』ですねはいそうです。
――と妄想していたら、(当然のことながら)何事もなかったかのように普通の顔に戻って自転車をさーっと流していった。