先日「『考える人』と私」という文章を書く際、2005年前後に茂木健一郎さんはどんな本を書いていたかなあと思ってAmazon.co.jpを検索してみました。
「本」のカテゴリーでの検索結果は614件。
雑誌への寄稿や共著なども含まれてのことですので、もちろん全部が全部ご著書でないにしてもヒット数の多さに驚きました。
先だって「週刊読書人」でインタヴューをした外山滋比古さんには、著作が百数十点あることを確認して、舌を巻くということがあったのでなおのことです。
「それならあの人はどうか」と調べてみるとこんな具合。
数字は「詳細サーチ」の著者名で調べた結果。カッコ内は通常のサーチで調べた結果。つまり、ご本人の著作に限らず言及されている本なども含む数字です。
気になる人もいるかと思うので先に述べると、同姓同名などの可能性や異字表記などについては考えずにいます。とてもおおざっぱな検索結果です。
(表で組むのだったと思いついたのは後の祭り。面倒なのでこのままにしますがあしからず)
『ローマ人の物語』の印象でたくさん書いておられるかと思っていた塩野七生さんは144件(196件)。いえ、これでも十分大きな数字なのですが、上記の表を見たあとでは、「少ない」と思えてしまうから恐ろしい。
ここまで調べてみてから、「これを超えるのは誰か」と、またぞろ馬鹿なことを考えて「あ!」と検索したのがこの結果。
著者名検索の結果こそ3桁ですが、通常サーチの結果は5000件を超えています。もちろん中には「マルクス・アウレリウス」や「マルクス兄弟」「マルクス主義」といった言葉も含まれていようかと思いますが、それにしても5600件はすごい。
なるほど。と思って、もう1人思い浮かんだのがこの人。
正しくは「キリスト」は人名ではありませんが、それは措きましょう。知られている限りでは著作はないはずなので、著者名検索の結果は0件になるはず……と思いきやこの結果。「キリスト教某」といった著者名が多数登録されているようでした。通常サーチの結果は、ご覧のとおり桁が一つ多くて2万9千件。
別に数字が大きいから偉いとか偉くないといった話ではなくて、単純にある人名に関連する本の数がこれだけになるのは驚きだなあという、言ってしまえばそれだけの話でありました。こういう話は、計量書誌学のほうで、もっと精緻な議論がされているのかしら。と、またぞろ気になることが増えるのでした。
余談
ついでながら、Amazon.co.jpの検索エンジンは、類似するものをできるだけひっかけようという発想でつくられているものと思われます。
例えば、私の名前で検索すると、山下貴光さんが寄稿しておられる雑誌なども結果に出てきます。「山本貴光」という名前を「山本」と「貴光」に分解して、書誌にともかく両方の言葉が入っていれば検索結果に出すというアルゴリズムのようです。
おしまい