2005年最初の買書は去年の落穂ひろいから。
★ジュリア・アナス『1冊でわかる古代哲学』(瀬口昌久訳、内山勝利解説、1冊でわかる、岩波書店、2004/09、amazon.co.jp)#0001
Julia Annas, ANCIENT PHILOSOPHY:A Very Short Introduction(Postmodern Encounters, Oxford University Press, 2000, amazon.co.jp)
ジョナサン・バーンズとの共著『懐疑主義の方式――古代のテクストと現代の解釈』(1990)の邦訳もあるジュリア・アナスによる古代哲学の入門書。単なる学説史の紹介ではなく、古代哲学において問われ、考えられたことがいまもなお問題でありつづけることを教えてくれる良質の入門書……であるように見えます(最初の20ページを読んだかぎりでは)。同シリーズの『プラトン』(未邦訳)もアナスの担当。以下に簡単な書誌をば。
★ジョン・M.ヒートン『ウィトゲンシュタインと精神分析』(土平紀子訳、丘沢静也解説、ポストモダン・ブックス、岩波書店、2004/12、amazon.co.jp)#0002
John M. Heaton, Wittgenstein and Psychoanalysis(Postmodern Encounters, 2000)
邦訳版第一回配本に目を通してがっくしして以来、チェックを怠ってきた本叢書(全17冊、邦訳版既刊10冊)でしたが、今回は書名に惹かれて手にしてみました。はてさて、中身はどうでしょうか(だから中を見てから買いなさい)。
★林房雄『天皇の起原』(林房雄コレクション2、夏目書房、2002/09、amazon.co.jp)#0003
『天皇の起原』に『神武天皇実在論』を併録した一冊。「林房雄コレクション」(全3巻、夏目書房)版には、巻末に島田雅彦と富岡幸一郎の対談「僕らの天皇像」を収録している。ちなみに、同コレクションの残りの二冊は、『大東亜戦争肯定論』と三島由紀夫との対話『対話●日本人論』。
★『カンフー・ハッスル』【映画プログラム】
★『ちくま』第406号、2005年1月(筑摩書房)
・今村仁司+三島憲一+鈴木直「鼎談 新しい時代のマルクス――〈マルクス・コレクション〉発刊にあた
・小林和之「哲学はオタクのご託か」
・林良雄「アデュー」
・斉藤環「家族の痕跡17――「働くこと」は「義務」だろうか」ほか
★『未来』第460号、2005年1月(未来社)
☆小特集=ユルゲン・ハーバーマス
・徳永恂「ハーバーマスの変貌をめぐって」
・木前利秋「公共圏論の原像と変容」
・カトリーヌ・マラブー「ジャック・デリダの死」(西山雄二訳)
・酒井隆史「都市音楽ノート3――リズム分析 Rhythmanalysis」ほか