★キャスリーン・レイン『コウルリッジ』(岡本通訳、英文学ハンドブック――「作家と作品」シリーズ30、研究社、1957)
Kathleen Raine, Coleridge (1953)
邦訳で54ページ(本文)というコンパクトな評伝。『エンサイクロペディア・メトロポリターナ』に関するコウルリッジの活動については、どんなふうに述べられているだろうかという問いを念頭に手にしたのでしたが、これについては言及がありませんでした。とはいえ、詩人としての側面のみならず、科学や哲学、あるいは心理など、多様な方面に向けられたコウルリッジの関心や思索についても論じられており、バランスのとれた像であると(は、門外漢の印象に過ぎませぬが)感じた次第です。少し詳しい百科事典の項目という分量は、対象について概観を得るのにも適当であると思い至りました。
まだきちんと(現物を手にしながら)調べておりませんが、本書を収める研究社の「英文学ハンドブック」は、第1期、第2期と出て、少なくとも60番くらいまで刊行されたようであります。研究社のウェブサイトでは、検索にかかりませんでした。おいおい調べてみようと思います。
■目次
はしがき
一、生涯
二、コウルリッジの思想と作品
コウルリッジ主要書目
引用原文並びに註
⇒Wikipedia > Kathleen Raine(英語)
http://en.wikipedia.org/wiki/Kathleen_Raine