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☆佐藤賢一『近世日本数学史』(コレクション数学史5、東京大学出版会、2005/02、amazon.co.jp、¥6500)【哲学】
算聖・関孝和の「実像」とは? 多角的な視点から関の伝記を再考.国絵図作成と和算家との関わり,儒学と和算の相互連関などの話題や,建部賢弘や三宅尚斎,榊原霞洲といった人びともとりあげる.和算史研究に新たな地平を切り拓く書である.
〈主要目次〉
序
第一部 関孝和伝と和算史料
第一章 関孝和伝再考——「近代人」としての関孝和
第二章 関孝和伝再考——「算聖」としての関孝和
第三章 和算史料論
第二部 近世前期の和算の諸相——儒学と測量
第四章 黎明
第五章 算と儒と
第六章 国絵図調進と和算家
第七章 三宅尚斎と阿蘭陀流町見術
第三部 関孝和の数学をめぐる問題
第八章 遺題継承と関孝和——『発微算法』の異版の存在について
第九章 『活要算法』と『大成算経』
第一〇章 建部賢弘と榊原霞洲について
第一一章 山路主住と戸坂保佑
終章
結語
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☆山根雄一郎『〈根源的獲得〉の哲学 カント批判哲学への新視角』(東京大学出版会、2005/02、amazon.co.jp、¥7600)【哲学】
没後200年がたついま,再評価の高まるカント.その「ア・プリオリ」という概念を,1790年の論考に現れる「根源的獲得」の概念へと収斂するものと解釈し,カント哲学の全体像の刷新をもくろむ.国際的なカント研究において評価を得た諸論を収める力作.
東京大学出版会刊行助成図書
〈主要目次〉
序 章 本書の意図と構成
第一章 批判的認識論における「ア・プリオリ」の概念の<位相性>
第二章 批判的思考の根本構造としての「ア・プリオリな綜合判断」論の確立
批判的形而上学生成史の観点から(1)
第三章 もうひとつの「コペルニクス的転回」
「生得的」の概念の<批判的変容>
第四章 「獲得」から「根源的獲得」へ
批判的形而上学生成史の観点から(2)
第五章 批判的認識論における「直観」の「根源的獲得」
「可能な経験」の構成の具体相(1)
第六章 幾何学と「根源的獲得」の視点から見た批判的自我
「可能な経験」の構成の具体相(2)
第七章 「概念」と「法式」 定言命法における二つの位相と,「根源的獲得」
第八章 神なき予定調和——趣味判断と「根源的獲得」
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☆佐々木正人+三嶋博之編訳『生態心理学の構想 アフォーダンスのルーツと尖端』(東京大学出版会、2005/02、amazon.co.jp、¥3200)【認知科学】
序章 なぜ世界を直接知覚できるのか(佐々木正人)
1 心理学に未来はあるか(エレノア・ギブソン/本多啓訳)
2 知覚の発達のための生態心理学者のプロレゴメナ(エレノア・ギブソン/堀口裕美訳)
3 フロイト流の意図(エドウィン・ホルト/本多啓訳)
4 特定化と感覚(トーマス・シュットフレーゲン&ベノイト・バーディ/丸山慎訳)
5 生態物理学と物理心理学の構築にむけて(マイケル・ターヴェイ&ロバート・ショウ/?瀬弘樹+三嶋博之訳)
終章 生態学的であること(三嶋博之)