ご機嫌いかがお過ごしでしょうか。
お知らせしたことがあったかどうか失念してしまいましたが、少し前からInstagramに写真を投稿しております。
といっても、ご覧いただくような暮らしをしているわけでもなく、日々手元に届く本の一端を記録する蒐書記録のようになっております。
本の表紙などを打ち眺めるのがお好きな方には、ちょっぴりお楽しみいただけるかもしれません。
画像ということでは、Pinterestのほうにも、ゆるゆるとピンしております。
こちらは、自分で撮った写真ではなく、ネットで見かけた画像を切り抜いてピンで留めるようにコレクションするサーヴィスであります。(とはご案内かもしれません)
ときどきそんな話をするのですけれど、折々に「これはいいなあ」と思ってピンしているつもりが、量が増えてくると、徐々に自分でも気づかない自分の趣味のようなものが浮かび上がってきて、これはこれで面白いものですね。
こんなことでもなかったら、そのつど「いいな」と思ってもそのまま忘れ去られたものが、目に見える形で集積してゆくわけです。わたくしも、Pinterestを使ってみて、我がことながらぼんやりとしか自覚していなかった好みのようなものを、画像のコレクションから教えられつつあります。
なにかを選んで集めると、そこに選んだ人が現れる。とは、書棚でもレコードでもなんでもそういうものかもしれません。『本の雑誌』の巻頭に毎号載っている「本棚が見たい!」などは、その好例。
それこそ目には見えないけれど、人が脳裏に蓄える語彙なんていうのも、そうしたものの一つでありますね。最近翻訳が出たジョン・R・テイラーの『メンタル・コーパス――母語話者の頭の中には何があるのか』(西村義樹+平沢慎也+長谷川明香+大堀壽夫編訳、古賀裕章+小早川暁+友澤宏隆+湯本久美子訳、くろしお出版、2017)〔John R. Taylor, The Mental Corpus: How language is Represented in the Mind, 2012〕は、そういう観点でも興味ある議論をしている本でした。
ちょうどいま、あるインタヴューのゲラに手を入れていたところなのですが、そこでコレクション/セレクションということが話題になっていて、こんなことを連想したのでありました。
■関連文献
- 作者: ジョン・R.テイラー,西村義樹,平沢慎也,長谷川明香,大堀壽夫,古賀裕章,小早川暁,友澤宏隆,湯本久美子
- 出版社/メーカー: くろしお出版
- 発売日: 2017/07/06
- メディア: 単行本
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The Mental Corpus: How Language Is Represented in the Mind
- 作者: John R. Taylor
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr (Txt)
- 発売日: 2015/02/11
- メディア: ペーパーバック
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