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「価値」概念を再検討する



★アンドレ・オルレアン『価値の帝国――経済学を再生する』(坂口明義訳、藤原書店、2013/11、ISBN:4894349434
 André Orléan, L'Empire de la Valeur: Refonder l'économie (Éditions du Seuil, 2011)


経済理論の中心にある「価値」の概念を批判的に見直して、経済の捉え方を刷新しようと提案する本。「価値」概念の再検討とともに、経済学説史を捉え直す視点も与えてもらえそう。ゆっくりノートを取りながら読み進めたい。第1回ポール・リクール賞受賞作。


まずは、詳細な目次をここに転記しておこう。


■目次

日本語版への序文
序説


第I部 経済学批判


第1章 価値実態――労働と効用
 一 実体仮説
 二 物々交換の中心性と貨幣の排除
 三 交換の過小評価
 四 全体化する概念系
 五 商品の物神崇拝
 六 小括


第2章 商品の客観性
 一 対象に対する功利主義的関係とワルラス的合意
 二 ワルラス的模索と価格による媒介
 三 模倣仮説
 四 情報の非対称性と品質慣行
 五 不確実性と貨幣
 六 商品の客観性と理念型的モデル


第3章 希少性
 一 物への依存
 二 ヴェブレン・モデル
 三 模倣的競争モデル
 四 価値への回帰


第II部 価値という制度


第4章 貨幣
 一 貨幣 vs 価値――論争の諸要素
 二 貨幣の概念的発生史
 三 貨幣の危機
 四 価値の客観性
 五 貨幣数量説
 六 経済学と社会諸科学


第5章 価値を考えるための領域統合的な枠組み
 一 ジンメルと信頼
 二 共同情動
 三 デュルケム――領域統合的な価値概念
 四 宗教的事実
 五 貨幣的事実を前にした自由主義思想
 六 貨幣の奇跡


第III部 市場金融


第6章 金融的評価
 一 確率主義仮説と証券の固有価値
 二 金融市場の効率性
 三 ナイト的不確実性と、個人的評価の還元不可能な主観性


第7章 流動性と投機
 一 企業と投機
 二 流動性の制度
 三 ケインズ美人投票――慣行的信念の自己準拠性
 四 金融市場の非効率性
 五 価格のいくつかの特性について――過度の変動性、投機バブル、災厄への盲目
 六 流動性と慣行――小括


結論


参考文献
原注
訳者あとがき


■書誌


書名:価値の帝国――経済学を再生する
著者:アンドレ・オルレアン
訳者:坂口明義
発行:2013/11/30
版元:藤原書店
定価:5,500円+税
頁数:353+iv
索引:なし


■関連文献


★ミシェル・アグリエッタ+アンドレ・オルレアン『貨幣の暴力――金融危機レギュラシオン・アプローチ』(井上泰夫+斉藤日出治訳、叢書・ウニベルシタス、法政大学出版局、1991/09、ISBN:4588003410
★ミシェル・アグリエッタ+アンドレ・オルレアン編『貨幣主権論』(坂口明義監訳、中野佳裕+中原隆幸訳、藤原書店、2012/06、ISBN:4894348659
★アンドレ・オルレアン『金融の権力』(坂口明義+清水和巳訳、藤原書店、2001/06、ISBN:4894342367
★André Orléan, De l'euphorie à la panique : Penser la crise financière (Éditions rue d'Ulm, 2009)
★フィリップ・アシュケナージ+トマクトロ+アンドレ・オルレアン+アンリ・ステルディニアック『世界をダメにした経済学10の誤り』(西谷修監訳、林昌宏訳、明石書店、2012/12、ISBN:4750337323


■関連リンク


⇒藤原書店 > 『価値の帝国』
 http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=1353&zenid=be26f58882a0e1cd1ca2f7f3738d8af9


⇒Paris School of Economics > André Orléan
 http://www.parisschoolofeconomics.com/orlean-andre/


⇒Fonds Ricoeur
 http://www.fondsricoeur.fr/