目下、日本語で読めるザッヘル=マゾッホ作品には、以下のものがある。


『毛皮を着たヴィーナス』種村季弘訳、河出文庫河出書房新社、2004/06、amazon.co.jp
 Venus im Pelz (1870)


『残酷な女たち』(池田信雄+飯吉光夫訳、河出文庫河出書房新社、2004/05、amazon.co.jp
 Grausame Frauen


『ドラゴミラ——魂を漁る女』(藤川芳朗訳、同学社、1998/11、amazon.co.jp


ユダヤ人の生活——マゾッホ短篇小説集』(中澤英雄訳、柏書房、1994/09、amazon.co.jp


上記以外で主だった邦訳作品としては、かつて、桃源社からザッヘル=マゾッホ選集」(全4巻、1976-1977)が刊行されていた。

・第1巻 『毛皮を着たヴィーナス』
・第2巻 『残酷な女たち』
・第3巻 『ガリチア物語』
・第4巻 『密使』


第1巻と第2巻は、上記河出文庫に収録されている。残る巻も収録されることを期待したい。


なお、私は未見だけれど、フィリップ・ペラン『作家マゾッホ愛の日々』(黒主南訳、富士見ロマン文庫、富士見書房)なる小説作品があるようだ。なんでも「イタリア映画『作家マゾッホ愛の日々』に想を得た注目のインスパイアード・ノベル」なのだとか。


ネット上で読める論考としては、ユダヤ人の生活——マゾッホ短編集』の訳者・中澤英雄氏のサイトに掲載されている文章(下記サイト)がある。


⇒中澤英雄の論文収蔵庫 > ザッハー=マゾッホ関係論文
 http://deutsch.c.u-tokyo.ac.jp/~nakazawa/
 『ユダヤ人の生活』につけた訳者解説「ザッハー=マゾッホの未知の顔」(1994)のテキストなど


プロジェクト・グーテンベルクのサイトでいくつかの作品を読むことができる。


⇒Projekt Gutenberg > Sacher-Masoch(独語)
 http://gutenberg.spiegel.de/autoren/sacher-m.htm