★井上太郎『モーツァルトと日本人』(平凡社新書290、平凡社、2005/09、amazon.co.jp)
「モーツァルトを愛してやまない」井上太郎(いのうえ・たろう, 1925- )氏の新著。これは何冊目のモーツァルト書になるのかわからないが、
明治時代の西洋音楽の受容にさかのぼり、モーツァルトが日本人にどのように受け入れられたか、なぜ日本人にはモーツァルト好きが多いかを自らの体験を織り交ぜ追究した好エッセイ。
(平凡社ウェブサイトより)
目次からもおわかりのように、日本洋楽受容史の一側面を描いた本としても読める。
・はじめに
・第一章 クラシック音楽との出会い
・第二章 モーツァルトとの出会い
・第三章 日本人の西洋音楽受容
・第四章 初期のオーケストラ活動
・第五章 クラシック音楽の普及
・第六章 昭和戦前のモーツァルト像
・第七章 モーツァルトのSPレコード
・第八章 小林秀雄の『モオツァルト』
・第九章 河上徹太郎の『ドン・ジョヴァンニ』
・第十章 モーツァルティアン大岡昇平
・第十一章 吉田秀和とモーツァルト
・第十二章 遠山一行とモーツァルト
・第十三章 モーツァルト文献の邦訳
・第十四章 戦後のコンサートとオペラ
・第十五章 LP・CDによるモーツァルトの普及
・あとがき
⇒井上太郎のホームページ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~moz-taro/