★津堅信之『アニメーション学入門』(平凡社新書291、平凡社、2005/09、amazon.co.jp)
アニメーションの定義からはじまって、その定義にそった歴史、作品の分類、アニメ研究とその歴史、作品各論——と、新書のヴォリュームとはいえ体系的にアニメーションを論じたテキストブック。
・序章 日本アニメーションの現状と「アニメーション学」
■第一部 総論——アニメーションとは何か
・第一章 アニメーションとは何か
1 どのような仕組みの映画がアニメーションなのか——アニメーションの定義
2 アニメーションの定義の変遷
3 アニメーションの元祖——映像玩具のいろいろ
4 アニメーションの媒体
5 アニメーション表現の特性
6 アニメーション制作の基本的な流れ
・第二章 アニメーションの歴史
1 アニメーションの発明
2 世界アニメーション史の流れ
3 日本アニメ発達のプロセス
・第三章 アニメーションの分類
1 平面アニメーション
2 半立体アニメーション
3 立体アニメーション
4 その他
・第四章 アニメーション研究の歴史と現状
1 アニメーション研究領域の全体像
2 アニメーション研究略史
3 アニメーションの学術的研究の現状と今後
■第二部 各論——アニメーションの広がり
・第五章 日本のアニメーション
1 テレビアニメ
2 劇場用長編アニメ
3 オリジナルビデオアニメ(OVA)
4 その他、CMアニメーション、プロモーション・ビデオなど
5 アート系アニメーション
6 漫画とアニメの関係
7 アニメブームとアニメファン
8 日本アニメ産業の現状と今後
・第六章 海外のアニメーション
1 アメリカ
2 カナダ
3 フランス
4 イギリス
5 ロシア
6 チェコ
7 その他の欧米諸国
8 アジア諸国
・あとがき
・アニメーション略年表
・索引
著者の津堅信之(つがた・のぶゆき, 1968- )氏は、日本アニメーション映画史を専門とする研究者で、前著に『日本アニメーションの力——85年の歴史を貫く2つの軸』(NTT出版、2004/03、amazon.co.jp)がある。
今月の平凡社新書は同書を含めて全四点。いずれも興味深いテーマを扱っているので、以下に書誌をメモしておこう。