★『古典の読みかた』(岩波書店、1953/04)
岩波文庫創刊25周年を記念してつくられた冊子(非売品)。目次は以下の通り。
・小泉信三「古典の読み方」
・清水幾太郎「古典」
・大内兵衛「古典と岩波文庫」
・高木市之助「国文学の読み方」
・桑原武夫「日本でよむ西洋文学」
・吉川幸次郎「中国の古典」
・河盛好蔵「現代文学の古典」
・あとがき
「あとがき」によると、この時点で刊行された岩波文庫は2000点を数え、総発行部数は1億冊に及ぼうとしているとのこと。
★小田切靖明+榊原鳴海堂『夏目漱石の研究と書誌』(翻訳研究・書誌シリーズ別巻2、ナダ出版センター、2002/07、ISBN:4931522106)
刊行された漱石の著作と、明治39年から平成13年までに出版された漱石研究文献中1000点の詳細書誌を紹介した本。ものによっては抜粋やコメントもあり。
★赤木孝之『現代文学裏話――作家の生活と作品』(文芸社、2013/04、ISBN:4286135578)
夏目漱石「吾輩は猫である」、芥川龍之介編「近代日本文芸読本」、葛西善蔵「酔狂者の独白」、永井荷風「ひかげの女」「墨東綺譚」、太宰治「走れメロス」、谷崎潤一郎「源氏物語」「細雪」を俎上に載せた論集の中にある「円本とその時代」という章を読みたくて手に取った。作家・作品論も順次読んでみよう。
★瀬沼茂樹『夏目漱石』(UP選書、東京大学出版会、1970/07、ISBN:4130050516)
もとは1962年3月に「近代日本の思想家」シリーズの1冊として刊行された本(同シリーズは2007年に再刊されている)。漱石論には珍しく(と言ってよいと思う)、『文学論』をまともに取り扱っている(「第2章 大学の講義――文学理論の構築」)。