ピーター・メンデルサンド『本を読むときに何が起きているのか』重版

ピーター・メンデルサンド『本を読むときに何が起きているのか――ことばとビジュアルの間、目と頭の間』(細谷由依子訳、フィルムアート社、2015)が重版されたとのことです。

自分の本ではないけれどうれしいなあ。

いい意味でとても変な本。

なにしろ書名にあるように、「本を読むときに(私たちの心身では)何が起きているのか」という、いまだ大いなる謎に包まれた問いに取り組んだ実験の書でありますからして。

この本にも登場するイタロ・カルヴィーノの『冬の夜ひとりの旅人が』(脇功訳、松籟社、1981⇒ちくま文庫、1995)が、『本を読むときに何が起きているのか』刊行当時品切れで残念に思っていたところ、2016年の秋に、藤原編集室の手によって白水社uブックスから刊行されたのもうれしいニュースでした。

 

 

同書に推薦文を寄せた学魔・高山宏先生と対談する機会を頂戴したのも、すでに2年前のことでしたか。最近そんなことばかり言っていますが、なんだか遙か昔のことのように感じます。昨年のいまごろ拙著『「百学連環」を読む』(三省堂)関連のイヴェントをしていたのも、5、6年前のことのように感じるのはなぜでしょうか。

そんなことはさておき、ピーター・メンデルサンド『本を読むときに何が起きているのか――ことばとビジュアルの間、目と頭の間』、未見の方はこの機会にぜひお楽しみいただければ幸いです。